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【自作小説】ワールド・インターチェンジ「第12話 それは、もはやデートとは呼べないものだった」

ある金曜日、別れ際に優が言う。
「誠くん、明日土曜日だけど、暇?」
「あぁ、俺は暇だけど、どうかした?」
「突然だけど、私の家に来ない? もっとおしゃべりしたいな~って思って」
「でも、俺が優の家に向かっているってことがばれたらやばくないか?」
「大丈夫、今から裏道教えるから。その道から来て、裏口から入れば人目につくことはないよ。だめ、かな……?」
「いや、この前みたいにならないなら俺は構わない」
「やった! ありがと~。じゃあ、今から道順教えるね」
優から裏道を教えてもらい、別れる。それから、俺が生まれて初めて女の子の家に遊びにいくという、重大な事実に気付き、その途端心臓の鼓動の加速を感じずにはいられなかった。俺は高揚した気分で自転車をこいだ。その夜も、夢香に会うことはできなかったが。

翌日、俺は教えてもらった道順通りに狭い路地を進み、ある一軒家にたどり着いた。すぐに裏口の扉が開き、中から優が出てきた。
「誠くん、こっちこっち!」
小さな声で手招きする。さながら秘密の話し合いでもするかのように。俺は改めてカバンを探り、勉強道具と、暇つぶし用の本が入っているかを確認した。
「お邪魔します」
「ど、どうぞ~」
いわゆる勝手口と言えるような小さなドアから、優の家に入る。それは台所に直接通じており、優の日常をほんの少しだけ垣間見ることができた。
「ごめんね、あまり片付いていなくて」
「俺は構わないよ」
「家の中も結構散らかってるから、あまり見ないでほしいな」
「俺には十分きれいに片付いているように見えるけどなぁ」
などと会話しているうちに優の部屋に到着。俺、これから女の子の部屋に入るのか……ごくり、と息をのむ。どうしてだろう。急に緊張してきた。さっきまでの平静はどこへ行ってしまったのだろう。そして、ついに優の部屋のドアが開かれる。
「どうぞ、入って……」
「おぉ……」
彼女の部屋は、我々が想像しがちな女の子の部屋、すなわちファンシーなグッズが並べられていたり、ベッドに大きなぬいぐるみがいくつも転がっていたりなど、そういった部屋ではなく、四畳半の和室の片隅に勉強机、そのほぼ反対側には布団を置くスペースだろうか、何も置かれていない空間がある。部屋の真ん中、ちょうど半畳の畳が埋め込まれるべき位置には、場にそぐわないというか、来客のために急遽用意したような雰囲気を醸し出すローテーブルが置かれてあった。部屋の雰囲気、そのあまりのシンプルさ、それが女の子の部屋だとはにわかに信じがたかった。正直に言うと、男の俺でももっとものを置いたり、畳を覆い隠してしまうほどの絨毯を敷いたりすると思う。
「どうしたの?」
「いや、なんでもない。すごくすっきりした部屋だなぁって思って」
「えへへ、ありがと」
あまりの驚きに、俺はとりあえずのお世辞を発した以外は会話を忘れそうになった。
それから俺たちはローテーブルに向かい合って座り、勉強をしつつ会話を楽しんだ。それは、いつも喫茶店でやっていることの延長に過ぎなかったが、場所が場所なだけに、気分は全く違う。幸せな気分、とまではいかないが、どこか秘密基地の中でこそこそと何かしらを企てているようで、若干の面白みも感じられた。
しかし、そう思う一方で俺は例の件について必死に考えていた。優のお母さんの件について、なんとか情報を得ることはできないだろうか。別にストーカーが目的ではない。できることなら彼女の頑張りに少しでも手を貸してやりたい、ただそれだけだ。しかし、この前の夢の中での様子や、ここ最近の優の行動を見ていると、どうもこの件に関して俺に首を突っ込んでほしくないらしい。でも、このまま彼女一人にすべてを任せていても状況は変わりそうにないし、夢香というかけがえのない存在を失う危険性すらある。だから俺は、やむを得ず、それが優を裏切ることになったとしても、裏で行動せざるを得なかったのだ。
まずは手荒な手段ながら直接の接触を図ってみるとしよう。
「そうだ、今家族で誰かいらっしゃる? あいさつしたいんだけど」
「ごめん、お父さんは今仕事で出ているし、きょうだいも学校でいないんだ。気持ちだけ受け取っておくよ。わざわざありがとね」
「土曜日なのに仕事、土曜日なのに学校なのか、大変だな」
だよな。お母さんがいないというのに、お父さんがのんびりしていられるわけ、ないか。休日返上の仕事なのだから、さぞ大変なことだろう。俺はとくにわけもなく「土曜日なのに」をあえて強調して言葉を返した。
「ちょっとトイレ行ってくる」
「あ、私が案内するね」
「ありがとう」
本当にトイレに行きたかったということもあるが、行き帰りに少しだけ家の中を見渡して、何か手がかりになりそうなものがないか探したかったということもある。残念ながら行きは優の案内つきで、あまり大胆に見渡すことはできなかった。目線だけを上下左右に動かして確認してみたが、あいにくすべての部屋の扉は閉められており、今歩いた道のりから周囲を見渡すことはできなかった。まぁ、普通はそうだよな。来客があるから関係ない部屋は見えないように封鎖するということは、特に珍しいことではない。
用を足し、トイレを出た頃にはもう優は部屋に戻っているだろうと思い、ドアを開ける。そこには、まだ優がいた。彼女の表情は、どこか不満そうにも見えた。もしかして、俺が裏で動いていることを見抜かれたのか?
「その……あまり部屋の中見ないでほしいな」
「うん……ごめん」
そのまま気まずい空気になり、以後の勉強ではとうとう一言も言葉を交わすことはなかった。その間も俺は「なんとか、優を助けたい」という思いで頭をフル回転させていた。そんな俺を無言で見つめる彼女は、どこか「余計なことしないで」と内心訴えているようにも見えて、一種の恐怖すら感じられた。
「あ、時間だ。そろそろ帰るわ」
「そう……」
俺が片付けを始めてから立ち上がるまで、優は表情を少しも変えることなく俺を見つめていた。「見つめていた」というと聞こえはいいが、実際は「睨んでいた」と言い換えてもいいほどに鋭い目つきで、とても愛情に満ちた瞳には見えなかった。俺はこれ以上優に怒られないよう、まるで感情を失った囚人が刑務所の人に連れられるかのごとく、下を向いたまま視線をあまり動かさずに勝手口に向かった。靴を履き、勝手口を出て裏口へと進む。ドアの前で優に向かい合う。
「じゃあ、また学校で」
「うん。またねっ」
数十分間無表情を貫いていた俺たちに、ようやく笑顔がこぼれた。その笑顔は本物で、俺が知っている優の笑顔だった。さっきの気まずさは何だったんだろう、と思わせもする。手を振りながら左に回ってドアを開けようとした。俺の目に、強い衝撃が飛び込んだ。それを、絶対に優に気付かれないように注意して、家を出た。もう一度振り返り、優に手を振る。優は笑顔で手を振り返してくれていた。家路を歩き始めてから、俺はこの言葉を小さくつぶやかずにはいられなかった。
「あれ……仏壇だよな……優の、お母さんの」

「うっ、うーん……んっ!?」
「あ、誠さん。気がつきましたか? 私ですよ」
その夜、俺は久しぶりに夢香に呼び出され、ワールド・インターチェンジに来ることができた。一週間ぶりぐらいだろうか。あの出来事が起こる前も一週間おきぐらいで来ていたし、あの出来事が起こったときも、その前に二、三日連続でここに来ただけなので、別に長期間夢香に会えなかったわけではなかったのだが、なぜかすごく久しぶりの再会であるかのような感覚である。
「よっ、久しぶり。なんでしばらく俺を呼び出さなかったんだ?」
俺は夢香のことが心配で心配でたまらなかったが、彼女に気を遣わせないよう、できるだけ普段通りの振る舞いを試みた。
「あぁ、すみません。先週からちょっとワールド・インターチェンジでの仕事が忙しくなりまして。私たちはこうやって世界の移動をする以外にも、この場所の維持管理をする必要があるんです。その仕事に私が任命されまして……」
「そうなのか。大変だな」
「えへへ~」
そうやって、彼女のほころばせた笑顔にみとれ、そしてまたいつものように怒られ、そうやって一週間ぶりの再会を喜びあっていた。
「そういえばさ、」
キリのいいところで雑談を終え、俺は夢香に話したい、例の話題について切り出すことにした。
「今日、優の家に行ったんだけどさ、部屋にどうもお母さんの仏壇らしきものが置いてあってさ。まぁ間違いだったら俺、すんげえ罰当たりな考えを持つ人間になるんだけどな」
「合ってますよ」
彼女は、それまで見せていた幸せそうな表情から一変し、無表情というか、外見から感情を読み取ることができなくなった。どうやら、優のことを考えるだけで嫌になるようだ。
「優さんの家の和室に置いてあるお仏壇、その前には確かに優さんのお母さんの写真が置いてあります。また、私はこの目で見ました。優さんのお父さんや、きょうだいがそのお仏壇の前で手を合わせていらっしゃるのを」
「え、近くまで行って見てきたってことか? 優にばれたらまずいんじゃ……」
「大丈夫です。優さんは、私がワールド・インターチェンジにしかいないと思い込んでいます。私は世界を移動させる人を探すために誠さんたちの世界に行くこともありますから、気付かれないんです」
「そっか。ならよかった」
それから俺は、この事実を知った上で優をなんとかしてあげられないか考えていること、それは、夢香を守るためでもあるということを話した。
「ほんと、誠さんは優しいんですね。私に対しても、優さんに対しても。私、応援しますよ。優さんとの恋……というよりも、誠さんが優さんを助けるために頑張っていらっしゃることを。もし、望まない世界に陥りそうになったときは、いつでも強く念じてください。「世界を移動したい」と。私、必ず助けに行きますから」
「ありがとう。いつも助けてもらってばかりで申し訳ないな。今回もその……頼むよ」
「はい!」
「あ、そろそろ朝ですね。もう寝ましょうか」
「もうそんな時間か。早いな」
俺たちは現実世界に戻るべく、ベッドに上がった。
「っくう~、明日もがんばりますよ~。……あっ」
夢香が手を高く掲げて伸びをする。セーターが少しまくれ上がる。その下に隠れていた腕は……ボロボロだった。
「夢香、その腕」
「きゃあっ!!」
夢香はあわてて腕をちぢこめ、それを自分の体で隠すようにうずくまった。
「おい……? どうした……?」
俺はその腕のことが激しく気になったが、やはり夢香の感情を逆立てないよう、まるでお母さんが小さい子に「怒らないから正直に言ってみてごらん」とでも言うかのように優しく問うた。夢香はしばらくカメのようにうずくまり、微動だにしなかったが、やがてすくりと膝立ちになり、
「……うっ」
顔をぎゅうっとゆがめて、
「うぅ、……っううう、……」
泣き出してしまった。泣きながら、こちらに近づいて、ベッドの上にあがる。膝立ちのまま俺に向かってゆっくり突進し、あの時のように俺を押し倒してしまった。なおも彼女は泣き続け、涙の雨が次々と俺の顔や首筋に降りかかる。大胆に嗚咽を漏らしながら彼女は話し始めた。
「ごめんなさい……私、嘘ついてました。誠さんとお会いできなかったこの一週間、私、優さんに叩かれ、殴られ、蹴飛ばされ、踏みつけられてました。毎日、です」
夢香は再び膝立ちになった。かと思えば、突然スカートの中のものに手をかけ、おもむろにおろし始めた。
「ちょちょちょちょちょおおおお~~!! なにやってんすか!?」
俺はそう心の中で叫びながら、夢香の意味不明な行動をただ注目していた。結局、おろされたのはタイツだけだったが、今度はベッドの上で座ったかと思えば下着が見えるギリギリまでスカートをまくり上げた。夢香は、ボコボコにされた拍子に頭がおかしくなって、俺を誘惑し始めたのか? と考えそうになったが、そこにあらわになった、青黒いというか赤黒いアザ、すり切れてただれた皮膚を見て、この行為の目的にようやく気付いた。そのあと夢香は腕をまくり、さらにはセーターを胸が見えるギリギリまでまくり上げた。腕には無数の傷があり、やけどの跡のようなものも確認できた。横腹には赤く腫れている部分があり、例の奴から受けた暴行の酷さが見て取れる。
「これらは、おとといまでにつけられた傷です。五日前は、顔がザクロみたいになるぐらいにめちゃくちゃにされました。あんなみっともない私の姿、誠さんにお見せしたくなくて、誠さんを呼び出しませんでした。昨日から優さんが来なくなったので頑張って手当てしました」
俺は、わけのわからない感情がいっぱいになり、夢香を抱きしめることしか考えられなくなった。俺はガバッと起き上がり、そのまま、彼女を強く抱きしめた。「けがしてるから、痛いですよ……」と夢香がささやいたので、少し力を弱めたが、俺はただ、夢香のことがいとおしくて、夢香をこんなにもボロボロにした奴のことが許せなくて、現実世界でのいざこざをすべて忘れ、ただ一心に夢香を抱きしめた。俺が何気ない日常を過ごしていたあの時、何の素振りも見せなかった優に、夢香は傷つけられていた。なぜ俺は予兆に気付くことができなかったのか。罪悪感でいっぱいになる。
「正直に言ってくれて、ありがとう」
「そんな、ありがとうだなんて……私は感謝されることは何もしていませんし、それに、誠さんに嘘ついてたんですよ……私を、怒ってくださいよ」
「……夢香が正直に言ってくれなかったら、君の体と心が傷ついていることに気付かなかった。傷ついた人を怒れるわけ、ないだろ」
その直後、夢香は「ううう~! うあああ~ん……」と、完全に感情があふれ返ってしまった様子で泣き続けた。しばらくおいおい泣き倒したのち、そのまま眠りについてしまったようだ。それは俺も同じで、ついさっきまで夢香の泣き声が俺の体を悲しく震わせていたかと思えばもう朝になっていて、鳥がちゅんちゅん、と朝のさえずりを奏でていた。
けだるい体を起こす。今日は日曜日、になるのか。休日の起床時間としてはまだ少し早い。もうちょっとだけ寝るか、ともう一度横になろうとした時、パジャマの胸元にできた二つのシミを見逃さなかった。夢香は、ここで、泣いていたのか?

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