2015年11月12日に開催された「Xperiaアンバサダーミーティング」では、参加者にXperia Z5が約3週間貸し出され、じっくりと使い込みながら感想をブログなどにレビューするモニター企画も同時に実施されます。今回、私もアンバサダーミーティングに参加し、Xperia Z5をお借りしましたので、3つのパートに分けて感じたことを書いていきたいと思います。感じたことをできるだけそのままお伝えするため、記事が煩雑になることが予想されます。あらかじめご了承ください。
それではさっそくレビューを始めていきましょう!今回お借りしたのはXperia Z5(SoftBankモデル・501SO)、ホワイトです。前述のとおり私はXperia ZL2を使用していますので、3つのパートでお送りするレビューのほとんどがそれと比較しながらのレビューとなります。Xperia ZL2・Z2がリリースされたころに購入されたユーザーは、そろそろキャリアの2年縛りが切れ、おそらく次の機種変の候補としてXperia Z5が挙がってくると思いますので、それを意識したレビューにもしていきたいと考えています。
まずは外観の紹介から。
表面。ZL2よりやや少し縦長です。上下のスピーカー・マイク穴の配置はZ4を踏襲しており、スリット状のそれの外観はZL2・Z2とほぼ同じです。
横幅はZL2とほぼ同じです。そのため、ZL2を持った後にZ5を持つと縦長に感じ、逆の場合は縦に短く感じます。
薄さは圧倒的にZ5のほうが薄いですが、そもそもZL2は「手に寄り添う上質な曲面」をデザインコンセプトとしたラウンドフォルムを採用しており、Xperia Z2をはじめその他のXperiaとは一線を画していますので、厚さを比較するのはナンセンスでしょう。なお、「手に寄り添う」とだけあって、手に持った時のなじみやすさの面ではZL2に軍配が上がります。Z5は裏面のフラットな面はさほど気にならないものの、端面のエッジがきつく、フチの角ばった感じが少し気になります(それを言い始めるとXperiaの「オムニバランスデザイン」を全否定することになりますがw)。
背面はこんな感じ。SoftBankモデルは背面のデザインがグローバル版と同一のものとなっています(au版は下のXPERIAロゴがauロゴと型番表記に、docomo版は真ん中のSONYロゴがdocomoロゴになっている)。今回お借りしたのはホワイトですが、背面はフロストガラス(いわゆる磨りガラス)になっており、シルバーっぽく見えます。なお、真ん中のSONYロゴはガラスが磨られておらず、下地に直接光が入るため、光の入射方向によってはSONYロゴが立体的に見えます。このあたりは(やり方は違いますが)ZL2の背面と趣が似ているといえます。また、背面が艶消しのフロストガラスになったことによって、背面に指紋がつくのに抵抗があったユーザーにとっては(私もその一人)背面用非光沢フィルムを購入する必要がなくなります。
右側面。指紋センサー付きの大きな電源キーが特徴的です。この電源キーにより、下の音量ボタン・シャッターボタンが若干下に移動しています。
左側面。ZL2のほうは暗くてよくわかりませんが、充電用接点がZ5にはありません(充電用接点が廃止されたのはZ4から)。また、ZL2にはmicroUSB端子用、SIMカード・microSDカード用の2種類の防水キャップがありますが、Z5には防水キャップは一つしかなく、キャップの大きさも小さいです。そして、Z5は側面にレーザー彫刻でXPERIAのロゴが刻印されています。
その防水キャップを開けるとこんな感じ。SIMカードとmicroSDカードをセットするためのトレイが出てきます。このトレイの出し入れのために一度電源を切る必要があるため(怖くてやっていないが、電源が入っているときにこのトレイを引き抜くと勝手に再起動されるらしい)、頻繁にmicroSDカードを抜き差しする人にとっては一体型トレイは使いにくいかもしれません。
下面。Z5にはキャップレス防水対応のmicroUSB端子があり、充電のためにわざわざ防水キャップを開ける手間が省けます。ストラップホールの位置も若干変更になっています。
上面。キャップレス防水対応のヘッドフォン端子は以前からの特徴であったため、端子の位置が変わったこと以外は特に大きな変化はありません。
通知ランプを点灯させるとこんな感じ。Z3で一度スピーカー・マイク穴の形状が変更になりましたが、Z4からZL2・Z2と同様スリット状のスピーカー・マイク穴に戻りました。しかし通知ランプの位置はZ3と同様左上となっています。
液晶はZ2以降と同様5.2インチFull HDですが、ZL2のみ5インチFull HDとなっていたため、一回り大きくなった形になります。とはいえ、実際に使ってみてディスプレイサイズが著しく大きくなったとは感じませんでした。また、ZL2と比較して画面の発色が大変よく、白がきっちり白に見え、黒も引き締まって見えます。その他の色も大変鮮やかです。が、この点に関しては友人曰く「ZL2とZ2で使われている液晶が全く違っていて、ZL2に使われている液晶がちょっと(お察し)なので、比較するならZ2としたほうがいい」とのことでした。いずれにしてもZL2からの乗り換えであれば、画面の美しさに一種の感動を覚えるのは間違いありません。
続いて、起動画面の比較です。これは写真ではわかりにくいので、動画を撮影しました。
[embed]https://youtu.be/VZXaTiiGmck[/embed]
この動画ではZL2と同時に電源を入れていますが、スタートアップ時間の比較が目的ではなく、Z2世代とZ5世代の起動画面の違いを比べるだけのものです。しかし、Z5のほうが若干起動に時間がかかります。
次にタッチパネルの操作性についてです。Z5からタッチ精度がさらに向上し、タッチセンサーが指と水滴を区別し、画面に水滴がついていても誤動作しにくくなったとされています。その点についても実際に検証してみました。
水滴を垂らした後の操作からすでに結果は出ていました(笑)。ZL2では画面上の濡れていない部分を含め、どこを触ってもタッチパネルは全く反応しませんでしたが、Z5は濡れていない部分であれば水滴が付着していないときと全く同じ感覚で操作できます。さすがに水滴の上で指を動かすと何も反応しませんでしたが、雨に降られたなど多少の水濡れ程度であれば快適に操作できることが証明されました。余談ですが以前炊事後の濡れた手でZL2を操作しようとしたところタッチパネルが暴走しはじめ、危うく緊急通報モードに移行しそうになり慌てて電源キーでロックしたことがありました(笑)。Z5ならそのようなことも起こらないでしょう。
最後に指紋認証の様子です。僕はXperia Z5が発表されたとき、「こんな細長い指紋認証センサーで、どのようにして指紋認証を行うのだろう」と思っていました。しかし、指紋認証の仕組みはこのようなものでした。
おそらく仕組みとしては「指紋登録の際にセンサーを指のさまざまな部分でタッチすることで、取り込まれた指紋の画像を内部で1つの画像に合成する。ロック解除の際はセンサーにタッチすることで登録された指紋と照合し、一定以上一致すれば登録された指紋だと判断する」だと思います。
実際に指紋認証を用いてロック解除を行った様子がこちら。
認証は瞬時で、"一発で認証してくれれば"ストレスを全く感じません。特にAndroid 5.xからロック解除にPINやパターンを設定していても、一度画面をスワイプしてからそれらの動作を行わないといけないため煩わしく感じますが、指紋を登録しておけば電源ボタンから指を移動せずにもう一度電源ボタンに触れるだけでロック解除ができるため、ロック解除がスマートに行えます。
ただし、指が濡れている場合(手元で調べた限りでは、手汗程度でも)やセンサーを強く押した場合、電源ボタンを指全体で押し、そのまま指を離さずに指紋認証しようとした場合、指の向きが登録した時と異なる場合などには指紋認証がうまくいきません。指紋認証に5回失敗すると一時的に指紋認証がロックされ、あらかじめ設定していたPINまたはパスワード(指紋認証を利用するには、別にPINかパスワードを登録しておく必要がある)でのロック解除モードに移行します。雨の日で手や端末が濡れた場合など、状況によっては指紋認証がかえって煩わしく感じることがあるかもしれません。
また、電源ボタンのクリック感がZL2に比べて明らかに硬くなっており、また電源ボタンが周囲より一段くぼんで設けられているため、指の腹で押すことが難しく、爪で強く押しこむ必要があります。友人曰く「Xperiaの特徴でもある「ダブルタップで起動」を併用すれば、電源ボタンを強く押しこむ必要はなくなるだろう」とのことでした。私としてはボタンの硬さはともかく一段くぼんでいることが操作性を著しく悪化させていると感じたので、次期モデルでは一段くぼませるのではなく一段盛り上がらせ、可能であればボタンのクリック感をやや柔らかく設定することが望まれます。
というわけで、レビュー第1弾ハードウェア編をお送りしました。次回は主にカメラ機能について検証していきたいと思います。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
☆レビューの前に☆
私はXperiaアンバサダーであり、実際にXperiaが好きで、今現在もメインの端末としてXperia ZL2を使用しています。しかし、それらである以前に私は一人の一般的なスマートフォンユーザーです。良いところは高く評価しますが、悪いところはちゃんと「悪い」と言います。しかし、ただ「悪い」というだけでは一般ユーザーの域を出ませんので、レビュアーとして「どこがどのように悪いか」「どうすれば改善されるか」を重視して記事を書いていきたいと思います。初めに申し上げておきますと、イベント当日に端末を受け取ってから記事執筆までの短期間でもすでにXperia Z5で「ここはよくないなあ」と感じた点がいくつも出てきています。記事にはそのことが多く記述されると思いますが、以上の点をご理解いただいた上で記事をご覧いただければと思います。
それではさっそくレビューを始めていきましょう!今回お借りしたのはXperia Z5(SoftBankモデル・501SO)、ホワイトです。前述のとおり私はXperia ZL2を使用していますので、3つのパートでお送りするレビューのほとんどがそれと比較しながらのレビューとなります。Xperia ZL2・Z2がリリースされたころに購入されたユーザーは、そろそろキャリアの2年縛りが切れ、おそらく次の機種変の候補としてXperia Z5が挙がってくると思いますので、それを意識したレビューにもしていきたいと考えています。
まずは外観の紹介から。
表面。ZL2よりやや少し縦長です。上下のスピーカー・マイク穴の配置はZ4を踏襲しており、スリット状のそれの外観はZL2・Z2とほぼ同じです。
横幅はZL2とほぼ同じです。そのため、ZL2を持った後にZ5を持つと縦長に感じ、逆の場合は縦に短く感じます。
薄さは圧倒的にZ5のほうが薄いですが、そもそもZL2は「手に寄り添う上質な曲面」をデザインコンセプトとしたラウンドフォルムを採用しており、Xperia Z2をはじめその他のXperiaとは一線を画していますので、厚さを比較するのはナンセンスでしょう。なお、「手に寄り添う」とだけあって、手に持った時のなじみやすさの面ではZL2に軍配が上がります。Z5は裏面のフラットな面はさほど気にならないものの、端面のエッジがきつく、フチの角ばった感じが少し気になります(それを言い始めるとXperiaの「オムニバランスデザイン」を全否定することになりますがw)。
背面はこんな感じ。SoftBankモデルは背面のデザインがグローバル版と同一のものとなっています(au版は下のXPERIAロゴがauロゴと型番表記に、docomo版は真ん中のSONYロゴがdocomoロゴになっている)。今回お借りしたのはホワイトですが、背面はフロストガラス(いわゆる磨りガラス)になっており、シルバーっぽく見えます。なお、真ん中のSONYロゴはガラスが磨られておらず、下地に直接光が入るため、光の入射方向によってはSONYロゴが立体的に見えます。このあたりは(やり方は違いますが)ZL2の背面と趣が似ているといえます。また、背面が艶消しのフロストガラスになったことによって、背面に指紋がつくのに抵抗があったユーザーにとっては(私もその一人)背面用非光沢フィルムを購入する必要がなくなります。
右側面。指紋センサー付きの大きな電源キーが特徴的です。この電源キーにより、下の音量ボタン・シャッターボタンが若干下に移動しています。
左側面。ZL2のほうは暗くてよくわかりませんが、充電用接点がZ5にはありません(充電用接点が廃止されたのはZ4から)。また、ZL2にはmicroUSB端子用、SIMカード・microSDカード用の2種類の防水キャップがありますが、Z5には防水キャップは一つしかなく、キャップの大きさも小さいです。そして、Z5は側面にレーザー彫刻でXPERIAのロゴが刻印されています。
その防水キャップを開けるとこんな感じ。SIMカードとmicroSDカードをセットするためのトレイが出てきます。このトレイの出し入れのために一度電源を切る必要があるため(怖くてやっていないが、電源が入っているときにこのトレイを引き抜くと勝手に再起動されるらしい)、頻繁にmicroSDカードを抜き差しする人にとっては一体型トレイは使いにくいかもしれません。
※この写真ではnanoSIMカードがセットされていますが、これはXperiaアンバサダー事務局のほうで用意していただいたものになります。「実際にZ5をメイン端末として使っているような気分で、データ通信も使いながら試してもらって、率直な感想を書いてほしい」ということで、回線までご用意していただけました!僕にとっては「他社よりつながりにくいと以前からよく言われるSoftBankだが、実際はどの程度のものなのか」を検証するいい機会になりましたが(笑)。
下面。Z5にはキャップレス防水対応のmicroUSB端子があり、充電のためにわざわざ防水キャップを開ける手間が省けます。ストラップホールの位置も若干変更になっています。
上面。キャップレス防水対応のヘッドフォン端子は以前からの特徴であったため、端子の位置が変わったこと以外は特に大きな変化はありません。
通知ランプを点灯させるとこんな感じ。Z3で一度スピーカー・マイク穴の形状が変更になりましたが、Z4からZL2・Z2と同様スリット状のスピーカー・マイク穴に戻りました。しかし通知ランプの位置はZ3と同様左上となっています。
液晶はZ2以降と同様5.2インチFull HDですが、ZL2のみ5インチFull HDとなっていたため、一回り大きくなった形になります。とはいえ、実際に使ってみてディスプレイサイズが著しく大きくなったとは感じませんでした。また、ZL2と比較して画面の発色が大変よく、白がきっちり白に見え、黒も引き締まって見えます。その他の色も大変鮮やかです。が、この点に関しては友人曰く「ZL2とZ2で使われている液晶が全く違っていて、ZL2に使われている液晶がちょっと(お察し)なので、比較するならZ2としたほうがいい」とのことでした。いずれにしてもZL2からの乗り換えであれば、画面の美しさに一種の感動を覚えるのは間違いありません。
続いて、起動画面の比較です。これは写真ではわかりにくいので、動画を撮影しました。
[embed]https://youtu.be/VZXaTiiGmck[/embed]
この動画ではZL2と同時に電源を入れていますが、スタートアップ時間の比較が目的ではなく、Z2世代とZ5世代の起動画面の違いを比べるだけのものです。しかし、Z5のほうが若干起動に時間がかかります。
次にタッチパネルの操作性についてです。Z5からタッチ精度がさらに向上し、タッチセンサーが指と水滴を区別し、画面に水滴がついていても誤動作しにくくなったとされています。その点についても実際に検証してみました。
水滴を垂らした後の操作からすでに結果は出ていました(笑)。ZL2では画面上の濡れていない部分を含め、どこを触ってもタッチパネルは全く反応しませんでしたが、Z5は濡れていない部分であれば水滴が付着していないときと全く同じ感覚で操作できます。さすがに水滴の上で指を動かすと何も反応しませんでしたが、雨に降られたなど多少の水濡れ程度であれば快適に操作できることが証明されました。余談ですが以前炊事後の濡れた手でZL2を操作しようとしたところタッチパネルが暴走しはじめ、危うく緊急通報モードに移行しそうになり慌てて電源キーでロックしたことがありました(笑)。Z5ならそのようなことも起こらないでしょう。
最後に指紋認証の様子です。僕はXperia Z5が発表されたとき、「こんな細長い指紋認証センサーで、どのようにして指紋認証を行うのだろう」と思っていました。しかし、指紋認証の仕組みはこのようなものでした。
おそらく仕組みとしては「指紋登録の際にセンサーを指のさまざまな部分でタッチすることで、取り込まれた指紋の画像を内部で1つの画像に合成する。ロック解除の際はセンサーにタッチすることで登録された指紋と照合し、一定以上一致すれば登録された指紋だと判断する」だと思います。
実際に指紋認証を用いてロック解除を行った様子がこちら。
認証は瞬時で、"一発で認証してくれれば"ストレスを全く感じません。特にAndroid 5.xからロック解除にPINやパターンを設定していても、一度画面をスワイプしてからそれらの動作を行わないといけないため煩わしく感じますが、指紋を登録しておけば電源ボタンから指を移動せずにもう一度電源ボタンに触れるだけでロック解除ができるため、ロック解除がスマートに行えます。
ただし、指が濡れている場合(手元で調べた限りでは、手汗程度でも)やセンサーを強く押した場合、電源ボタンを指全体で押し、そのまま指を離さずに指紋認証しようとした場合、指の向きが登録した時と異なる場合などには指紋認証がうまくいきません。指紋認証に5回失敗すると一時的に指紋認証がロックされ、あらかじめ設定していたPINまたはパスワード(指紋認証を利用するには、別にPINかパスワードを登録しておく必要がある)でのロック解除モードに移行します。雨の日で手や端末が濡れた場合など、状況によっては指紋認証がかえって煩わしく感じることがあるかもしれません。
また、電源ボタンのクリック感がZL2に比べて明らかに硬くなっており、また電源ボタンが周囲より一段くぼんで設けられているため、指の腹で押すことが難しく、爪で強く押しこむ必要があります。友人曰く「Xperiaの特徴でもある「ダブルタップで起動」を併用すれば、電源ボタンを強く押しこむ必要はなくなるだろう」とのことでした。私としてはボタンの硬さはともかく一段くぼんでいることが操作性を著しく悪化させていると感じたので、次期モデルでは一段くぼませるのではなく一段盛り上がらせ、可能であればボタンのクリック感をやや柔らかく設定することが望まれます。
というわけで、レビュー第1弾ハードウェア編をお送りしました。次回は主にカメラ機能について検証していきたいと思います。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。