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【自作小説】World Resetter「第4話 巻き戻されないもの」

 ふと我に返ると、俺は駅に続く道の真ん中で立ち尽くしていた。どうやらかなり深い白昼夢を見ていたようだ。頬を数回叩き、気持ちを入れなおそうとした。頬がほんの少しだけ小さいことに気づいた。ポケットに入れていた財布を取り出し、中身を確認すると、それまで入っていなかった中学校の学生証が入っていた。うちの中学校では学生証の端に学年ごとに異なる模様が入れられており、いま取り出した学生証は中学二年を示すものだった。だんだんと頭が混乱してくるが、いずれにせよ早く家に帰らないといけないことに変わりはない。俺がこの学生証の表示通り中学二年生であっても、あるいはそれまでと同じ高校一年生であっても、はたまた俺が生後間もない赤ん坊であろうが老人であろうが、しなければならないことはただ一つだった。家に帰れば時間割表や教科書などから今の学年がわかるはずだ。
 結局、俺はいま、中学二年の安藤恵吾であることが判明した。たった今のこの存在がどういったものなのかはまだわからないが、俺には今日ついさっきまで、高校生の瑠香と会い、お茶をした記憶、一度目のやり直し人生で順風満帆な小中学生時代を過ごし、高校一年のある日に殺されたこと、二度目のやり直し人生でそれを回避し、その後も平凡で、ちょっとだけ特別な人生を送ってきたこと、やり直し前の人生で惨劇に遭遇したことも……すべてが記憶として残っている。これまでの経験を総合すると、俺はいま、三度目のやり直し人生を送り始めたことになる。ついさっきまで高校生だった瑠香は、次に学校で会うときは中学生に戻るのか……様々な心配事が頭に思い浮かぶが、まずはこの混乱が瑠香に伝わらないよう、平凡に明日以降を過ごすしかない。俺が困惑している様子を目撃すれば、きっと瑠香は自分のことなんてどうでもよくなって、俺のことだけを思って、悩みを共有しようと気遣ってくれるだろう。彼女にだけはそんな心配はさせたくない。人生のやり直しはすでに二回も経験している。景色や一部の記憶が少しだけ変化していることを除けば、その人生はそれまでのものと全く同じのはずだ。今まで通りやればきっと大丈夫、……うん。

「あなたも、人生をやり直しているのね?」
 彼女がただ者ではないことは、その一言だけですぐにわかった。おそらく、人生やり直し(と自らが銘打っているこの現象)は多くの人物に起こるものではないだろうし、そもそも本当にやり直しを行っているのかどうかもわからない。本当はただの妄想なのかもしれないし、あるいはやり直し前の人生(と称している時間)で起こった出来事があまりにショッキングで寝込んでしまい、そのなかで見ている夢なのかもしれない。彼女は(こんな市街地のど真ん中でするような話ではないかもしれないが)その場で話を続けた。
「最初に言っておくけれど、今あなたが見ているこの世界は、過去そのものではないの。過去の状況をそっくりそのまま再現した、別の世界。ほら、タイムリープやタイムトラベルを取り扱った作品で、「世界線」なんていうワードが使われると思うんだけど、まあそれに近いかな。厳密には仕組みが少しだけ違うんだけどね。ざっくり言うと、自らに対するショッキングな出来事や不幸といった、感情に大きな影響を及ぼすイベントが発生したときに、その影響力のせいで別の世界に飛んでしまうわけ。しかもそれまでの人生での記憶はすべて保持されて別の世界に移動できるし、周りの景色だけじゃなくて自分自身もその時代に合わせて年齢が変化するから、本当に過去に巻き戻された、まるで人生をやり直しているかのように感じちゃうよね。でもね……」
 いつの間にか、周囲の雑踏は消え去り、駅前の風景は暗黒の空間と化していた。その空間には俺と、少女しか存在しなかった。彼女は続ける。
「あなたが今見ているのはあくまで過去の状況を再現しただけの別の世界。この世界は、様々な人・モノが複雑に絡み合ってできているけれど、世界がそもそも違うから、起こる結果も必ず同じになるとは限らない。恵吾くんはこれまで、何度か人生のやり直し、あるいは時間の巻き戻しを経験していると思うけれど、自分の記憶となんだか違うなあ、と思ったことはなかった?それは気のせいではなくて、本当のこと。世界が違うから、自分の記憶と違うことが起こっていても、何も不思議なことはないんだよ。それにね……」
 少女は急に物悲しそうな表情になり、うつむき気味に続けた。
「巻き戻されているのは自分自身を含めた「実体」だけで、時間は巻き戻されていないんだよ。人間がこの世界に生まれ、年を取り、亡くなるのは「実体」じゃなくて、時間が基準なんだ。恵吾くんは高校生になって、若返ったように感じているかもしれないけれど、実際はそんなことはなくて、恵吾くんという「存在」は、恵吾くんが生まれた瞬間から1秒たりとも戻ってなんかいなくて、すでに世界の移動を経験している恵吾くんの「存在」としての年齢は、「実体」としての年齢を超えている」
「俺は、やり直し前の人生が17年間で、そのあと一度目のやり直しが小学5年生から高校1年までだったから大体5年間、二度目のやり直しが同じく5年ぐらいだから、ざっと通算27年か……」
「そう。恵吾くんの話でいくと、いま恵吾くんは「実体」としては高校1年生だけど、「存在」としてはすでに27歳、というわけ……でね、私たちはね「存在」としての寿命が来たら、たとえ「実体」としての年齢がいくつであろうと、そこで死んで、それ以降は別の世界へ移動……恵吾くんの表現を借りると、やり直しはできなくなるんだよ……」
「そう、だったのか……俺、何も気づかずに今まで過ごしてきた」
「知らなくて当然だよ。私も、このことを知ったのはつい最近なんだから。あいつらは、私たちが気づかなければ、いつまでも教えないつもりなんだよ」
「あいつら……?」
「タイムリープやタイムトラベルを扱った漫画やアニメで、大体そういうことを司るのって、いわゆる「神」とか「超人」とかの、想像上の存在じゃん?ところがね、どうもそういう「神」みたいな存在が実在するらしくて、それが私たちにこういうことを半ば「遊び」のつもりで施しているみたい」
 とあるお笑いコンビの決めゼリフが脳裏をよぎったとき、少女が徐々に怒りを抑えきれない様子で細かく震えだした。彼女は怒りを抑えながら続けた。
「私ね、そのことを知った時、すごく怒った。たった今それを思い出しただけでも怒りで震えが止まらなくなるぐらいにね。神様の都合で、私たちの人生を左右されて、挙句めちゃくちゃにされてたまるか!って。でも、神様も多くの人やモノを相手にしているから、いちいち私たちの個人的な事情にかまっている暇はないんだろうね」
「なんとか、元の世界……やり直し前の世界に戻って、やり直し直前に起きた出来事を受け入れて生きていくことってできないのだろうか」
「それはたぶん、無理。さっきも言ったように、そもそも時間をさかのぼることはできないから、元の世界線のやり直しの瞬間に戻ることは不可能。それと、もし何らかの方法で元の世界線に戻ることができたとしても、時間はほかの世界線に移っていた分だけ進んでいて、元の世界線ではその期間は何もなかったことになっている。この期間の記憶はほかの世界線から引き継がれるけど、イベントは引き継がれないから、何が起こるかわからない。もしかしたら自分という存在が崩壊するかもしれない。そうなればきっと助け舟として世界の移動がもたらされるだろうし、崩壊しなくても嫌な出来事があればまた世界の移動に頼ることになるだろうね。私たちは、一度この神様の遊びに巻き込まれたら、もうそこから抜け出すことは、できないんだよ……」
 少女は怒りを露わにした表情から一転、今にも泣きだしそうな、すべてをあきらめた悲しげな表情でさらに続ける。
「こういうことを言って、負けを認めたくはないんだけどね……どうやら私たち、もう、ここでやっていくしか、ないみたい。ここでこうやって偽物の人生を送って、何度も、何度も人生のやり直しと称した世界の移動をして、しまいには若くして、将来に未練を遺したままきっと……死ぬんだよ」
「君は……!君の、「存在」としての年齢を、教えてくれるか?」
「85歳。私はもう、10回以上、世界の移動をしてきた。自分の意志でしたこともあるし、死に際に立たされたり、あまりにショッキングなことが起こったりして、半ば自動的にされたこともある。少し前にね、自分の「存在」としての寿命を知る機会があって、そこで教えてもらった寿命が85歳だったから、私はもういつ死んでもおかしくないんだよ。でも、その前にこの事実を世界移動をしている他の誰かに伝えることができて、よかったよ。何も知らされずに死んでいく人を、これ以上増やしたくないからね。もちろん、知ったところで、神様の遊びだから、何かが変わるわけでもないんだけど……」
 そう言いながら少女は俺に背を向け歩き始める。それまで暗黒だった世界は、もとの駅前の風景へと戻り、彼女は雑踏に姿を消した。直後、前方で車が何かに衝突する鈍い音が聞こえた。慌てて駆け寄ると、そこにはバスに轢かれ、凄惨な様相を呈した、先ほどの少女が横たわっていた。その時、脳みその奥深くの、今は思い出せないある記憶を指でえぐり取られるような激しい痛みを感じ、ほどなくして俺の視界はいつかと同じようにぐしゃぐしゃに歪められ、三度目の人生やり直し(先ほどの少女の話で、これがやり直しではないことが判明したが、俺はどうしてもその事実を受け入れることができず、引き続き「やり直し」の言葉を使うことにした)が始まった。

 しかし残念なことに、少女の言っていた「この世界は、過去の状況をそっくりそのまま再現した、別の世界」の意味を、俺は早くも知らしめられることとなる。
「おはよう瑠香」
 翌朝、俺はかつてしていたのと同じように、瑠香に朝の挨拶を投げかけた。彼女からの「おはよっ、けーくん」の返事が返ってくることを期待して。
「えっ……急にどうしたの安藤くん?」
 予想もしていない返答に、俺は一瞬の硬直を余儀なくされた。なぜ?やり直しで戻ってきた今の俺たちはすでに「友達以上」で、お互いを「瑠香」「けーくん」と呼び合う仲になっていたのに?何があったんだ?昨日俺は何かやらかしたのか?全く心当たりがなかった。とりあえず俺はその場しのぎで「ハハハッ、やだなあ冗談だって!ごめんごめん」などと適当にはぐらかしておいた。瑠香はもともとクラスの他の人ともよく話しており、ノリのいい人だったので、きっと俺のたった今のそれもちょっとした悪ノリの一種として受け取ってくれたのだろう。彼女が嫌悪の表情を見せることはなく、俺を避けるようなことはなかった。しかし同時に、かつての俺の記憶にあるような、明らかに他人に向けるものとは異なる「特別」な視線を感じ取ることはできなかった。
 その後も俺の記憶と異なる現象は続き、成績ワンツーフィニッシュだったはずの俺と瑠香の成績は2~5位で不定だったこと、俺たちが放課後勉強する仲でなくなっていたこと、話す頻度こそ少なくはないものの、価値観を共有する機会が明らかに減っていたこと……今思い返せば、ここで異変に気付き、それ相応の対応を取っていれば、このあとの取り返しのつかない行動は回避でき、それによって俺の将来はもう少しましなものになっていたはずだった。しかし、きっと心の底ではそれを認めたくなかったのかも知れない。俺はまたしても選択を誤り、自ら不幸を被り、そして四度目のやり直しへのフラグを立ててしまった。
 かつての俺と瑠香は、価値観のずれから口げんかに至ることがよくあった。しかし、感情に身を任せて暴言をぶつけ合っても何の解決にもならないということに気づき、それからしばらくして口げんかに至ることはなくなり、価値観にずれがあった場合はお互い納得がいくまでじっくり話し合い、妥協点を見出して平和的に解決するようになった。きっと今のこの不可解な現象も、まだお互いに話し合いによる平和的な解決という手法を見出すことができていないだけだと信じ、時に身を任せてしばらく経過を観察することにした。
 しかし、いくら待てどもその時は一向に来なかった。どうやら俺はあまりに平和的な解決を期待しすぎてビビりすぎてしまっていたようだ。価値観を共有するには譲歩、すなわち「引く」だけではなくて、説得、すなわち「押す」ことも大事だとかつての俺は気付いていた。押すときは今なのかもしれない。
「今度さ、うちに来ない?ゆっくりお茶しながら、いつも学校でしているような話をもっと深くしたいな、と思って」
「いいね!ぜひ安藤くんの家にお邪魔させてもらうね!」
 その返答は、たしかに俺の知っている瑠香のものだった、しかし、やはりどうしても、その瞳の奥に見えたはずの興味のまなざしは、感じ取ることができなかった。
 瑠香を家に上げ、お茶菓子を出すなど一通りのおもてなしをこなした俺は、
「俺はズバリ、今の瑠香は俺の知っている瑠香じゃない!」
「え~何それ。私は安藤くんに私のこといろいろ話してきたつもりだし、安藤くんのこともいろいろ知ることができたと思うんだけど」
「いいや、まだだ!俺が知っている瑠香は、もっといろんなことに対して貪欲で、……例えば!」
 ええい!もうやるしかない!そう思って俺は、
「君は俺のこれに興味を持ち!」
 下半身の着衣を下ろし、自らの「もの」をぶらぶらさせながら、
「俺は君のこれを知ろうとするんだ!」
 瑠香の胸を撫でまわした。彼女の小さな胸はびっくりするほど柔らかくて、とても温かかった。一度目と二度目のやり直しで何度も、それも今みたいに服の上からではなく直に、触らせてもらったことがあるはずなのに、まるで初めて体験するようなその不思議な感触が徐々に露出された「もの」に力をみなぎらせてくる。
 しばらく俺に胸を揉みしだかれた瑠香は、やがて思い出したように、
「……やだっ、私……安藤くんに胸……揉まれ……えっ……安藤、くんの……おち……ん……いやっ……」
 かつて見たことがないほどの怖れの表情をあらわにし、細かく震えだした。そして、
「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
 鼓膜を突き破り、窓ガラスをも割る勢いで激しく絶叫し、俺の体を押しのけ、飛び上がって、荷物を持って家を飛び出して行ってしまった。俺に残されたのは、凍り付きそうなほどに静かな部屋と、手つかずのお茶菓子と、両手に残された瑠香の胸の感触だけだった。俺は、たった今自分の身に何が起きたのか理解することができず、かといって何か行動を起こすこともできず、放心状態を余儀なくされた。瑠香の胸に触れたその手で、露出したままだった「もの」をつかみ、かつてお互いの体をまさぐりあっていたあの日を思い返しながら「致す」ことだけが、この時の俺にできた唯一の行為であった。そして、一切の快感を伴わない絶頂を迎え、本来の目的を果たすことのなかった白濁液が床に飛散した。
 結局、その事件以降俺と瑠香は学校でも一切言葉を交わすことが無くなり、そのまま卒業を迎えた。当然高校進学後もかつてのように週末に会ったりすることはなく、高校時代の俺の週末は勉強に消えていった。俺と瑠香が一切言葉を交わさなくなったのを心配して声をかけてくれた少女の顔と名前もやはり、中学卒業と同時に忘れてしまい、俺の高校時代は不幸もなければ幸せもない、ごくごく平凡で、ただただ虚しい3年間となった。

 四度目の人生やり直しは、大学進学を目前に控えたある日、人生やり直しの概念を危うく忘れかけたころに突然、発動した。

※この物語はフィクションです。

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