「……さん! ……誠さん! 誠さん!! わかりますか!?」
「うっ……うーん」
気がつくと、俺は真っ白い空間の中に置かれたベッドで眠っていた。感触からして、自分の部屋のベッドではないらしい。壁や天井までもが真っ白、まぶしさで目が締め付けられるような刺激を受ける。
左側にはソファがある。そして、目の前には、美少女が抱きついていた。
「あ、気がつきました! よかった~……」
よく見ると、その少女は俺がいつか出会った、インターチェンジこと竜野夢香だった。彼女は前と同じ、制服チックな姿をしていた。髪は相変わらずウェーブがかかっており、横たわる俺に覆いかぶさるような格好のため、さらさらの髪が俺の首筋あたりをくすぐった。彼女の手は俺の耳の下あたりを、そっとなでるようにさすっていた。温かくてすべすべの、優しい手だった。セーターのちくちくした感触も頬に感じられた。
「……」
なぜだろう。この前の俺なら彼女の姿、行為そのすべてにきゅんきゅんし、萌え萌えして、軽く鼻血を噴き出すぐらいしているはずなのだが、今はそんな気は起こらない。そのかわり、胸の中にとても熱く、チリチリとした何かが渦巻いていて、体の中心部がむずがゆくなるような感触を味わっていた。それが何かは分からない。しかし、彼女にこうやって抱きつかれていることがその原因であるということはなんとなくわかった。顔が火照るような熱い感触にそろそろうなされそうになったとき、俺は一つの異変に気付いた。
「うっ……うっ……」
彼女が、突然泣き出した。か弱い声で嗚咽を漏らしながら、静かに涙を流していた。その涙は次第に目の中だけにはとどまれなくなり、こぼれ落ちた。それが、俺の頬を冷たく濡らし、流れ落ちて一筋の軌跡を俺に残した。そしてまた涙がこぼれてくる。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
俺は戸惑った。なぜ彼女が突然泣き出したのか、そして、なぜ俺に謝るのか。俺はどうすればいいかわからなかった。わからなくて、わけが分からなくなって……少女の頭にそっと手を乗せ、ゆっくり髪にそって一方向になでた。そうすると、彼女はさらに強く泣き出したものだから、
「ご、ごめん」
俺まで謝ってしまったじゃないか。
数分後、ようやく落ち着いた彼女は、涙をこすりながら言った。
「ごめんなさい、急に泣き出して。その、さっきはなでてくれて……うれしかったです」
「女の子が泣いていたら、助けたくなるのが男の道理ってもんだろう?」
「それって……下心ありですか?」
「まぁ、あり、かな」
「もう」
そうやって、静かな会話をしているうち、どちらからというわけでもなく突然吹き出してしまい、お互いくすくすと笑い出した。
「やっぱり、笑顔の君が一番だよ」
思わずノリでそんなことを口走ってしまった。彼女はきっと、変な目をしないでください!とか、下心丸見えです!とか言うのだと思っていた。しかし、違っていた。
「……ありがとうございます」
さらなる天使の微笑みで応えてくれた。
「あ、ごめんなさい。私、あなたの上にまたがったままでした。しかも、勝手に顔をさすったりしちゃってました……大丈夫でしたか? 重くなかったですか?」
「あぁ、大丈夫だよ」
と、俺は軽やかに答える。珍しく下心のない、彼女にまっすぐ向き合って出てきた、素直な言葉だった。
俺はベッドから立ち上がり、少女と向かいあう形になって尋ねた。
「それで、なんで急に泣き出していたんだ?」
「以前、世界を移動することで干渉が起こることがあるかもしれない、ということをお話ししたと思います。実は、このワールド・インターチェンジはよくできていて、その干渉が起こると私たちに知らせてくれるんです。これは昼間でも作動して、干渉を受けた人とその人を移動させた人……つまりこの場合だとあなたと私がここに呼ばれます。ここで、その干渉を受け入れるか、さらに別の世界に移動するかをきいて、私たちが手続きを行うわけです」
「要するに、いつも夜にやっているあれの臨時版みたいなものか」
「そういうことになりますね。ちなみに行動している最中にここに来ると、その人は気を失って倒れたかのようなふるまいをします。ですから、現実のあなたも私も、今頃ここに来る直前までいた場所で倒れているはずです」
「ってことは、俺はさっき野球部の奴にボコボコにされたけど、それが干渉だったってことになるのか」
「そっ、そんなひどい目に遭っていたんですか!?」
彼女は口を手で覆い隠すようにして驚きの表情を見せ、それから胸に手を当てて静かに言った。
「実は、干渉を受けた人のほとんどは、誠さんのようにひどい目に遭っています。だから、世界を移動したからこんな目にあったんだ! とか、なんでまた苦しい目にあわなくちゃならないんだ! とか、どうせ他の世界でも同じ目に遭うんだろう! とか、めちゃくちゃな暴言を浴びせられました。暴言だけならまだいい方で、殴られたり叩かれたり、蹴飛ばされたり、遠回しな言い方をすると、犯されそうになったこともありました」
「ひどいことをする奴らだな……」
「はい。だから今回も同じ目に遭うんじゃないかと思いました。対象が誠さんだとわかっていましたが、もしかして手のひらを返して牙を向けてくるんじゃないかと、思っていました」
「俺はそんなことしねぇよ」
「優しいんですね、誠さん。でも私、信じてました。久しぶりにこの場所での時間を楽しく過ごさせてくれた人だから、きっと怖いことはしないだろうって。どうせまた私のことを変な目で見て、面白い話の一つぐらいしてくれるんだろうって」
彼女の声は震えていた。俺は少し声色を柔らかくして答えた。
「……そうだよ。俺はこの後、君のことを下心全開のまなざしで見つめながら、楽しくおしゃべりするつもりだったよ」
「優しい……ですね……誠……さん……」
彼女はみるみるうちに表情をゆがめ、再び泣き出した。ゆっくりとこちらに近づき、目の前で立ち止まって、顔を俺の肩のあたりにうずめた。彼女の嗚咽と小刻みな震えが、俺にじかに伝わってくる。
守りたい、と純粋に思った。そこに下心は存在しなかった。俺を信じ、俺を頼って泣きついている彼女の姿を見て、胸が強く締め付けられた。それは、下心や萌えによるもの以上に強いものだった。彼女の俺への信頼にこたえる形で、君のことを俺に守らせてほしい、と本気で思った。俺はそっと、彼女を包み込もうとした。
「だめ……ですよ、誠さん。私たち、そんな関係じゃないですよ。誤解されたらどうするんですか……それに、あなたには私なんかよりももっとふさわしい女の子がどこかにいるはずです。私のことはいいんですよ、守ろうなんて思わなくても……でも、誠さんは優しいから、そうやって私が言っても聞かないんでしょう?だから……」
彼女は俺の手を取った。うずめていた顔を離し、俺の手を彼女の両手で包み込んだ。温かくて、小さくて、優しい、彼女の手。俺の手をしっかり握って彼女は言った。
「お気持ち、ありがたく受け取ります。これからも、もし会う機会があったら、どうかよろしくお願いしますね、誠さん」
「こちらこそ、よろしくな。えーっと……」
「夢香、でいいですよ。そう呼んでくれると……うれしいです」
「じゃあ……よろしくな、夢香」
「……はいっ」
夢香は涙を目頭に残したまま、俺の言葉に全力でまばゆいばかりの微笑みで応えてくれた。彼女が見せたとびっきりの笑顔に、それまで抑えていた理性やらもやもややら、なんかいろいろすべてが爆発し、俺はその場に倒れこんでしまった。大丈夫ですか!という夢香の声が、遠くに聞こえた。
「それで、結局どうしますか?干渉が発生している以上、あの場に居続けていてはもっとひどい目に遭うかもしれませんよ」
「そうだな。なんというか、世界を移動した後の俺はちょっとスペックが高すぎたのかもしれない。友人が数人いて、楽しく話ができるぐらいでいいんだけどな」
「わかりました。次の世界ではその点を反映させておきますね。それでは、前と同じようにこちらのソファに座ってください」
俺は言われたとおりソファに座る。この前と同じ、ふかふかで体全体をやさしく包み込むものである。
「あ、そういえばこの後面白い話をしようと思ってたんだけど、だめかな?」
「今は昼間です。私たちはどこかで気を失っていることになっています。あまりにも長く気を失い続けていると、たぶんいろいろな人に心配をかけると思いますよ。だから、その……夜にまた来てもらってもいいですか?」
「といっても、俺の方からここにくることはできないんだろう? それに平等一番だから、俺ばかり呼ぶのは良くないんじゃ?」
「大丈夫です! 今夜も一人、世界を移動させる予定です。でも、たいていの人は世界を移動するか聞くと即決してくれるので、夜の時間に結構余裕ができるんです。それに、平等が求められるのは世界の移動だけで、誰かとお話しする分には問題はないはずです。今夜の対象の人の移動が終わったら、あなたをまたここに呼び出したいと思います。それでいいですか?」
「あぁ、それでいいよ」
「わかりました。それじゃあ、こうやって話していても時間の無駄なので、早速始めますね。目をつむってください」
言われたとおりに目をつむる。この前と同じように、彼女は何もしゃべらず、何か手などを動かしながら世界を移動するための「手続き」を行っていた。そのうち、目の前がぐるぐる回りだし、全てがカオスの世界に飲み込まれた。それが再び実態を持って俺の意識できる領域に達した時、少し前の鈍痛とペンキの嫌なにおい、さらに消毒のアルコールのにおいが感じられた。
「うっ……うーん」
気がつくと、俺は真っ白い空間の中に置かれたベッドで眠っていた。感触からして、自分の部屋のベッドではないらしい。壁や天井までもが真っ白、まぶしさで目が締め付けられるような刺激を受ける。
左側にはソファがある。そして、目の前には、美少女が抱きついていた。
「あ、気がつきました! よかった~……」
よく見ると、その少女は俺がいつか出会った、インターチェンジこと竜野夢香だった。彼女は前と同じ、制服チックな姿をしていた。髪は相変わらずウェーブがかかっており、横たわる俺に覆いかぶさるような格好のため、さらさらの髪が俺の首筋あたりをくすぐった。彼女の手は俺の耳の下あたりを、そっとなでるようにさすっていた。温かくてすべすべの、優しい手だった。セーターのちくちくした感触も頬に感じられた。
「……」
なぜだろう。この前の俺なら彼女の姿、行為そのすべてにきゅんきゅんし、萌え萌えして、軽く鼻血を噴き出すぐらいしているはずなのだが、今はそんな気は起こらない。そのかわり、胸の中にとても熱く、チリチリとした何かが渦巻いていて、体の中心部がむずがゆくなるような感触を味わっていた。それが何かは分からない。しかし、彼女にこうやって抱きつかれていることがその原因であるということはなんとなくわかった。顔が火照るような熱い感触にそろそろうなされそうになったとき、俺は一つの異変に気付いた。
「うっ……うっ……」
彼女が、突然泣き出した。か弱い声で嗚咽を漏らしながら、静かに涙を流していた。その涙は次第に目の中だけにはとどまれなくなり、こぼれ落ちた。それが、俺の頬を冷たく濡らし、流れ落ちて一筋の軌跡を俺に残した。そしてまた涙がこぼれてくる。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
俺は戸惑った。なぜ彼女が突然泣き出したのか、そして、なぜ俺に謝るのか。俺はどうすればいいかわからなかった。わからなくて、わけが分からなくなって……少女の頭にそっと手を乗せ、ゆっくり髪にそって一方向になでた。そうすると、彼女はさらに強く泣き出したものだから、
「ご、ごめん」
俺まで謝ってしまったじゃないか。
数分後、ようやく落ち着いた彼女は、涙をこすりながら言った。
「ごめんなさい、急に泣き出して。その、さっきはなでてくれて……うれしかったです」
「女の子が泣いていたら、助けたくなるのが男の道理ってもんだろう?」
「それって……下心ありですか?」
「まぁ、あり、かな」
「もう」
そうやって、静かな会話をしているうち、どちらからというわけでもなく突然吹き出してしまい、お互いくすくすと笑い出した。
「やっぱり、笑顔の君が一番だよ」
思わずノリでそんなことを口走ってしまった。彼女はきっと、変な目をしないでください!とか、下心丸見えです!とか言うのだと思っていた。しかし、違っていた。
「……ありがとうございます」
さらなる天使の微笑みで応えてくれた。
「あ、ごめんなさい。私、あなたの上にまたがったままでした。しかも、勝手に顔をさすったりしちゃってました……大丈夫でしたか? 重くなかったですか?」
「あぁ、大丈夫だよ」
と、俺は軽やかに答える。珍しく下心のない、彼女にまっすぐ向き合って出てきた、素直な言葉だった。
俺はベッドから立ち上がり、少女と向かいあう形になって尋ねた。
「それで、なんで急に泣き出していたんだ?」
「以前、世界を移動することで干渉が起こることがあるかもしれない、ということをお話ししたと思います。実は、このワールド・インターチェンジはよくできていて、その干渉が起こると私たちに知らせてくれるんです。これは昼間でも作動して、干渉を受けた人とその人を移動させた人……つまりこの場合だとあなたと私がここに呼ばれます。ここで、その干渉を受け入れるか、さらに別の世界に移動するかをきいて、私たちが手続きを行うわけです」
「要するに、いつも夜にやっているあれの臨時版みたいなものか」
「そういうことになりますね。ちなみに行動している最中にここに来ると、その人は気を失って倒れたかのようなふるまいをします。ですから、現実のあなたも私も、今頃ここに来る直前までいた場所で倒れているはずです」
「ってことは、俺はさっき野球部の奴にボコボコにされたけど、それが干渉だったってことになるのか」
「そっ、そんなひどい目に遭っていたんですか!?」
彼女は口を手で覆い隠すようにして驚きの表情を見せ、それから胸に手を当てて静かに言った。
「実は、干渉を受けた人のほとんどは、誠さんのようにひどい目に遭っています。だから、世界を移動したからこんな目にあったんだ! とか、なんでまた苦しい目にあわなくちゃならないんだ! とか、どうせ他の世界でも同じ目に遭うんだろう! とか、めちゃくちゃな暴言を浴びせられました。暴言だけならまだいい方で、殴られたり叩かれたり、蹴飛ばされたり、遠回しな言い方をすると、犯されそうになったこともありました」
「ひどいことをする奴らだな……」
「はい。だから今回も同じ目に遭うんじゃないかと思いました。対象が誠さんだとわかっていましたが、もしかして手のひらを返して牙を向けてくるんじゃないかと、思っていました」
「俺はそんなことしねぇよ」
「優しいんですね、誠さん。でも私、信じてました。久しぶりにこの場所での時間を楽しく過ごさせてくれた人だから、きっと怖いことはしないだろうって。どうせまた私のことを変な目で見て、面白い話の一つぐらいしてくれるんだろうって」
彼女の声は震えていた。俺は少し声色を柔らかくして答えた。
「……そうだよ。俺はこの後、君のことを下心全開のまなざしで見つめながら、楽しくおしゃべりするつもりだったよ」
「優しい……ですね……誠……さん……」
彼女はみるみるうちに表情をゆがめ、再び泣き出した。ゆっくりとこちらに近づき、目の前で立ち止まって、顔を俺の肩のあたりにうずめた。彼女の嗚咽と小刻みな震えが、俺にじかに伝わってくる。
守りたい、と純粋に思った。そこに下心は存在しなかった。俺を信じ、俺を頼って泣きついている彼女の姿を見て、胸が強く締め付けられた。それは、下心や萌えによるもの以上に強いものだった。彼女の俺への信頼にこたえる形で、君のことを俺に守らせてほしい、と本気で思った。俺はそっと、彼女を包み込もうとした。
「だめ……ですよ、誠さん。私たち、そんな関係じゃないですよ。誤解されたらどうするんですか……それに、あなたには私なんかよりももっとふさわしい女の子がどこかにいるはずです。私のことはいいんですよ、守ろうなんて思わなくても……でも、誠さんは優しいから、そうやって私が言っても聞かないんでしょう?だから……」
彼女は俺の手を取った。うずめていた顔を離し、俺の手を彼女の両手で包み込んだ。温かくて、小さくて、優しい、彼女の手。俺の手をしっかり握って彼女は言った。
「お気持ち、ありがたく受け取ります。これからも、もし会う機会があったら、どうかよろしくお願いしますね、誠さん」
「こちらこそ、よろしくな。えーっと……」
「夢香、でいいですよ。そう呼んでくれると……うれしいです」
「じゃあ……よろしくな、夢香」
「……はいっ」
夢香は涙を目頭に残したまま、俺の言葉に全力でまばゆいばかりの微笑みで応えてくれた。彼女が見せたとびっきりの笑顔に、それまで抑えていた理性やらもやもややら、なんかいろいろすべてが爆発し、俺はその場に倒れこんでしまった。大丈夫ですか!という夢香の声が、遠くに聞こえた。
「それで、結局どうしますか?干渉が発生している以上、あの場に居続けていてはもっとひどい目に遭うかもしれませんよ」
「そうだな。なんというか、世界を移動した後の俺はちょっとスペックが高すぎたのかもしれない。友人が数人いて、楽しく話ができるぐらいでいいんだけどな」
「わかりました。次の世界ではその点を反映させておきますね。それでは、前と同じようにこちらのソファに座ってください」
俺は言われたとおりソファに座る。この前と同じ、ふかふかで体全体をやさしく包み込むものである。
「あ、そういえばこの後面白い話をしようと思ってたんだけど、だめかな?」
「今は昼間です。私たちはどこかで気を失っていることになっています。あまりにも長く気を失い続けていると、たぶんいろいろな人に心配をかけると思いますよ。だから、その……夜にまた来てもらってもいいですか?」
「といっても、俺の方からここにくることはできないんだろう? それに平等一番だから、俺ばかり呼ぶのは良くないんじゃ?」
「大丈夫です! 今夜も一人、世界を移動させる予定です。でも、たいていの人は世界を移動するか聞くと即決してくれるので、夜の時間に結構余裕ができるんです。それに、平等が求められるのは世界の移動だけで、誰かとお話しする分には問題はないはずです。今夜の対象の人の移動が終わったら、あなたをまたここに呼び出したいと思います。それでいいですか?」
「あぁ、それでいいよ」
「わかりました。それじゃあ、こうやって話していても時間の無駄なので、早速始めますね。目をつむってください」
言われたとおりに目をつむる。この前と同じように、彼女は何もしゃべらず、何か手などを動かしながら世界を移動するための「手続き」を行っていた。そのうち、目の前がぐるぐる回りだし、全てがカオスの世界に飲み込まれた。それが再び実態を持って俺の意識できる領域に達した時、少し前の鈍痛とペンキの嫌なにおい、さらに消毒のアルコールのにおいが感じられた。