今回はAppleの新しいスマートフォン「iPhone 13」を購入しましたので、開封の様子と簡単なレビューをお送りします。
私は2019年4月にiPhone XSを購入して以来、およそ2年半使用してきました。使い始めて2年となるころにそろそろ新しい機種がほしいと思っていましたが、次の機種変更はiPhoneの新シリーズ発売と同時に購入したいと思っており、例年新シリーズが発表される9月まで待っていました。そして、慣例通り9月中旬に新シリーズが発表され、iPhone 13シリーズの予約が開始されました。自分は予約の事前準備(決済の設定や配送先の入力など)を行っていましたが、予約当日に行う予約確定の操作を行うタイミングが少し遅かったのか、発売日当日の受け取りとはならず、10月上旬の受け取りとなりました。
ちなみにiPhone 13を受け取ったのとほぼ同じタイミングの10月上旬に、Apple Watch 7の予約も開始され、やはり現在使用中のWatch 4が2年半近く使用しているため、iPhone 13と同じタイミングで買い替えようと思っていました。私はこれまで機種変更による設定移行で何度も苦労してきたため、先に届くiPhone 13にはWatchと連携するApp(モバイルSuicaなど)以外を先に移行し、残りのAppはWatch 7が届いてから移行しようと思っていました。しかし、やはりこちらも予約開始時刻から大きく遅れて予約したため、到着予定が11月上旬となりました。私はiPhone 13の購入にあたり、Apple Trade InでiPhone XSを下取りに出して端末価格の割引を受けていたのですが、iPhone XSの発送期限がWatch 7の到着より前になることになったため、二度手間にはなりますがWatchに連携するAppも含めてすべて移行することにしました。しかし、実際には後述する通り移行がとても簡単で、自分の中でのある種の"儀式"というか楽しみのようなものを感じる間もなく移行できてしまいました。
それではさっそく開封していきましょう!今回購入したのはiPhone 13(miniでもProでもないモデル)のミッドナイトを選択しました。iPhone 13は6.1インチの通常サイズのほか、5.4インチの「mini」もありますが、QWERTYキーボードを使用していることやコンテンツをできるだけ大きな画面で楽しみたいこと、そして昨年iPhone 12シリーズ発売時にiPhone 12 miniを店頭でタッチアンドトライしたところ、「あれ、思ったよりminiじゃないじゃん……」と思ったので、6.1インチを選択しました。5.0インチを切るようなサイズ感だったらminiにしていたかもしれませんが……
今回選択したミッドナイトはiPhone 13で新たに設定されたカラーで、iPhone 12で言うところのブルーとブラックの間のカラーリングといえます。光の当たり方によって濃いブルーにもブラックにも見えておしゃれです(というかブラック系の色を選ぼうとしていたところ、ミッドナイトに統合されていてこれしか選択肢がなかった)。
iPhoneシリーズは資源の削減を目的にiPhone 11シリーズより付属品が見直されており、多くのiPhoneユーザがすでに所有しているUSB ACアダプタとイヤフォンについては省略されています。また、それに伴いパッケージの高さが低くなり、それ自体も資源削減につながっています。私自身、電源・Lightningケーブル・イヤフォンはサードパーティのものを使用しており、iPhone XSに付属していたものも結局使用しませんでした。個人的にはLightningケーブルも付属のものは使用しないので省略してくれてもいいのですが……w
このほか、出荷時にディスプレイ表面を保護しているフィルムも従来のプラスティック製から紙ベース?のものに一新されており、資源削減への取り組みを感じました。
改めて付属品。USB-C - Lightningケーブルのほか、ドキュメント・ステッカー、SIMトレイ引き抜きピン。
ここからはiPhone XSと並べて比較しながら外観を見ていきましょう!
ディスプレイはSuper Retina XDRディスプレイで、いわゆる有機ELディスプレイとなります。なんだかんだで2016年に購入したNexus 6P以降、購入したすべてのスマートフォンが(サブ端末として先日購入したPixel 4aも含め)有機ELディスプレイという(笑)。iPhone 11まではLiquid Retina(液晶)で、ProはSuper Retina(有機EL)といった感じで差別化が図られていましたが、iPhone 12以降は全モデルがSuper Retina XDRとなり、Proとそれ以外でディスプレイの差はなくなりました。ただし、iPhone 13 ProはProMotion(倍速対応の可変リフレッシュレート)に対応しており、一応Proじゃないモデルと差別化が図られています。
ディスプレイサイズはXSの5.8インチから6.1インチに少しサイズアップしていますが、フットプリント的には長辺が3mm、短辺が1mmの差で、極端に大きくなったとは感じません。重量はXSの177gから173gとわずかに軽くなっていますが、画像のとおり非光沢のディスプレイ保護ガラスを貼っており(XSでは貼っていなかった)、背面にはXSのときと同様にバンカーリングと、バンカーリングを貼り付けるための背面保護ガラスを貼り付けているため、重量的にはXSとほとんど変わらない重さだと思います。
このほか、XSからの変化点としてはiPhone 11シリーズからの変更点として感圧タッチが省略されている点が挙げられます。とはいえ、各Appは以前から感圧タッチを使用してもしなくても操作ができるように設計されているものがほとんどだったため(XSと同時期発売のXRが感圧タッチ非搭載だったため)、最近はロック画面下のライト・カメラボタン(強く押すことでしか操作できない)以外は感圧タッチを使用していませんでした。ちなみに感圧タッチ非搭載端末ではロック画面下のライト・カメラボタンを長押しすることで操作できます。
iPhone 13シリーズ発表時あまり大きくは取り上げられていませんでしたが、iPhone 13シリーズの大きな変化点の一つとして、ノッチが小型化した点が挙げられます。これは従来Face IDユニットと受話口が一直線に並んでいたのを、受話口を本体フチに移設したことで実現しているもので、Face IDユニットが小型化したわけではありません。ノッチの小型化に伴い、ノッチの左右のアイコン・時刻表示が少し大きく、余裕をもって表示されています。Androidスマートフォンなどでノッチレスの端末もある中でいまだに大きなノッチを備えている点で変化は感じにくいですが、このように並べてみるとたしかに小さくなったことを感じます。
背面。前述の背面保護ガラスにカメラのレンズ部分の保護ガラスも付属していたため、こちらも貼り付けています。XSは広角と望遠の2眼レンズが縦に並んでいるのに対し、13は広角と超広角の2眼レンズが斜めに並んでいます。XSの出っ張ったカメラユニットも当時はずいぶん大きく感じましたが、iPhoneに限らずスマートフォンのカメラユニットは年々大型化・多眼化が進んでいます(iPhone 13 Proの6.1インチモデルは本体サイズに対してカメラユニットが不釣り合いに大きく、思わず「キモッ!」と思ってしまいました)。
本体下部。引き続きLightningコネクタを採用しています。厚さはXSの7.7mmから7.65mmとなっていますが、ほぼ誤差の範囲です。XSでは側面はラウンドしているのに対し、iPhone 12以降はiPad ProやiPad Airと同様フラットな側面となりました。丸みがなくなったことで、ゴツゴツした印象になったともいえますが、個人的には、
iPad Proと同じ側面デザインとなっているほか、
MacBook Proと並べておいてもデザイン上違和感がありません。また、これまで手持ちの端末はiPad Pro・MacBook Proがアルミフレーム、iPhone XSとWatch 4がステンレスフレームだったのですが、iPhone 13はアルミフレームで、予約したWatch 7もアルミフレームのモデルを選択したので、材質的に統一できそうです。
右側面には電源ボタン、
左側面には音量ボタンとサイレントモードスイッチが搭載されています。XSでは右側面に搭載されていたSIMカードトレイが左側面に移設されているほか、各ボタンが少し中央よりに移動しています。
それでは、SIMカードを差し替えて早速起動していきましょう!
私はiPhoneにあらゆるAppを入れており、中には機種変更時のデータ移行に注意が必要なLINE(私はこれまでの3回の機種変更でトーク履歴の移行に毎回失敗している)、特にセキュアで移行手順が複雑な金融(銀行)系AppやモバイルSuicaなども含まれているため、設定移行は1日がかりになるか、移行の時間をまとめて取れなければしばらく2台を併用しながら(Apple Trade Inの送付期限までの)時間のある時に少しずつ移行することになると思っていました。
しかし、それは杞憂に終わりました。
iPad Proの移行時と同様、端末に表示される模様をカメラで読み取ることで旧端末のApp、ホーム画面配置、ユーザデータを簡単に移行することができます。さらに、ほとんどのアプリは再ログインなどの面倒な作業なしに、Appを起動した段階で旧端末の設定情報が引き継がれた状態で使用を再開することができました。LINEについても、トーク履歴を含めたすべてのデータがiPhone 13に引き継がれていたほか、金融系Appについてもパスワードの再入力のみで新しい端末で利用開始することができました。Watchについても、Watch App経由でiPhone 13でペアリングし直すことで、モバイルSuicaの情報も含めて簡単に移行することができました。ワンタイムパスワードアプリなどごく一部のAppはトークンの再発行などでWebブラウザから手続きを行う必要がありましたが、設定移行したことを感じさせないほど手軽に移行できるiPhoneの連携の良さに改めて驚かされました。設定移行に要した時間も2時間程度でした。
続いて性能を見ていきましょう!
CPUはA12 BionicからA15 Bionicとなりました。ベンチマークは3D Mark Wild Lifeで計測。
スコアとしてはXSの約1.47倍で、3DグラフィックはXSだと50fps出すのが精いっぱいのところ、13だと多くのシーンで60fpsに到達し、40fpsを下回ることはほとんどありませんでした。手元の端末ではCPU性能をフル活用するようなAppは使っていませんが、CPU性能の不足が原因でフラストレーションを感じることはほとんどないでしょう。
バッテリーについても強化されており、XSでは最大14時間のビデオ再生のところ、13では最大19時間のビデオ再生となっています。実際の使用感としても、バッテリーの劣化、セットアップして間もないなど様々な要因があり単純に比較はできませんが、明らかにバッテリーの持ちは良くなっていると感じます。XSではリモートワークで終日外に持ち出さない場合で大体2日強、出社やお出かけなどで終日外で使う場合では使用状況によって1日もつかもたないかといった感じでしたが、iPhone 13では今のところ終日外に持ち出さない場合で3日以上、終日外で使う場合で2日前後、といったところでしょうか(まだ購入して1か月経っておらず、終日外に持ち出す機会もあまりないので、正確なことは言えませんが)。
カメラについてはXSが広角と望遠の2眼だったところ、13では広角と超広角の2眼になっています(対応自体は11から)。
一番ワイド寄りにするとこのようにパースペクティブの強く効いた写真を撮ることができます。
これまでスマートフォンのカメラは外出時の簡単な記録用として使うなど、作品としての写真・映像を撮る手段としてスマートフォンのカメラを使うことはありませんでしたが、新たに搭載されたシネマティックモードも相まって、iPhoneだけで面白い写真・映像を撮れる時代が本格的に来たんだなぁ、と実感させられました。上記の画像はオリジナルから純正の写真Appだけでレタッチをしていますが、サードパーティAppやPCのレタッチソフトで加工することを考えても、魅力的な写真・映像を撮れるといえます。
ちなみに、iPhone 13は(12からの対応で)モバイル通信が5Gに対応していますが、利用している回線「OCNモバイルONE」が5Gに対応していないので、この点は持て余している形です。まぁ5Gに対応したところで契約容量が3GBなので通信の高速化を体感するころにはデータ容量を使い切ってしまいそうですがw
というわけで、iPhone 13の開封レビューをお送りしました。以前ほど端末の買い替えに対するワクワク感というか新しい端末が待ち遠しい・早くほしいという気持ちがわかなくなってしまっていたのですが、それでもやっぱり新しい端末をゲットしたときは気分が上がるものです。これから約2年間、様々なことに使っていきたいと思います(この機会に熱心なAppleファンみたく毎年買い替えるスタイルになってもいいのですが、分割手数料無料キャンペーンで利用した分割払いサービスが自動的に24回払いになってしまい、2年間使い続けるのが確定……
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
P.S. 手元に届いた翌日、誤って硬い床に落としてしまい、端末に傷がついてしまいました……ディスプレイや背面ガラスが割れなかったのは不幸中の幸いですが(背面に貼り付けた保護ガラスは割れてしまった)、iPhone XSは2年半使ってきた中でディスプレイやフレームにかすり傷が少し入った程度で、ぱっと見ほぼ無傷だったので、購入2日目にして(ステンレスよりアルミのほうがやわらかいとはいえ)アルミフレームがえぐれるほどの激しいダメージを与えてしまい、ショック……