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【開封レビュー】HTC VIVE Cosmos

今回はHTCのVR HMD「VIVE Cosmos」を購入しましたので、開封の様子を簡単に紹介します。


私はバーチャルDJ・トラックメイカー「廻音あじお」の活動マネージメントを行っており、これまで3Dモデルを使って様々な活動を行ってきましたが、「バーチャル」を名乗っている以上VRの世界にも手を出したいと前から思っていました。特にVRChatなどは、日本でもユーザが多く、同人即売会など私にも馴染みのあるイベントがVRChat上で開催されるなどしているほか、VRChatのワールド上で行われるDJイベントもいくつかあり、今後の活動拡大のうえでぜひ活用してみたいと思っていました。

そんな中、HTCがVIVEシリーズのセールを9月上旬に実施しており、いつも利用するヨドバシカメラでも同様に値下げが行われました。これまでVR機器は高額だからと敬遠してきましたが、様々なタイミングが重なり、買うなら今しかない!と思って購入しました。


ちなみにVR HMDの代表格としてはほかにOculus Quest 2があり、こちらは3万円台で購入できる・ワイヤレスでプレイすることもできるなど、魅力的な部分もあるのですが、利用のためにFacebookのアカウントが必要で、Facebookに対してあまりいい思い出がなかったので……一部のゲームはOculus向けにしか配信されていないものもあり、複雑な気分ですが……


それでは早速開封していきましょう!この記事では開封と一部セットアップのみお伝えします。実際の使用感やVIVE Cosmosを使ったゲームプレイの様子については、「廻音あじお」のほうからTwitterなどを通じて発信していきますので、併せてチェックいただければと思います。


箱を開けるとセットアップ手順が簡潔に記載してあります。VR機器を購入するのは初めてなので、この手順に従ってまずはソフトウェアをダウンロードします。


保証書やクイックスタートガイドなどが付属しています。HMDをPCと接続し、使えるようにするための手順は、先ほどダウンロードしたソフトウェアを起動すると表示され、画面の指示に従ってケーブルを接続したり機器を操作したりすることで簡単にセットアップができます。


本体と付属品各種。ここやケーブルに記載されている記号や番号はソフトウェアのセットアップ手順に表示されるものと対応しており、PCにある程度馴染みのあるユーザであれば特にセットアップに戸惑うことはないと思います。


付属品のACアダプター・接続用ケーブル・DP-miniDP変換アダプタ・クリーニングクロス。VIVEシリーズはオーソドックスなPCVR機器となるため、必ずPCとHMDを常時接続する必要があります(Oculusのようにスタンドアローン動作ができない)。PC側のスペックもある程度必要で、グラボはVRに対応したミドルレンジ以上のものが必要となります(しかも最近は需要の急増でグラボの入手がやや困難となっている)。幸い手元の環境は「廻音あじお」の活動を以前から行っていたことにより、必要なスペックをすでに満たしていたため、パーツの追加導入や換装などなしでVIVEを導入することができたわけです(もしVIVEの動作のためにさらに高いスペックが必要だと言われていたら、やむなくOculusを購入するかそもそもVRHMDを購入しなかったかも)。


そしてこちらが本体。前面にはトラッキング用に前・左右・上下に計6個のカメラが搭載されています。また、耳に来る部分にはオーバーイヤータイプのヘッドフォンが搭載されており、別途ヘッドフォンを用意することなくゲームの音声を聴くことができます。音質も良く、大きさの割に重低音がよく効くので大迫力のゲームサウンドを体験できます。HMDからはケーブルが伸びており、これを先ほどのPC側の接続用ケーブルにつなぐことで使用できます。HMD側のケーブルはかなり長さがあり、長さが足りなくて動きが制限されることはありませんが、ケーブルが太く硬いのと、プレイ中は常にケーブルが頭から垂れ下がる形になるので、足を引っかけたりしないように注意する必要があります(HMDから直接ケーブルが出ているため、一応補強が入っているとはいえ何かの拍子にちぎれてしまったりすると悲惨です)。


ハンドコントローラーに使用する乾電池。片方につき単3を2本使用します。プレイスタイルやゲームタイトルにもよりますが、バッテリの持ちはあまりよくありません(主にVRChatを十数時間しかプレイしていませんが、バッテリー低下の通知が表示されました)。ニッケル水素電池にも対応しているので、VRでよく遊ぶ場合は別途用意しておいたほうがよいでしょう(自分もバッテリー低下の表示が出た段階でeneloopを購入し、交換しました)。


ハンドコントローラー。ジョイスティックやABXYボタンが付いたタイプで、VIVE Proなどに付属のものとは操作性がやや異なります(どちらかというとOculus Quest 2のそれに近い?)。リング状の部分はHMDと同期されると白く光ります。電源はHMDをPCと接続した状態でホームボタン(ジョイスティックの下にあるボタン)を押すと入り、HMDがスタンバイ状態になると併せて一緒に電源オフになります(PCのソフトウェア側から個別に電源オフすることもできる)。


セットアップは前述のとおりPCにインストールしたソフトウェアに表示された手順通りに進めることで簡単にできます。この時、プレイエリアの設定も同時に行うのですが、デフォルトでは1.5~2.0m程度四方の周囲に障害物のない空間が必要です。私のような一人暮らしの狭い部屋だとそのような広い空間を確保できるはずもなく、周囲には障害物だらけです。一応狭い空間向けの設定でプレイエリアの設定を行うこともできますが、プレイする際はできるだけ周囲を片付け、障害物にコントローラーなどをぶつけないよう手を大きく動かさないなど注意する必要があります。


また、これは自分の環境だけなのかも知れませんが、SteamにインストールしたVRChatをVIVEコンソールから起動するとハンドコントローラーの一部のボタンがなぜか効かなくなります。SteamのPC画面から「VRモードで起動」を選択すれば問題なく使えるのですが、様々なVRプラットフォームがあるだけに、最初は戸惑いました。

さらに、HMDの映像をグラフィックボードのDisplayPortから取っているからか、HMDを接続したままPCの電源を入れたり再起動したりするとディスプレイに何も映らなくなり、HMDの接続ケーブルを抜いてからリセットボタンで再起動せざるを得なくなります。HMDを使用する際はPCの電源が入っている状態でケーブルを接続し、HMDを使い終わった後や何らかの事情でPCを再起動する必要が生じた際は速やかにケーブルを外す、という使い方をする必要がありそうです。


というわけで、VIVE Cosmosの開封の様子をお送りしました。今後、VRを使って廻音あじおの活動をさらに拡げていければと思います。もちろん、純粋にVRゲームを楽しんだり、VRChatでの交流など新たな体験も楽しみです。


余談:「大きいお子様」ってなんだ(たぶん誤訳)……大きなお友達みたいに言わなくても……



最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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