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【開封レビュー】Apple iPhone XS

今回はAppleのスマートフォンiPhone XS(SIMフリー版、64GB)を購入しましたので、開封の様子と簡単なレビューをお送りします。といっても、発売は2018年9月ですでに半年以上が経過しており、多くの方が同様にレビューされていますので、自分の記録用を兼ねてお送りします。

 それでは早速開封していきましょう!iPhone XSは各携帯電話キャリアからも発売されていますが、今回は手持ちの格安SIM(OCNモバイルONE)の回線をそのまま利用したかったので、SIMフリー版をAppleのオンラインストアで購入しました。私が購入した一番安いモデルでも税込12万円台であり、さすがに一括払いはきついので、分割金利手数料を負担してくれるAppleショッピングローンを利用しました。

付属品はドキュメント類とSIMカードトレイ引き抜きピン、

Lightningケーブル、USB ACアダプタ、EarPods(Lightning接続タイプ)。ACアダプタは5V 1Aで低出力なこと、またUSB type-C - Lightningのケーブルを別途購入し、USB PD対応の充電器を使用する予定であることから、これらの付属品は使用しませんでした(外出先での充電用にLightningケーブルのみ使用)。

続いて本体。言わずと知れた全面有機ELディスプレイで、カメラ、受話口部分にノッチがあります。iPhone XRとは画面サイズ、ディスプレイの種類(XSは有機ELでXRは液晶)も違いますが、XSのほうがガラスのキワまでディスプレイ部分が占めているため、XRに比べると野暮ったさがありません。ホームボタンはなく、カメラ部分には顔認証のFace IDが搭載されています。iPad Pro(2018年モデル)のFace IDは画面の向きにかかわらず利用可能ですが、iPhone XSの場合は縦向き(ノッチが上に来る持ち方)でしか利用できません。
 ディスプレイ部分は感圧タッチ対応で(XRは非対応。購入前の情報収集時に初めて知りましたw)、ホーム画面のAppアイコンを強く押すとAppごとに様々な機能にアクセスできたり、写真Appで画像を強く押すとプレビューがポップアップで表示されるなど、便利な機能です。MacBookのトラックパッドと同様触覚フィードバックもあり、ロック画面の下部にあるライトやカメラのボタンを強く押すと「コツッ」と小さく振動し、まるで物理ボタンを押しているかのような感覚です。
 気になる点としてはiPad ProやMacBookと比較すると反射防止コーティングが施されていない分、画面の映り込みがやや強めであることです。

裏面。左上にデュアルカメラがあります。また、日本仕様はここに搭載されているNFCがFelica対応となっています。デュアルカメラやNFCは以前使用していたMate 10 Proでも搭載されていた機能なので、特に目新しい部分はありません。
 上記画像撮影時点では何も貼り付けていませんが、このあと裏面のみ液晶保護ガラスを貼り付け、その上からバンカーリングを取り付けました。Mate 10 Proと同様にカバーを取り付けてもよかったのですが、側面のデザインが好みなのでデザインをできるだけ損なわないよう最小限の装備としました。

左側面。前述の通り、側面のステンレスフレームの輝きが非常に気に入っています。
 左側面は歴代のiPhoneと同様マナーモードスイッチと音量ボタンがあります。個人的にマナーモードの物理スイッチがついている点は、わざわざマナーモード設定のために画面をつけなくていいので大変気に入っています(Androidの場合画面上でマナーモードのオンオフを操作する必要がある。音量ボタンでマナーモード設定もできるが、メディア再生中はメディアの音量調整となるため、通知音量がちゃんと消音になったかがわかりにくい)。また、私はマナーモード設定時は音も振動もしないいわゆるサイレントマナーモードを常に使用しているのですが、iPhoneのマナーモードスイッチでは直接サイレントマナーモードに設定できないものだと思い込んでいました。長らくiPhoneを使用している友人に聞いたところ、設定を変更すればマナーモードスイッチでサイレントマナーモードにできることを聞き、iPhoneの購入を決意した次第です。

右側面。サイドボタンとSIMカードトレイがあります。Mate 10 ProはnanoSIMが2枚入りますが、iPhone XSはnanoSIMが1枚のみ入り、ほかにeSIMが搭載されている仕様です。日本でeSIMを利用できるキャリアは当記事執筆時点で事実上ありません(KDDIの「海外データeSIM powered by GigSky」は海外渡航者向けのサービス)が、海外旅行時に現地のeSIM対応キャリアと契約することで、わざわざSIMカードを入手したり入れ替えたり、といった手間が省ける点で、「あると便利な機能」といえるでしょう。一方で国内のみでの使用では実質的にシングルSIM仕様といえ、音声通話SIMとは別にデータ通信専用SIMを挿して、切り替えながら使う、といったようなことはできません(物理的にSIMカードを入れ替えるしかなく、手間がかかる)。

2019年7月6日追記:7月18日より、IIJmioから個人向けeSIMモバイルデータ通信サービスを開始することが発表されました(IIJのプレスリリース)。データ通信専用プランで、SMSや音声通話は利用できませんが、例えば格安SIMで少ないデータ容量の音声通話プランを契約しているユーザが、外で動画視聴などの大容量通信を行いたい際のサブ回線としての活用が期待されます。

下側面。スピーカ、送話口とLightningコネクタがあります。ヘッドセット端子はありません。Mate 10 Proもヘッドセット端子がなく、音楽を聴く際はもっぱらBluetoothヘッドフォンを使用していたため、ペアリング先を変更するだけで、特に戸惑いはありませんでした。

以前使用していたMate 10 Proと比較するとこんな感じ。Mate 10 Proは6.0インチ、iPhone XSは5.8インチディスプレイのため、フットプリント的にはちょうどMate 10 Proから上下のベゼル部分を削って一回り小さくした感じです。Mate 10 Proよりさらに小ぶりになったことで、ワイシャツの胸ポケットにも余裕を持って入ります(Mate 10 Proのほうは背面カバーをつけていたこともあり、大きめの胸ポケットでも若干引っかかる感覚があった)

 それでは早速電源を入れていきましょう!
ちなみにこのあとアプリのインストールやデータの移行でかなりの手間と時間がかかりました。LINEに関してはまたしてもこれまでのトーク履歴がぶっ飛んでしまいました……Android - iOS間の親和性がないことを改めて思い知らされました(笑)。

 それはさておき、実際にiPhoneを使ってみてのレビューを。なお、私はこれまで所有してきたスマートフォンがすべてAndroid(Xperia ZL2→Nexus 6P→Mate 10 Pro)で、iOS端末でいうとiPod touch(第4世代、iOS6が最終バージョン)を使用して以来、2018年12月にiPad Proを購入するまでiOS端末には一切触れてきませんでした。したがって、以降のレビューも元Androidユーザとしての視点でのレビューが大半になると思います。

 まずはUIについて。iPhone Xからホームボタンが廃止され、下からのスワイプを主体とした操作方法に一新しました(一応ホームボタンを有するiPhone 8も併売されている)。私はすでにiPad Pro 11を所有しており、操作方法には慣れていましたので、特に戸惑うことはありませんでした。iPad ProではSprit ViewやSlide Overで2つのAppを同時に表示することができますが、iPhone XSではデュアルモードは搭載されていません。画面サイズを考えれば搭載する必要性がないですね(実際にMate 10 ProではAndroid OSレベルでデュアルウィンドウに対応していたが、結局全く使用しなかった)。

 また、iPhone XSの導入によってiOSやmacOSのデバイス同士の連携が非常に良いことを改めて実感しました。MacBookを購入した時点ですでにiPadでダウンロードした画像を特に操作なしにMacBookから取り出せたり、煩わしい設定なしにMacBook上からiPadのテザリングを利用できたりと、その利便性の一部を体験していましたが、iPhone XSを導入したことにより、音声通話やSMSといった、より身近な場面でもこれらの利便性を体験できるようになりました(とはいえiOSデバイスユーザ同士であれば、実はiPad Pro所有時点ですでにiMessage・FaceTime経由でこれらの便利な機能を利用できていたというw当時は連絡先を完全には移行していなかったので、知ってはいたものの利用していなかった)。

 FaceIDについては、iPad Pro 11ですでに利用しており、iPhone XSでも同じように高い利便性を体感しています。特にiPhone XSには銀行アプリやクレジットカード関連のアプリなど、起動時にパスワードの入力を求められるセキュリティの高いAppをいくつかインストールしているのですが、FaceIDに対応しているAppであれば顔認証でパスワード入力をパスすることができ、ショルダーハックの心配がなくより安心です。

 ディスプレイは、5.8インチのSuper Retina HDディスプレイで、いわゆる有機ELディスプレイの分類となります。私はAMOLEDも含めてNexus 6P→Mate 10 Pro→iPhone XSと3台連続で有機ELディスプレイを使用していることになりますが、発色の良さとコントラストの高さはやはり液晶ディスプレイに大きく勝るポイントです。なお、私はiPhone X発売当時、「4辺が丸みを帯びているから、ビデオを再生したらカドが見切れてしまう」と思い、iPhone Xシリーズに対して良い印象を持っていなかったのですが、よくよく考えるとアスペクト比がかなりワイド寄りに取られているため、デジタル放送で一般的な16:9の映像であれば左右に余裕があり、映像が見切れることはありません。
 画面にはiPad Pro 11と同様対指紋性撥油コーティングが施されており、液晶保護フィルムを貼らなくても指紋が目立ちにくく、また指滑りも良好です。一方で前述の通り、iPad Pro 11に施されている反射防止コーティングはiPhone XSには施されておらず、黒い画面になった時にディスプレイに自分の顔が反射して萎えますw

 バッテリーは、カタログスペックでは最大12時間の連続インターネット利用ができるとされていますが、実際に使用した感覚としては4000mAhのバッテリー容量のあるMate 10 Proとほぼ互角(若干iPhone XSのほうが持続時間が短いぐらい)に感じました。Mate 10 Proはよほどハードな使い方をしなければ1日おきの充電で十分まかなうことができましたが、iPhone XSでも同様の充電方法で運用することができ、安心です。また、Mate 10 Proは省電力を実現するために長期間起動していないアプリのバックグラウンド起動を勝手に無効にするため、私の環境ではゆれくるコールや鉄道運行情報の通知が来なくなるなど、長いバッテリー持続時間の裏に不便さもありましたが、iPhone XSは今のところそのようなことは見受けられず、利便性を兼ね備えつつ長いバッテリー持続時間も確保しており、大変満足です。

 なお、充電はUSB PDに対応しており、対応機器を用いると付属のUSB ACアダプタよりも急速に充電できます。手元のUSB PD対応環境で充電してみたところ、およそ9V 2Aで充電が行われていることが確認できました。手元の環境ではバッテリー残量35%程度の状態からおよそ1時間程度で満充電となりました。うっかり充電をし忘れていても、朝のバタバタしている合間にUSB PD対応機器で充電しておけば、少なくともその日1日はバッテリー切れを起こさず過ごせるぐらいには充電され、大変心強いです。

 外部ケーブルは、従来モデルから引き続きLightningケーブルが採用されています。先に購入したiPad ProはUSB type-Cとなっており、iPhoneにもUSB type-Cコネクタの採用が望まれますが、ここは従来からiPhoneを使用しているユーザに対しての互換性の面で致し方ないところでしょう。

 カメラについては、iPhone Xなどから引き続きデュアルカメラが採用されています。Mate 10 ProはLeicaのレンズが搭載されていますが、iPhone XSは特に特徴らしきものはありません。とはいえ、普段使いには十分な性能で、過去に所有していたMate 10 ProやNexus 6Pと同様4K動画も撮影できるなど、これまでのように思い通りの撮影ができそうです。

 ほかにもiPhone XSはIP68の防水・防塵対応です。さすがに水の中に投げ込むような使い方はしませんが(笑)、急に雨に降られるような状況で防水であることは非常に心強いです。

というわけで、iPhone XSのファーストインプレッションをお送りしました。4年半にわたって使用してきたAndroidからついにiOSに乗り換えましたが、ハードウェアとソフトウェアを同じところで作っていることによる端末そのもののUIの親和性と、ほかのApple製品との連携の良さを改めて実感しました。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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