このほど寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」に乗ってきましたので、乗車レポートをお届けします。
今回乗車したのは「コミックマーケット95」に参戦するためです。ちょうど12月29日(コミケ1日目)に私も出展予定であり、朝早くに会場に向かう必要があったため、せっかくの機会なのでサンライズ乗っちゃおう!と思い立ったわけです。なお、サンライズ瀬戸・出雲への乗車は2014年12月の「エクストリーム東京旅行」以来4年ぶりで、この時は乗車券と特急券だけで乗れる「ノビノビ座席」への乗車でしたが、今回は奮発してB寝台「シングル」を取りました。
それではさっそく乗車しましょう!
今回は大阪から東京まで乗車しました(前回は東京から姫路)。発車時刻は0時34分で、大阪駅を最も遅く発車する列車です。大阪駅の11番のりばで日付を越し、コミケ当日を迎えることになりました。
サンライズ瀬戸・出雲は14両編成ですが、11番のりばの通常時の有効長は12両であるため、後ろ2両(1・2号車)が関係者以外立ち入り禁止エリアに止まってしまいます。ただし、1・2号車の乗客はこのエリアに入ることができ、柵にもその旨の張り紙があります。私が取った個室は一番後ろの1号車だったため、この柵の向こう側に行くことになりました。
サンライズ瀬戸・出雲と4年ぶりのご対面!
まずは荷物を自分の個室まで運び込みます。次々と後ろから乗客が入ってくる上に、私が乗車した1号車はダブルデッカー車で途中に階段があるため、重たい荷物を担ぎ上げて自分の個室まで持っていくのはなかなか大変でした(汗)
列車は4分遅れで到着したため、そのまま4分遅れで発車。発車後すぐに大阪駅からの乗客に対して車内改札が行われるため、早々に寝てしまわないよう注意が必要です(笑)。
サンライズ瀬戸・出雲は大阪駅を発車すると静岡まで乗降扱いがありません(途中、米原・名古屋・豊橋・浜松で乗務員交代などのために運転停車するが、乗客の乗降はできない)。そのため、通常の特急列車が停車する新大阪・京都も通過します。
こちらは新大阪を通過する際の様子(シャッター音は上の写真を撮っている音ですw)。
こちらは京都を通過する際の様子。普段は見ることのできない、流れゆく両駅の車窓をぜひとも目に焼き付けておきたいところです。
この日は寒波が日本列島に襲来しており、各地で大雪となっていました。サンライズ瀬戸・出雲が通る区間のうち、彦根~関ケ原のあたりは、冬によく雪の影響でダイヤが大幅に乱れることがあり、今回も一週間前から天気予報を入念にチェックしていました(大雪で明らかに電車が止まりそうな場合はきっぷをキャンセルして新幹線で前日入りするつもりだった)。幸いなことに今回は雪の影響はなく、また濃霧や強風などによる徐行運転もありませんでした。
夜も遅く、朝からタフな一日が控えているため早く寝たいところですが、せっかくの寝台列車ですから、個室の装備をチェックしないわけにはいきません。ここからは自分が取った1号車1番個室についてレビューしていきます。
サンライズ瀬戸・出雲のB寝台「シングル」には大きく分けて3種類の部屋の形があります。ダブルデッカー部分の「階上室」「階下室」、そして車端部に設置されている「平屋室」です。すべてベッドの大きさや入口の靴置き場の広さは同じですが、個室そのものの形がすべて異なります。「階上室」はすぐ上が車両の屋根であるため上部が大きく湾曲しており、「階下室」は車両下部に向けて絞り込まれているため下すぼまりで、ベッドサイドの小物置きがわずかに小さくなっています。対して「平屋室」はダブルデッカーではない区画に設置されているため、部屋の形としてはシンプルな箱型で、屋根も湾曲しておらず、ベッドサイドの物置きのサイズも階上室と同等です。まさに「階上室」「階下室」のいいとこどりです。一つだけ弱点を挙げるとすれば、台車の直上に個室があるため、わずかに台車から発せられる走行音(特にレールの継ぎ目やポイントを通過するときの「ガタンゴトン」音)が下から聞こえてくる点です(それでも防音がよく聞いているので、寝れないほどではありません)。
今回私が取った1番個室も、まさにこの「平屋室」です。さらに、1番個室は1号車の最後部にあり、これより後ろには車掌室しかないため(上の写真の左端に写っている扉。出入口は1号車東京寄りで、個室とは反対側)、個室の前をほかの乗客が通ることはほとんどなく、安心・快適に過ごすことができます(その分、車両の奥まで重たい荷物を運ばないといけませんがw)。平屋室自体は編成中にいくつかありますが(ほかに2・5・6・9・12・13号車東京よりに各2室(6・13号車の4室は喫煙個室、5・12号車の4室はノビノビ座席に隣接)、7・14号車東京よりに各1室、8号車高松・出雲市よりに1室)、その中でも1号車1番個室は部屋番号通り「ナンバーワン」な空間だと感じました(14号車11番個室もそれより前に運転室しかないため同様に快適な空間が期待できる)。次回乗る機会がもしあれば、1号車1番個室または14号車11番個室を指名買いしたいですね。
扉を開けるとこんな感じ(荷物を運びこんだ直後の状態なので散らかっていますがw)。写真右側が進行方向(東京方面)で、この個室は進行方向に頭を向けて寝るタイプです。扉はナンバーロック(自分で任意の4ケタの番号を入力)をかけることができるほか、室内からもロックをかけることができ、安心です。
足元に靴を脱ぐためのスペースがあります。キャリーバッグぐらいならここに置くことができますが、あまり大きなものは置けません(私が引いてきたキャリーカートはギリギリ入りましたw)。
寝たときに足が来るところにはミニテーブルが設置されています。また、備え付けでプラスチックのカップが用意されています。テーブルの脇には姿見鏡が設置されています。縦にかなり長いため、身だしなみを整えるのに便利です。
頭が来る側には読書灯が設置されています。この読書灯(と、ミニテーブル側にある常夜灯)は就寝時に消灯することができます。前述の通り天井が高く、私の身長(173cm)ではベッドの上に立つことすらできました。靴を置くスペースは狭いので、ベッドの上に立って着替えができるのは強いです。
備え付けのリネンは枕・かけ布団・浴衣。枕はプラスチックのビーズ?が入っていて固めです。個人的には硬さ・高さともちょうどよいと感じましたが、やわらかい枕が好みの人には固く感じるかもしれません。かけ布団は中に毛布が挟み込まれていて、列車の設備とは思えない上質な肌触りでした。浴衣も備え付けられているので、車内で過ごす時に楽な服装になれます。
マットレスは薄いですが固すぎず柔らかすぎず、列車の揺れでも体が揺さぶられにくくちょうどいいホールド感です。さすがにホテルと全く同じ寝心地とまではいきませんが、完全に横になれてシートベルトも必要なく、明かりや音に対する配慮で肩身の狭い思いをしなくて良い点は夜行バスに大きく勝るポイントだと思います。サンライズ瀬戸・出雲にはこれよりリーズナブルなグレードとしてソロとノビノビ座席がありますが、ノビノビ座席にプラス6,000円で個室とベッドを確保でき、さらにプラス1,000円で大きく体を伸ばせる空間を確保できることを考えれば、ビジネスホテルに一泊する程度の価格で移動もできるシングルはお得な移動手段だと思います。
ミニテーブルの脇にはコンセントも用意されており、スマートフォンの充電やノートPCを用いた作業などに便利です。
枕元には個室の電灯のスイッチ、床下暖房の強弱調整スイッチ、時計(アラーム機能付き)、ラジオ(NHK-FMを聴くことができる)があります。また、これとは別にミニテーブルの脇に車内放送用のスピーカーがあります。
カーテンはフリーストップタイプで完全に閉じることができますが、完全遮光タイプではないので夜でも外の明かりがわずかに入ってきます。
少しぶれてしまいましたが、車内設備の案内も貼ってあります。トイレはもちろん、洗面台も多数用意されているので、歯磨きや頭髪のセットも気軽にできます。シャワーの設備もありますが、私は利用しませんでした。京阪神エリア(姫路・三ノ宮・大阪)から乗車の場合、発車が23~24時台とかなり遅いため、自宅で先に風呂に入り、着替えを済ませてからでも十分間に合います。
さて、そうこうしているうちに時刻も25時を過ぎ、気づけば列車は米原のあたりまで来ていました。最初に述べた通り数時間後にはタフな一日がスタートするので、列車探訪はこのぐらいにして休むことにします。持ってきていた酒とつまみを片手に録画したアニメを1本だけ視聴して、その後は寝ました。4年前にサンライズに初めて乗車したときは電車・バスを含めて初めての夜行であったこと、ノビノビ座席であったことなどから途中で気分が悪くなり、満足に休むことはできませんでしたが、あれから夜行バスに何度か乗車したことや、何よりしっかりしたベッドのある個室で休むことができたことなどから、ぐっすりと眠ることができました(まぁ、お酒を飲んで眠気を催させたことも一因かもしれませんが(笑))。
翌朝。
気が付くと列車は小田原のあたりまで来ていました(写真は品川付近で撮影)。心配していた列車の遅延もなく、予定通り到着できそうです。横浜駅到着の十数分前に朝の放送が流れ、車掌からも列車が時刻通りに走行していることが伝えられました。
東京駅到着まで時間がありませんので、急いで身支度と降車の準備を進めます。そして7時08分、終点の東京駅に到着しました。このあと私はいったん有楽町まで戻り、そこから地下鉄で新木場へ、そしてりんかい線で東京ビックサイトへと向かいました。
というわけで、サンライズ瀬戸・出雲の乗車レポートをお届けしました。今回は平成最後の冬コミ、学生生活最後の冬コミ、そして何よりも(おそらく)最後のコミケ遠征(来年から東京に引っ越すため)であることから、今回の遠征をより思い出深いものにすべく、往路は寝台列車を使い、また写真は撮影していませんが元日の復路は東京駅から新幹線のグリーン車に初めて乗車するなど、これまでにない体験を多く盛り込みました。
が、最初にも触れた通りサンライズ瀬戸・出雲は雪やその他の影響で遅延することが多く、時刻通り運行されることのほうが珍しいという意見もあるほどです。今回も東京駅にこそ時刻通り到着しましたが大阪駅への到着は4分遅れていました。また、過去にサンライズ瀬戸・出雲の編成を撮影しに行った際には30分以上遅延していたこともありました。今回も雪や強風による遅延・運休が心配されたため、天気予報を一週間前から確認し、ダメそうなら新幹線での移動に切り替えるプランで乗車の時を待っていましたが、さすがに毎回このようなリスクのある移動はしたくないので、今後同じように寝台列車を使って遠征する機会があれば、もう少し余裕のあるスケジュールで移動したいです(笑)。
とはいえ、今回の遠征が、私が大学生の間に数多く実施してきた旅行を締めくくる、思い出深いものになったことは間違いありません。社会人になったら、私が大学生の間に実施したようなタフな旅行は時間的にも体力的にも難しいとは思いますが、それでも余暇を利用して列車を使って移動するなど、何らかの形で今後も楽しみの一つとして続けていきたいと思います。
おまけ。遠征の帰りに新幹線の車窓からきれいな富士山を見ることができました。「一富士、二鷹、三茄子」という言葉もありますが、元日からこのような縁起のいいものを見ることができ、今年もいい一年になりそうな気がします。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
今回乗車したのは「コミックマーケット95」に参戦するためです。ちょうど12月29日(コミケ1日目)に私も出展予定であり、朝早くに会場に向かう必要があったため、せっかくの機会なのでサンライズ乗っちゃおう!と思い立ったわけです。なお、サンライズ瀬戸・出雲への乗車は2014年12月の「エクストリーム東京旅行」以来4年ぶりで、この時は乗車券と特急券だけで乗れる「ノビノビ座席」への乗車でしたが、今回は奮発してB寝台「シングル」を取りました。
それではさっそく乗車しましょう!
今回は大阪から東京まで乗車しました(前回は東京から姫路)。発車時刻は0時34分で、大阪駅を最も遅く発車する列車です。大阪駅の11番のりばで日付を越し、コミケ当日を迎えることになりました。
サンライズ瀬戸・出雲は14両編成ですが、11番のりばの通常時の有効長は12両であるため、後ろ2両(1・2号車)が関係者以外立ち入り禁止エリアに止まってしまいます。ただし、1・2号車の乗客はこのエリアに入ることができ、柵にもその旨の張り紙があります。私が取った個室は一番後ろの1号車だったため、この柵の向こう側に行くことになりました。
サンライズ瀬戸・出雲と4年ぶりのご対面!
まずは荷物を自分の個室まで運び込みます。次々と後ろから乗客が入ってくる上に、私が乗車した1号車はダブルデッカー車で途中に階段があるため、重たい荷物を担ぎ上げて自分の個室まで持っていくのはなかなか大変でした(汗)
列車は4分遅れで到着したため、そのまま4分遅れで発車。発車後すぐに大阪駅からの乗客に対して車内改札が行われるため、早々に寝てしまわないよう注意が必要です(笑)。
サンライズ瀬戸・出雲は大阪駅を発車すると静岡まで乗降扱いがありません(途中、米原・名古屋・豊橋・浜松で乗務員交代などのために運転停車するが、乗客の乗降はできない)。そのため、通常の特急列車が停車する新大阪・京都も通過します。
この日は寒波が日本列島に襲来しており、各地で大雪となっていました。サンライズ瀬戸・出雲が通る区間のうち、彦根~関ケ原のあたりは、冬によく雪の影響でダイヤが大幅に乱れることがあり、今回も一週間前から天気予報を入念にチェックしていました(大雪で明らかに電車が止まりそうな場合はきっぷをキャンセルして新幹線で前日入りするつもりだった)。幸いなことに今回は雪の影響はなく、また濃霧や強風などによる徐行運転もありませんでした。
夜も遅く、朝からタフな一日が控えているため早く寝たいところですが、せっかくの寝台列車ですから、個室の装備をチェックしないわけにはいきません。ここからは自分が取った1号車1番個室についてレビューしていきます。
サンライズ瀬戸・出雲のB寝台「シングル」には大きく分けて3種類の部屋の形があります。ダブルデッカー部分の「階上室」「階下室」、そして車端部に設置されている「平屋室」です。すべてベッドの大きさや入口の靴置き場の広さは同じですが、個室そのものの形がすべて異なります。「階上室」はすぐ上が車両の屋根であるため上部が大きく湾曲しており、「階下室」は車両下部に向けて絞り込まれているため下すぼまりで、ベッドサイドの小物置きがわずかに小さくなっています。対して「平屋室」はダブルデッカーではない区画に設置されているため、部屋の形としてはシンプルな箱型で、屋根も湾曲しておらず、ベッドサイドの物置きのサイズも階上室と同等です。まさに「階上室」「階下室」のいいとこどりです。一つだけ弱点を挙げるとすれば、台車の直上に個室があるため、わずかに台車から発せられる走行音(特にレールの継ぎ目やポイントを通過するときの「ガタンゴトン」音)が下から聞こえてくる点です(それでも防音がよく聞いているので、寝れないほどではありません)。
今回私が取った1番個室も、まさにこの「平屋室」です。さらに、1番個室は1号車の最後部にあり、これより後ろには車掌室しかないため(上の写真の左端に写っている扉。出入口は1号車東京寄りで、個室とは反対側)、個室の前をほかの乗客が通ることはほとんどなく、安心・快適に過ごすことができます(その分、車両の奥まで重たい荷物を運ばないといけませんがw)。平屋室自体は編成中にいくつかありますが(ほかに2・5・6・9・12・13号車東京よりに各2室(6・13号車の4室は喫煙個室、5・12号車の4室はノビノビ座席に隣接)、7・14号車東京よりに各1室、8号車高松・出雲市よりに1室)、その中でも1号車1番個室は部屋番号通り「ナンバーワン」な空間だと感じました(14号車11番個室もそれより前に運転室しかないため同様に快適な空間が期待できる)。次回乗る機会がもしあれば、1号車1番個室または14号車11番個室を指名買いしたいですね。
扉を開けるとこんな感じ(荷物を運びこんだ直後の状態なので散らかっていますがw)。写真右側が進行方向(東京方面)で、この個室は進行方向に頭を向けて寝るタイプです。扉はナンバーロック(自分で任意の4ケタの番号を入力)をかけることができるほか、室内からもロックをかけることができ、安心です。
足元に靴を脱ぐためのスペースがあります。キャリーバッグぐらいならここに置くことができますが、あまり大きなものは置けません(私が引いてきたキャリーカートはギリギリ入りましたw)。
寝たときに足が来るところにはミニテーブルが設置されています。また、備え付けでプラスチックのカップが用意されています。テーブルの脇には姿見鏡が設置されています。縦にかなり長いため、身だしなみを整えるのに便利です。
頭が来る側には読書灯が設置されています。この読書灯(と、ミニテーブル側にある常夜灯)は就寝時に消灯することができます。前述の通り天井が高く、私の身長(173cm)ではベッドの上に立つことすらできました。靴を置くスペースは狭いので、ベッドの上に立って着替えができるのは強いです。
備え付けのリネンは枕・かけ布団・浴衣。枕はプラスチックのビーズ?が入っていて固めです。個人的には硬さ・高さともちょうどよいと感じましたが、やわらかい枕が好みの人には固く感じるかもしれません。かけ布団は中に毛布が挟み込まれていて、列車の設備とは思えない上質な肌触りでした。浴衣も備え付けられているので、車内で過ごす時に楽な服装になれます。
マットレスは薄いですが固すぎず柔らかすぎず、列車の揺れでも体が揺さぶられにくくちょうどいいホールド感です。さすがにホテルと全く同じ寝心地とまではいきませんが、完全に横になれてシートベルトも必要なく、明かりや音に対する配慮で肩身の狭い思いをしなくて良い点は夜行バスに大きく勝るポイントだと思います。サンライズ瀬戸・出雲にはこれよりリーズナブルなグレードとしてソロとノビノビ座席がありますが、ノビノビ座席にプラス6,000円で個室とベッドを確保でき、さらにプラス1,000円で大きく体を伸ばせる空間を確保できることを考えれば、ビジネスホテルに一泊する程度の価格で移動もできるシングルはお得な移動手段だと思います。
ミニテーブルの脇にはコンセントも用意されており、スマートフォンの充電やノートPCを用いた作業などに便利です。
枕元には個室の電灯のスイッチ、床下暖房の強弱調整スイッチ、時計(アラーム機能付き)、ラジオ(NHK-FMを聴くことができる)があります。また、これとは別にミニテーブルの脇に車内放送用のスピーカーがあります。
カーテンはフリーストップタイプで完全に閉じることができますが、完全遮光タイプではないので夜でも外の明かりがわずかに入ってきます。
少しぶれてしまいましたが、車内設備の案内も貼ってあります。トイレはもちろん、洗面台も多数用意されているので、歯磨きや頭髪のセットも気軽にできます。シャワーの設備もありますが、私は利用しませんでした。京阪神エリア(姫路・三ノ宮・大阪)から乗車の場合、発車が23~24時台とかなり遅いため、自宅で先に風呂に入り、着替えを済ませてからでも十分間に合います。
さて、そうこうしているうちに時刻も25時を過ぎ、気づけば列車は米原のあたりまで来ていました。最初に述べた通り数時間後にはタフな一日がスタートするので、列車探訪はこのぐらいにして休むことにします。持ってきていた酒とつまみを片手に録画したアニメを1本だけ視聴して、その後は寝ました。4年前にサンライズに初めて乗車したときは電車・バスを含めて初めての夜行であったこと、ノビノビ座席であったことなどから途中で気分が悪くなり、満足に休むことはできませんでしたが、あれから夜行バスに何度か乗車したことや、何よりしっかりしたベッドのある個室で休むことができたことなどから、ぐっすりと眠ることができました(まぁ、お酒を飲んで眠気を催させたことも一因かもしれませんが(笑))。
翌朝。
気が付くと列車は小田原のあたりまで来ていました(写真は品川付近で撮影)。心配していた列車の遅延もなく、予定通り到着できそうです。横浜駅到着の十数分前に朝の放送が流れ、車掌からも列車が時刻通りに走行していることが伝えられました。
東京駅到着まで時間がありませんので、急いで身支度と降車の準備を進めます。そして7時08分、終点の東京駅に到着しました。このあと私はいったん有楽町まで戻り、そこから地下鉄で新木場へ、そしてりんかい線で東京ビックサイトへと向かいました。
というわけで、サンライズ瀬戸・出雲の乗車レポートをお届けしました。今回は平成最後の冬コミ、学生生活最後の冬コミ、そして何よりも(おそらく)最後のコミケ遠征(来年から東京に引っ越すため)であることから、今回の遠征をより思い出深いものにすべく、往路は寝台列車を使い、また写真は撮影していませんが元日の復路は東京駅から新幹線のグリーン車に初めて乗車するなど、これまでにない体験を多く盛り込みました。
が、最初にも触れた通りサンライズ瀬戸・出雲は雪やその他の影響で遅延することが多く、時刻通り運行されることのほうが珍しいという意見もあるほどです。今回も東京駅にこそ時刻通り到着しましたが大阪駅への到着は4分遅れていました。また、過去にサンライズ瀬戸・出雲の編成を撮影しに行った際には30分以上遅延していたこともありました。今回も雪や強風による遅延・運休が心配されたため、天気予報を一週間前から確認し、ダメそうなら新幹線での移動に切り替えるプランで乗車の時を待っていましたが、さすがに毎回このようなリスクのある移動はしたくないので、今後同じように寝台列車を使って遠征する機会があれば、もう少し余裕のあるスケジュールで移動したいです(笑)。
とはいえ、今回の遠征が、私が大学生の間に数多く実施してきた旅行を締めくくる、思い出深いものになったことは間違いありません。社会人になったら、私が大学生の間に実施したようなタフな旅行は時間的にも体力的にも難しいとは思いますが、それでも余暇を利用して列車を使って移動するなど、何らかの形で今後も楽しみの一つとして続けていきたいと思います。
おまけ。遠征の帰りに新幹線の車窓からきれいな富士山を見ることができました。「一富士、二鷹、三茄子」という言葉もありますが、元日からこのような縁起のいいものを見ることができ、今年もいい一年になりそうな気がします。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。