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9月, 2016の投稿を表示しています

【自作小説】ワールド・インターチェンジ「第26話(終) 嘘のような、本当の話(再び)」

この世界には、科学では証明できないような不可思議な出来事がたくさん存在する。それは例えば幽霊とか、超常現象とか、ジンクスとか。それらには人々を楽しませ、極楽の地へと導くものもあれば、人々を怯えさせ、恐怖のどん底に突き落とすものもある。これらの出来事は、現実に存在するかどうかすらわからないものもあるが、時にテーマパークの人気アトラクションに利用されたり、テレビで視聴率向上のために過剰に脚色して紹介されたりすることもある。 ここまでお届けしたのは、俺、姫路誠が実際にこの目、この耳、この肌、あらゆる感覚器官をもって体験した、この世に存在するすべての法則を駆使したとしても証明できないであろう現象を、何一つ脚色することなく忠実に書き記した物語であった。この物語を書き終わった今感じているのは、果たして自分が本当にその現象を体験していたのか、ということである。実際に物語の一部を俺の想像(と妄想と下心)によって補完した部分もある。しかし、この体に残っている感覚を、何の形にも残すことなく忘れてしまえば、それは空中を舞う塵同然の何の意味も持たない存在と化してしまう。俺は、この現象に何らかの大きな意味があり、いつの日か世界を大きく変える何かになると信じて、この物語を最後まで進めてきた。俺のこの体験は、人によって様々な感想を持たれることだろう。「女の子といちゃつくとかうらやましい」であったり「ただの妄想だろ。非リア乙」など。それは人それぞれの価値観の問題なので、俺がどうこう言ったりこの事実を無理やり押し付けたりすることはできない。しかし、この体験が夢とは明らかに異なる形で俺に起こり、それによって俺の高校生活が大きく変化したことは、ここで改めて念を押しておきたいと思う。あの時夢香が俺の前に現れなかったら、きっと俺の高校生活はいつまでも最初のつまらないもののままで、今の生活も内容の薄いつまらないものとなっていただろう。そして、ワールド・インターチェンジという概念がそもそも存在しなければ、俺は夢香の死後、すぐに彼女の後を追いかけ、今ごろ生きてはいなかったかもしれない。そう考えるとワールド・インターチェンジは、否、竜野夢香は、俺にとっての命の恩人なのだと、繰り返しにはなるが感じさせられる。彼女は成仏していったが、本当にかけがえのない存在だった。この事実は一生、たとえ俺が誰かと結婚することがあった

ASRock「FM2A88X Extreme 4+」でフリーズ(「Karnel Power 41」エラー)が頻発する場合の対処方法メモ

※この記事に掲載している内容は、あくまで私個人が下記のように対応した結果症状が改善されたという情報を参考までに掲載しているものであり、この記事に掲載している内容を実践することで症状が改善することを保証するものではありません。また、この記事に掲載している内容を実践した結果症状が悪化した場合でも責任を負いかねますので、自己責任にて行ってください。 (念のため)高速スタートアップを無効にする(コントロールパネル→ハードウェアとサウンド→電源オプション→電源ボタンの動作を選択する→「現在利用可能ではない設定を変更します」クリック→「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外す 今回のトラブルに関係する可能性は低いですが、高速スタートアップが原因で何らかのトラブルが起きることも少なくないらしいので、有効になっている場合はこの機会に切ってしまいましょう! UEFIに入り、「OC Tweaker」タブ内「DRAM Frequency」を、搭載しているRAMに合わせる(例えばDDR3-1333のRAMを挿しているときはこの項目を「DDR3-1333」にセット)。さらにDRAM Voltageを「1.50V」にセット 「Advanced」タブ内「CPU Configuration」の中の「Core C6 Mode」を「Disabled」に(「ASRockのボードはC3・C6 state周りが弱いからここをDisabledにするといい」というレビューをもとに設定しているだけなので、ここは変更しなくても問題ないかもしれない) 現時点で推定される原因としては、DRAM Voltageが初期設定ではAutoになっていたために、私の環境ではRAMに1.58Vという異常に高い電圧がかかっていました(通常電圧版のDDR3 SDRAMの定格電圧は1.50V)。その結果何らかの拍子にRAMの動作が不安定になり、フリーズに至ったものと考えています。上記の解決方法を探る段階で試しにDRAM Voltageを1.54Vに固定したところ、起動中のフリーズは発生しませんでしたが(短時間しか検証していないため、もしかしたら数日起動し続けていればフリーズしていたかもしれない)、スリープモードから復帰させる際にフリーズしました。これも復帰時に突発的にRAMに規格外の高

【帰宅部活動記録】ベスト・フレンズ(ピアノアレンジ)

2013年に日本テレビで放送され、2016年7~9月にサンテレビ・KBS京都でも放送された「帰宅部活動記録」の第11話エンディング曲です。曲が気に入ったのでピアノソロ風にアレンジしてみました(実際に一人で弾けるかはわかりません)。 「帰宅部活動記録」はメタネタ(登場人物が本来知りえない情報をなぜか知っている(キャラクターが突然「このアニメ、3話なのにまだ人気に火がついていない!」と言い出すなど)こと)がやたら多く使われていたり、かなりギリギリの線をいく(たまにギリギリすぎて映像が差し変わる(演出))パロディネタや能力者(なのに使いどころがなかったり意外としょぼかったり)が登場したり、近年まれに見るぶっ飛び具合のギャグアニメで、アニメの選り好みが激しい私が全話を何度もリピート再生してしまい、さらには自らの創作漫画にメタネタ要素を取り込んだりぶっ飛び具合を参考にしてしまうほどに面白い作品です。私たちのサークルは今度の冬コミに応募しており、もし当選した場合にはこの「帰宅部活動記録」の二次創作漫画を頒布したいと考えています。

【自作小説】ワールド・インターチェンジ「第25話 新しい第一歩」

月日はいつしかめぐりめぐって、俺は高校を卒業した。祝福ムードいっぱいの学校をそそくさと抜け出し、向かった先はもちろん、いつもの喫茶店だった。扉を開けると、まるでこの空間は卒業も入学も知ったこっちゃないとでも言わんばかりのもっさりした、いつもと全く同じ、俺の好みの空気が漂っていた。 「やあ坊っちゃん、卒業おめでとう」 「ありがとうございます」 「あ!誠くんもやっぱり来たのね?」 「もちろんだよ」  マスターは、一応俺たちの高校の卒業式の存在は知っていたようで、俺に対して祝福の言葉をかけてくれた。あるいは優がマスターに教えたのかもしれないが。 「誠くんは県外の大学?」 「あぁ。優も?」 「うん。だから、今日でここに通うのも終わりだな、って思って」 「そうだな。定期的に通えるのは今日が最後だな。まぁ、休暇中とかは実家に戻ってくるから、来れないこともないけど」 「だね。私も夏休みや冬休みはこっちに戻ってくるつもりだから、その時は時間合わせて来ようね」 「そっか~、二人とも会う機会減ってしまうのか~。なら、その分二人がまた来た時はごちそうでも作っておかないとな~」  俺たちは微笑みを返す。それからは、いつものように三人で夕方近くまで雑談を楽しんだ。今日はさすがに宿題はないが、学校を出る前に卒業アルバムをもらったので、これでいくぶん話が盛り上がった。マスターも、自らの高校時代の思い出をたくさん話してくれた。その多くは、以前一回以上聞いたことがある内容だったが。 「「ごちそうさまでした。そして、今までありがとうございました」」 「なーに今日でもう二度と会えない雰囲気出してるのさ。また休暇中でもいつでも、暇なときに遊びに来たらいいさ~」  俺たちは喫茶店を出る。春が近いというのにまだ空気は冷たくて、びゅうっと吹いた風に思わず身をこわばらせる。 「じゃあ、また会える時まで」 「うん。といっても、メールとかがあるし、連絡自体はいつでも取れるよね」 「まぁな。休暇前になったら、いつごろここに来れそうか連絡するよ」 「うん!じゃあ、またね!」  優は再び学校に戻るというので、今日は喫茶店の前で解散となった。俺は、あんないろいろなことがあった学校には出来るだけ近づきたくないという思いがあったので、さっさと帰宅することにした。  あの日、まばゆい光や

【自作小説】ワールド・インターチェンジ「第24話 最高のつながり」

「……えっ」  それにいち早く気付いたのは、やはり夢香だった。夢香は浅い呼吸ながら、半ば強い口調で言った。 「だ、大丈夫です!誠さんは何も悪くありません。これは、私が私自身の意思で、こうなるように仕向けたものです!」 「え……どういうこと?」  俺は、もしかすると女の子に対して取り返しのつかないことをしてしまったかもしれないという恐怖と、その女の子の「あなたは悪くない」という言葉が、俺をかばっているのか本心でそう言っているのかわからないということで頭の中がひどく混乱し、いかなる事実をもすぐに受け入れられる気がしなかった。しかし、とりあえず夢香の言葉に耳を傾けることはできそうである。おろおろしながら彼女の話を聞く。 「実は、誠さんたちが住む現実世界で男性と女性が交わると新しい命が生まれるように、この世界でも男性と女性が交わると新しい命が生まれます。しかし、その命はワールド・インターチェンジに生まれるわけではなく、私たちが管理するどこかの現実世界の交わった男女間の誰かにその情報が転送されます。私は明日でいなくなりますが、そのような行為を通して現実世界に私の情報を送り、残しておくことは可能なのです」 「それで、俺とその「行為」に及んだ、わけか」 「すみません、こういうのはお互いの同意があってからするものだということはわかっています。でも、誠さんに拒否されたら、誠さんに変な風に思われちゃったらって、少しでも考えてしまう私がいて、できるだけ手間を減らそうと思って、誠さんには世界移動に使うのとよく似た特別な力を利用して、別の意識の中で過ごしていただいていました。実は、誠さんが見ていた意識の中の私、多少改変はされていますが今ここにいる私と同じことを言ってたんですよ」 「なるほど……」  そう言われてみると、先ほどの夢の中の「おっきいですね」とか「とても気持ちいい」といった言葉や、果実をつまみ、引っこ抜く行動や夢香のとろけるような声の意味がなんとなく理解できた。俺は今、強い絆で結ばれた夢香と「した」のか。ましてや夢香は過去に俺のことが好きで、俺も夢香のことが好きだった。そんな相手と……「した」、のか。 「すみません、こんな大事なことをこんな形でしてしまって」 「過ぎ去ったことをどうこう言っても仕方ない。ただ、俺としては、たとえ俺に嫌われるかもしれないって思った

【自作小説】ワールド・インターチェンジ「第23話 最後の一夜」

翌日の夜、とうとう夢香との最後の一夜がやってきた。ほんとうに悔しいことだが、どうしても、この夜が夢香と過ごせる最後の夜となる。正確に言えば明日も夢香の顔を見られるわけなのだが、夢香の存在が抹消される手続きがどのようなものかはわからない。もしかしたら俺がこの世界に来られたとしても、彼女の顔を一瞬たりとも見ることなくお別れになるかもしれない。実質的には今日が最後、なのだ。  目を覚ますと、夢香はいつものようにベッドの横にある簡素な椅子に座って、俺が目を覚ますのを待ち続けていた。正直なところ、目を覚ました瞬間に夢香の感情が高まって、わんわん泣き出すのではないか、とも考えたが、そこにいた夢香はいつも以上に落ち着いていて、どこかおしとやかで、やっぱりかわいかった。俺が目を覚ましたことに気付くと、夢香はいつものようにぽわっとほほえんで、 「おかえりなさい、誠さん」  そう言ってくるのだった。  俺はまず、例の事件について聞いてみることにした。 「夢香……例のこと、昨日ワールド・インターチェンジの偉い人から聞いた。何も、そこまでして俺に出会う必要なかったのに……」 「すみません……私の中の感情が高ぶってしまって、いてもたってもいられなくなって、がまんできなくて……そんなことすれば、こういう結果になることも知ってました。そのことによって、誠さんといられる時間が少なくなってしまうこともわかってました。でも、今のこの私の感情に、どうしても逆らうことができませんでした」 「そっか」  夢香は静かにうつむいたまま、自らの行動の理由を話してくれた。その声は優しくありながら、どこか寂しさを感じさせるものがあった。 「……」 「……なんで怒らないんですか!!私、ワールド・インターチェンジの最高法規に違反したんですよ!それによって誠さんといられる時間も短くなって、誠さんを悲しくさせてしまって、結局誠さんのこと不幸にしてしまって!私、こんなに最低最悪な人間ですよ!怒鳴ってくださいよ!殴ってくださいよ!優さんがやったようにめちゃくちゃにしてくださいよ!!」  俺は自動的に、思いのままに怒鳴り散らす夢香を抱きしめに行っていた。俺がそっと包み込もうとすると、夢香はそれを必死に突き放そうとした。 「なんで抱きしめるんですか!なんでそんなに優しくするんですか!なんでこんなクソ人間に構う