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【特集】2020年を振り返って〜激動と変化の一年〜

  今年も残すところ5日ほどとなりました。今年、2020年が、まもなく終わろうとしています。毎年この時期になると、決まってその年の初めごろに思いを馳せ、「今年一年に起こったことを、自分はいったいどのぐらい予想できていただろうか」などと考える自分がいます。往々にして一年間に起こった出来事の多くが、年の初めには予想しえなかったものとなりますが、今年ほど予想が全くできなかったものはありません。それはほとんどの方が同じ考えだと思います。それでもやはり、年の瀬というのは少し特別な気分になるもので、いつも通り、この一年に思いを馳せる自分がいます。

 さて、私は2013年から毎年この時期に「1年を振り返って」というテーマで、その年一年を「〇〇と××の一年」という言葉で表現し、その年に自分に起こった出来事を様々な面から振り返る記事を投稿しています。今年はほとんどの方がそうであるように、新型コロナウイルス感染症の脅威に振り回された一年でした。公私ともに、まさかこれほどの変化が起こることになるとは、私自身年初には全く想像していませんでした。そして同時に、(主に趣味の面で)これほどまでに濃密な一年になるとも想像していませんでした。相変わらずの長文ではありますが、この記事をご覧になりながら皆様もこの一年に思いを馳せていただければと思います。


年全体の所感

 私のこの一年を一言で振り返ると「激動と変化の一年」でした。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるC98中止に端を発し、私の創作活動は大きく「変化」しました。もちろん仕事面でも感染症拡大の影響で働き方が大きく変化し、公私ともにまさしく「激動」の一年でした。「激動」というワードは、高校生から大学生に進学した2013年以来となりますが、2013年以上に激動の一年だったと感じています(ちなみに「変化」というワードは2014年以来)。


創作活動

 年初は昨年から引き続き二次創作をはじめとした同人活動に力を入れ、3月に開催された動画工房オンリーや、今年のみ変則開催となる予定だったC98、さらに7月のStudio五組オンリー、10月のよんふぇすなどを見据え様々な作品・企画を検討していました。2月ごろからはほぼ毎日何らかのイラストを投稿するなど、仕事と折り合いをつけながら慌ただしくも楽しい日々を過ごしていました。3月1日の動画工房オンリーのころには新型コロナウイルスの脅威が徐々に日本にも到達しつつありましたが、未曽有の脅威で日本全体が曇りがちのムードになりつつあった中開催の決断を下した主催者には感謝です。私自身、「こういう状況だからこそ、いま自分にできることを」との思いで、イベントの参加自粛はせず、予定通り出展を行いました。完売こそしませんでしたが、楽しい時間を過ごすことができました。3月11日にはC98の当落発表も行われ、準備会として開催の英断を下したことに敬意を表しつつ、来る「春コミ」に向けて気持ちを高めていました。

 しかし、3月27日のC98中止発表で状況は一変しました。私は「ビックサイトでの開催は中止になってしまったけど、せめて当日のお祭り気分だけでも皆と共有したい」との思いで、当日のライブ配信・BOOTH(通販)によるサイン本の頒布などをはじめ、さまざまな「エアコミケ」企画を考え、実行しました。しかし、結論としてはこれらの企画は失敗に終わり、C98新刊は通販委託したものの、C97のときの半分も売れず、完売には程遠い結果となりました。ちょうど同じころ、SNSに投稿するイラストに対する反応が少なくなりつつあったこと、私が主宰として企画した合同誌企画への参加状況が芳しくないことなどが重なり、その結果、絶対に考えることがないと思っていた「同人活動からの引退」について真剣に考えるようになりました。

 ターニングポイントは6月中旬、緊急事態宣言が解除されてしばらく経った頃でした。なんとなくの気分で友人(それまでもコミケで売り子を手伝ってくれていた)が時々DJをしているというアニソンDJバーへ訪問。その雰囲気に圧倒され、それから約二週間後にはDJコントローラーを購入(ボーナスが入った直後で比較的余裕があったとはいえ、エントリーモデルでも4万円近くするDJコントローラーの購入にはそれなりに勇気が要りましたw)。そして7月上旬には自分もDJとしてそのアニソンDJバーでプレイ。昔曲作りを行っていたこともあり、同人活動に代わる趣味を見つけた瞬間でした。

 それ以降は二次創作のイラスト、アイカツ・ミュークルドリーミーの毎週の感想イラストと、DJを並行して取り組んでいましたが、8月にリミックス制作のためにCubaseとNexus 3を購入したことで音楽活動のほうに活動の中心が移行し、ついに9月30日、同人サークル「Penta Company」としての同人活動を終了。現在はDJ・Remixを主に取り組みつつ、会社の昼休みなど合間合間の時間を活用する形で細々とイラスト制作を続けています。今年前半は同人活動をメインに取り組みつつ、音楽活動は細々とやる(と言いつつ、実質的には完全に休止)形でしたが、まさかそれが逆転することになるとは思ってもみませんでした。

 DJに限った話をすると、当初はアニソンDJバーで不定期にDJをさせてもらう程度でしたが、11月には初めてイベントに出演。そして12月にはオンライン配信イベントの主宰を務めました。過去に合同誌の主宰を務めたこともあり、そこまで戸惑うことはありませんでしたが、DJのオファーやフライヤー作成、告知やツイートなどを一人ですべて管理する必要があり、合同誌の時と同様大変でした。しかし、その分イベント自体非常に楽しいものとなり、今年を締めくくる良い思い出となりました。


社会人生活

 仕事面でも新型コロナウイルス感染症の影響は少なからずありました。幸い自分が感染者になったり感染者の濃厚接触者になったりはしませんでしたが、感染拡大予防の観点からリモートワークが本格的に導入されるなど、働き方は大きく変化しました。それまでも会社の制度としてリモートワークの仕組み自体はありましたが、あくまで育児や介護などで出社がままならない人向けの働き方のオプション的な扱いで、基本的には出社することが前提でした。私自身、公私ははっきりと区別したい性格で、自宅という趣味・プライベートの空間に仕事は持ち込みたくないと思っており、勤務するならできるだけ出社したい(リモートワークはしたくない)と考えていました。しかし、感染の拡大に伴って会社の方針として「必要最低限の人員以外は原則リモートワーク」となり、私もリモートワークを実施する日が徐々に増えていくと、新たな気づきも得られました。それが「通勤時間0分」であることでした。私は職場からそう遠くないところに住んでおり、通勤時間も往復2時間かからないぐらいです。しかし、リモートワークだとその通勤時間も0にすることができ、その時間をそのまま趣味に費やすことができました。さらに、出社する場合セキュリティの都合上私物のノートPCなどを持ち込むことはできませんが、自宅だと昼休みなどの時間を活用して私物のノートPCを使って趣味の作業を続行できるなど、リモートワークをすることが趣味の創作活動をさらに充実させることに気づきました。業務の特性上常時リモートワークというわけにもいかず、月に5日程度しかリモートワークできていない現状ですが、今後も積極的に利用していきたいという意味で、考え方が「変化」した一年でした。


来年の抱負

 2019年の年末に同じように「来年の抱負」を考えていた時、まさか2020年がこのような年になるとは全く想像できませんでした。そのため、いま2021年の抱負を考えたところでその通りになると思うことができません。しかし、それでも今年得たこと、新たに始めたことなどをもとに方針を決め、2021年の変化する情勢に対応しながらそれを実践していくことはできると思います。

 今年から始めた(というよりは実質的には「再開」した)音楽活動については、現時点で軌道に乗りつつあるため、DJ・曲作り・Remixともに今後も継続して取り組んでいきたいです。12月にDJのオンライン配信イベントを主宰し、思いのほか好評だったことから、来年以降も定期的に開催していくとともに、より多くの交流・刺激を求めて様々な企画を検討していければと思っています。同人活動については9月末でいったん終了の形を取りましたが、来年前半にかけて少し考えていることもあります。詳細については私のTwitterをぜひチェックいただければと思います。

 最後になりましたが、今年一年私ヘスの活動にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。今年は公私ともに激動の一年でしたが、激動と困難の中でも趣味を通じた交流があったおかげでここまで乗り越えることができました。改めて今年交流させていただいたすべての方々に感謝申し上げます。


 以上で2020年の振り返りを終わります。来年以降も私ヘスの活動、そして私がマネージメントするVtuber「廻音あじお」を、どうぞよろしくお願いいたします。

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