私が使用しているスマートフォン「SONY Xperia ZL2 (au SOL25)」のAndroid OSのアップデートが先日公開され、私も早速適用しましたので、簡単にレビューします。
Xperia ZL2のリリース当初のAndroid OSのバージョンは4.4.2(KitKat)で、ZL2発売時点でXperiaスマートフォンの中で最新のバージョンでした。その後、Android5.xが公開され、国内キャリアのXperiaスマートフォンでは2015年6月に発売されたXperia Z4からAndroid5.0を搭載してリリースされました。それとほぼ同時期に国内キャリア各社のXperia Z2・Z3シリーズにもAndroid5.xへのアップデートが提供されることが発表されました。国内キャリアでは過去に、Xperia Z(SO-02E)にはAndroid4.1.2→4.2.2→4.4.2のアップデートが提供されたのに対し、Xperia Zの兄弟機種とされスペックもほぼ同等のXperia UL(SOL22)には4.2.2のアップデートまでしか提供されなかったということがあり、今回のAndroid5.xアップグレードでもXperia ZL2は対象外になるのではないかという噂もちらほら聞かれましたが、今回は一応アップデートが提供される形となりました。
そして2015年7月にまずはdocomo・SoftBankからアップデートが提供されました(その後不具合が確認されたため、いったんアップデート提供が中止され、その後公開が再開)。auのアップデートはこのとき提供されませんでしたが、「まあ8月中には提供されるでしょ」などと考え、気楽に待っていました。ところが、9月に入ってもなかなかアップデートが提供されず、Xperia Z3(SOL26)を使用している私の友人も不満を隠しきれない様子でアップデート提供を待っていました。11月に入ってもアップデートは提供されず、「私のSOL25の2年縛りが切れて機種変更する来年8月までにアップデートは提供されないのではないか」とすら考えるようになりました。
結局、11月末になってようやくSOL26のアップデートが提供され、続けて12月8日にSOL25にもアップデータが提供されました。
それではさっそくアップグレードしていきましょう!いつもならアップグレードの様子をすべて静止画やスクリーンショットに収め、ブログで公開するところですが、今回は趣向を変えてアップグレードの様子を動画に収め、YouTubeに公開しました。アップグレードの様子と簡単なレビューはこちらをご覧いただくことにします。
ここからは、動画では取り上げなかった細かいポイントについて、Android4.4.2のときのインタフェースと比較しながらレビューしていきます。
まずはロック画面。時計の形がAndroid5.0のSony時計のデザインに変更。また通知が中央に表示され、通知内容がロック画面ですぐに確認できるようになりました。確認したい通知タブをダブルタップすることで、ロック解除後すぐにその通知内容を詳しく見ることができます。そして、画面左下の電話のアイコンを中央にスワイプさせるとロック解除後すぐに電話アプリを起動することができ、右下のカメラのアイコンを中央にスワイプさせると、従来のインタフェースで中央下部のカメラアイコンをスワイプさせたときと同じくカメラアプリを起動することができます。
一方、従来のインタフェースでは電源キーを押しロック画面を表示させてそのままPINやパターンなどを入力することができましたが、Android5.0からロック画面で一度スワイプし、それからPINやパターンなどを入力することになります。パターン入力でロック解除していたユーザーにとっては、ロック画面のスワイプがひと手間加わる形になり、人によっては煩わしく感じるかもしれません。一方でPINでロック解除していたユーザーは、PINを入力した後のエンターキーの押下が不要になる(PINの最後の数字を入力すると即座にロック解除される)ため、手間としてはプラスマイナスゼロになります。
次にホーム画面。下の3つのキー、アプリドロワーボタンなどがAndroid5.0のデザインに変更されています。またアイコン全体が一回り大きくなりました(設定で従来と同じアイコンサイズに変更することも可能)。上部のGoogle検索バーは、従来のインタフェースではホーム画面にガジェットとして配置する必要がありましたが、今回のアップデートによりXperia Z3以降と同様画面上部に常時表示させることができるようになりました(設定で非表示にすることも可能)。Sony時計ガジェットはAndroid5.0のデフォルトデザインは時と分が縦に並び、時の文字が太くなっているものですが、これを現在のホーム画面に配置するのは困難であったため、もう一つのSony時計のデザイン(Android4.4.4搭載モデルからインストールされているデザイン)のものとしました。
続いて通知画面。従来のインタフェースは黒背景の通知センターが画面を覆う形となっていましたが、Android5.0からは背景が透過となり、若干暗くなったところに通知が表示される形式となりました。また、マナーモードや機内モードなどをワンタッチで設定できる「クイック設定ツール」は、従来のインタフェースでは通知センター上部の「クイック設定ツール」タブをタップするか、2本指で上からスワイプすることで表示していましたが、Android5.0からは通知センターが表示されている状態でさらに上からスワイプするか、2本指で上からスワイプすることで表示できます。
アプリケーションボタン(画面下に常時表示されている3つのボタンのうち、右の四角いボタン)をタップした時の表示も変化しています。こちらは従来のインタフェースのスクリーンショットを撮影し忘れましたので、新しいインタフェースのみ紹介します。従来、起動アプリ一覧の下部に表示されていた「全アプリ終了」ボタンは、右下の緑のボタンに変化する形で残されています。また、スモールアプリのランチャーもアプリケーションボタンを押したときの画面の中にあります。
電源キーを長押しした時に表示される画面にも変化が。こちらも新しいインタフェースのスクリーンショットのみ紹介します。従来は「電源を切る」「機内モード」「スクリーンショット」「マナーモード(OFF・通常マナー・サイレント)」のボタンがありましたが、アップグレードにより「再起動」「緊急省電力モード」「スクリーンレコード(スクリーンショットの動画版のようなもの)」のボタンが追加になりました。これまでは端末を再起動する際、「電源を切る」ボタンで一度電源を切り、数秒待ってから電源キーで電源を入れる操作が必要だったため、手間がかかりましたが、今後は「再起動」ボタンのワンタップで再起動ができるようになり、大変便利です。一方、マナーモードに関するボタンが廃され、マナーモードの設定のために、例えばロック画面で通知部分を上から下へ2度スワイプさせ、表示されたクイック設定ツールからマナーモードの設定をするなどする必要があり、電源キー長押しのメニューからマナーモードを設定していたユーザーにとっては煩わしく感じるかもしれません。
このほかの変更点としては、日本語フォントが「モトヤマルベリ」から「ソニーモバイルUDゴシック」に変更になり文字が読みやすくなったこと、ライブ壁紙「Xperia」のカラーラインナップが増加した(従来は自動で色が少しずつ変化するものしか選択できなかったが、アップデート後はXperia Z3以降と同様好みのカラーに固定することができるようになった)ことなど、全体としてはユーザーエクスペリエンスが向上したといえます。
というわけで、Android5.0.2にアップグレードされたXperia ZL2の簡単なレビューをお送りしました。一時は「アップデートを提供するといいながらいつまでたっても提供しないのではないか」と不信感を募らせていましたが、今回ようやくアップデートが提供されました。来年8月までの約9か月弱という短い期間ではありますが、Android5.0になったXperia ZL2を気分も新たに使っていきたいと思います。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。