妹の大学入試を目前に控えた先日、親から「妹の受験必勝祈願で北野天満宮に参拝に行って、お守りを買ってきてほしい」との依頼を受けました。久しぶりの京都方面への旅行ということで、「なんならついでにJRの未乗路線を行けるだけ乗り通しするか」と考え、「冬の関西1デイパス」を用いて旅行してきました。
最寄り駅についたのは朝5時半。北野天満宮に行くだけならこんなに早く出発する必要はありませんが、今回は鉄道乗り通しともう一つの目的のため、これほどまでに早く駅に向かいました。
去年3月の「近畿一周ぐるり旅」のレポート記事にて、「JR長瀬駅の久宝寺方面行きのりばの発車標に謎の"回送"表示が」と書きました。この回送列車の正体を探るべく、今回5時台に駅に向かいました。
こちらが回送列車の正体です。
おおさか東線で運用されている201系の回送ですが、JR長瀬駅でいったん運転停車するというものでした。停車時間はごくわずかで、なんらかの理由で通過扱いができないため、運転停車しているものと考えられます。一度完全に止まりますので、発車標の表示は「通過」ではなく「回送」です。
この回送列車の正体が判明したところで、次の電車までもうしばらく待ちます。放出行きの始発電車は5時40分で、6時02分にも電車が来ますが、久宝寺行きの始発電車は6時20分まで来ません。幸い暖房の効いた待合室がありますので、途中通過する貨物列車を撮影しつつ、待合室で暖をとっていました。
久宝寺行きで久宝寺駅へ向かい、ここから最初の鉄道乗りつくしをします。実は大和路線のJR難波~加茂間のうち、今宮~JR難波間はまだ乗車したことがありませんでした。この機会に乗り通してしまうことに。
JR難波駅はJR西日本の駅で初めて「JR」を冠した駅で、このような命名の仕方はほかのJR各社では見られません。僕がよく利用するおおさか東線でも「JR長瀬」「JR俊徳道」「JR河内永和」と、実に3駅連続で「JR」が冠された駅が続きます。
自分が乗ってきた電車の向かいのホームに停車中の電車。221系は他の車両に先駆けてJR西日本の路線記号対応の種別幕の使用を開始しています。体質改善が行われていない車両で種別幕だけ更新されているものもありました。この「奈良方面京都行き」は木津からJR奈良線に入り、京都へ向かうというもので、奈良から区間快速として運転されます。
先ほどまで乗ってきた電車で折り返し、天王寺へ。天王寺から阪和線で鳳駅に向かいます。鳳から東羽衣駅へ向かう阪和線の支線「羽衣線」に乗車するためです。
3分ほどで東羽衣駅に到着。この電車はすぐに折り返しますので、手早く撮影。折り返し時間が短いということもあって、10分ほどで鳳 - 東羽衣間の往復が終了。
その後は天王寺に戻り、大阪環状線から大阪駅に行き、新快速で西へ向かいます。神戸駅で普通電車に乗り換え、次の兵庫駅で降ります。
兵庫駅は山陽本線の支線「和田岬線」が分岐しています。和田岬線は和田岬地区への通勤に特化した路線で、昼間は旅客列車の運行はありません。僕が今回乗車した電車も、和田岬行き・兵庫行きともに平日午前の最終電車でした。
和田岬線ホームの駅名標はJR神戸線のそれとは若干異なったフォーマットです。
およそ3分ほどで和田岬駅に到着。朝ラッシュはすでに過ぎており、遅めに出勤するわずかな乗客を降ろした後の車内には、僕のような鉄道乗りつくし目的と思われる乗客だけが残ります。
こんな感じで、僕が乗っていた車両には兵庫駅到着まで僕1人しかいませんでした。そのほかの車両も1両につき1~3人程度しか乗車していませんでした。前述のとおり通勤路線であることと朝ラッシュを過ぎていることを考えれば必然の結果といえます。
和田岬→兵庫への電車の車内を撮影しました。
このようにほとんど人がいませんので、車内に響くのは電車の音と車掌のアナウンスだけ。さらに連結部の扉がすべて開きっぱなしになっているため、兵庫駅到着前の分岐器通過時の車体がウネウネ動く様子がよくわかります。
また、僕が個人的に気になったポイントとして、吹田総合車両所所属(大阪環状線(森ノ宮支所)・大和路線(奈良支所)・阪和線(日根野支所)が該当)の103系は、応荷重装置(戸閉め時の「パシュッ!」音のもと)の作動タイミングが扉が半分ほど閉まったころに変更されているのに対し、網干総合車両所所属(和田岬線用編成(明石支所)と播但線用編成(本所)が該当。加古川線用編成(明石支所)は不明だが、網干所属であるため該当すると考えられる)の103系は、応荷重装置の作動タイミングは戸閉め開始と同時のままです。また、103系など電磁直通ブレーキを搭載する車両は終着駅などで運転台を替わる際ブレーキハンドルを抜き取りますが、今回乗車した兵庫行きでは、兵庫駅到着後、ハンドルを抜き取る前に珍しくブレーキを非常位置にしていました。このとき「シャーッ!」という大きな音が鳴ります。上の動画の最後、扉が開くときに作動しています(扉開時のエアーの音で区別がつきにくくなっていますが、扉が開ききる前に聞こえる大きな音がそれです)。
和田岬駅にはきっぷうりば・改札機などはありません。そのため、兵庫駅に乗り換え改札が設けられています。兵庫駅から和田岬駅に行く場合、和田岬駅までのきっぷはここで回収されます(フリーきっぷ、または磁気定期券を使用の際は改札機からきっぷが出てきます)。逆に和田岬駅から乗車する際はきっぷは持たずにそのまま乗車し、兵庫駅の乗り換え改札に設置されている自動券売機できっぷを購入し、それを改札に通します。なお、この乗り換え改札は和田岬線が運転されていない時間帯は閉鎖されています。自動改札機は京阪神エリアで更新がほぼ完了した新型タイプでした。
今回の鉄道乗り通しはここまでで、ここからようやく本来の目的である「北野天満宮への参拝」に向かいます。
まずは来た電車で三ノ宮駅まで移動し、そこから新快速で一気に京都まで行きます。
あまり鉄道ネタとしては見かけませんが、京都駅の一部の発車標も路線記号対応・5段表示(0番のりばは4段表示)の新型に交換されていました。今回は0番のりばと2・3番のりばでしか見かけませんでしたが、今後ほかののりばのものも更新されるのではないでしょうか。また、写真は撮影していませんが、大阪駅の一部の発車標も既存のものの文字部分の上から、路線記号対応のものに書き直されたものが貼り付けられていました。
2015年2月21日追記: 大阪駅の路線記号対応発車標について、写真を撮影してきましたので追記します。ホーム上・改札口ともに、既存の発車標の文字の上に路線記号に対応した新しい文字シールが貼り付けられています。
2015年2月21日追記: 大阪駅の路線記号対応発車標について、写真を撮影してきましたので追記します。ホーム上・改札口ともに、既存の発車標の文字の上に路線記号に対応した新しい文字シールが貼り付けられています。
その後、嵯峨野線で円町駅まで行きます(初めての嵯峨野線利用でした)。円町駅からは徒歩で北野天満宮へ。
今は受験シーズンまっただ中ということで、中高生と思われる生徒とその先生が一緒に参拝している様子も見受けられました。
北野天満宮での参拝とお守りの購入後は京都駅に戻り、今度はJR奈良線で稲荷駅へ。せっかく京都まで来たので、伏見稲荷大社にも参拝することにしました。
種別幕交換後の221系でしたので、みやこ路快速の種別幕も路線記号対応のものに。みやこ路快速は正月を除き稲荷駅には停車しませんので、次の普通電車に乗ります。
ここは去年夏のオフ会で訪れた場所ですが、その時は参拝はせず散策のみでした。
参拝を終えた後は京都駅に戻り、一気に網干駅に向かいます。北野天満宮で購入したお守りを届け、アルバイトで使用するスーツを受け取るために親と合流するためです。このまま実家に戻って一泊することも可能でしたが、妹の受験勉強の邪魔をしては悪いのですぐに下宿先に戻ることにしました。下宿先には18時ごろに戻ってきました。
というわけで、約1か月ぶりの鉄道旅行で楽しい時間を過ごすことができました。特に2月初めの期末試験終了後はずっと家にこもるか梅田・日本橋など行きつけの場所へのお出かけのみだったため、久しぶりの遠方へのお出かけということで気分のリフレッシュにもなりました。とはいえ、まだJRゆめ咲線や梅田貨物線、和歌山線の一部区間など、今回乗車できていない未乗区間もありますので、これらもいつか乗り通してしまいたいです。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。