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【特集】2021年を振り返って~挑戦と交流の一年~

 今年も残すところわずかとなりました。昨年から続く未曽有の事態が新しい日常となりつつある中、それでも時々襲い掛かる未知の脅威の影響もあり、例年以上に一年が早く感じた方も多いのではないでしょうか。私自身、例年は12月に入りFMラジオからクリスマスバージョンのジングルが流れ始めるとともに年末を意識し始め、大みそかが近づくにつれて徐々に気分が高揚していくところですが、特に昨年ごろからは年末が近づいてもあまり特別な感じがしなくなり、誰かとそのような話題で盛り上がって初めてクリスマスや年末を意識するようになってきています。それでも年の瀬を楽しむ心が全くなくなったわけでもなく、やはりこの時期になると、どこか心がざわつく自分がいます。


さて、私は2013年から毎年この時期に「1年を振り返って」というテーマで、その年一年を「○○と××の一年」という言葉で表現し、その年に自分に起こった出来事を様々な面から振り返る記事を投稿しています。昨年、同人活動から音楽活動に転向するとともにVtuber「廻音あじお」の活動を開始した私は、今年の目標としてそれらの活動を拡大し、自分の新たな趣味として確立することを設定しました。結果的に特に年後半にかけて活動を大きく拡大することができ、新たな趣味になったと実感しています。相変わらずの長文ではありますが、この記事をご覧になりながら皆様もこの一年に思いを馳せていただければと思います。


年全体の所感

私のこの一年を一言で振り返ると「挑戦と交流の一年」でした。前述のとおり、昨年から始めたVtuber活動や再開した音楽活動を自分の新たな趣味として確立し、それを通じた新たなコミュニティを構築するために様々なことにチャレンジした一年でした。


創作活動

昨年12月に開始したショートMix専門オンライン配信DJイベント「10 Minutes to Mix」はまずまずの滑り出しとなり、第2回以降も隔月で開催しました。毎回の出演DJにおすすめDJを聞いて、次回以降そのDJにオファーするという形で徐々に出演DJの交流を拡げていったのですが、それにより幅広いジャンル・様々なパーティーからDJをお呼びすることができ、私自身良い刺激となりました。「10 Minutes to Mix」のコンセプトとして「イベント・パーティー同士の交流の場」というものがあり、ひいては出演DJ同士のオファーにつながればいいなぁ、と思っていたのですが、10月と11月にそれぞれ10 Minutes to Mixの出演DJからオファーをいただき、リアルイベントへの出演につながりました。さらに、来年1月には出演DJ同士でのオファーのやり取りによるイベント出演が実現することとなり、「10 Minutes to Mix」のコンセプトが機能していることを実感することができた一年でした。

4月には以前より交流のあったイラストレーターにフライヤーの人物イラストをお願いしたり、VJ演出を加えたりと、回を重ねるごとに様々なアップデートを行ってきた「10 Minutes to Mix」ですが、来年2022年からは「10 Minutes to Mix VR」という新たなコンセプトのイベントとしてスタートを切ることになりました。これまではTwitchによるオンライン配信のみでしたが、今後はVRChat上で開催するVRDJイベント回と、DJクラブ(箱)を借りて開催するリアル開催を交互に行うこととしました。これまでの「イベント・パーティ同士の交流」というコンセプトをさらに拡張し、バーチャルとリアルのプラットフォームの垣根を超えた交流の場としていきたいと考えています。加えて、これまで「イベント・パーティ同士の交流」と言いつつ結局は出演DJ同士の交流に閉じてしまっていましたが、2022年はさらにオープンな交流の場とするべく、ホームページの作成も検討中です。かなりビッグな夢の話にはなってしまいますが、将来的には、例えばイベント出演を希望するDJが「10 Minutes to Mix」でショートMixを公開し、出演DJを探すイベントオーガナイザーは「10 Minutes to Mix」でショートMixを探す、といったように、「10 Minutes to Mix」がDJのブッキングのための共通プラットフォームになれば良いなと考えています。また、これまでは意思決定を最速化するためにあえてクルーDJをおかず、イベント運営はすべて私一人で切り盛りしてきましたが、今後のイベント拡大にあたって一人でできるキャパシティに限界が来るのは確実なので、運営が安定してきたことも相まって、今後はイベント運営に携わっていただくクルーDJをお呼びして、さらにパワーアップしていきたいと思っています。


DJイベントの事でかなり長く話してしまいましたが、もちろん楽曲制作にも取り組みました。クオリティも向上し、自分が制作したRemixをDJイベントで流してみんなで盛り上がるという、音楽活動再開時に夢見ていた構図を実現することができました。自分が制作したRemixをほかのDJがイベントで流すということもありました。唯一心残りなのは、ほかの活動の兼ね合いもあり、あまり多くの曲を作れなかったことです。最近は新曲をディグる頻度も少なくなり、イベントにおけるセトリが若干マンネリ化してきたなぁと感じてきています。来年はより積極的に楽曲をディグるとともに、Remixのみならずオリジナル曲も含め、多くの曲を作りたいです。今年は2か月以上新作を作らない時期もあったので、来年2022年は最低でも月1曲は作りたいです。理想としては月1曲以上オリジナル曲を制作し、10曲前後集まったところで再来年2023年にアルバムを制作して同人音楽イベントまたはオンラインで頒布したいです。


さて、ここまで創作活動について様々述べてきましたが、一方で今年は上半期を中心に趣味の手を拡げすぎたことによる弊害に悩まされた一年でもありました。

私は昨年よりYouTuberの動画のスクリプトを有償で担当し、一年弱続けてきました。ちょうどスクリプトの依頼を引き受けた時期に転職を検討していたこともあり、履歴書に書くための実績をつけるためでもありました。5月からは新たにブログ記事の執筆依頼も有償で引き受け、新しいキャリアになる日を夢見ながら活動を続けてきました。

しかし、結果的にこれらの活動は新たなキャリアに直接つながるほどのアピールポイントにはなりませんでした。そればかりか、毎日の執筆活動により、ただでさえ社会人生活でプライベートの時間が少ないところに執筆が重なり、さらに音楽活動も拡大を模索していたこともあって、気が付くとすべての活動が中途半端になってしまっていました。執筆を続けても次のキャリアに結びつかない、新作Remixが思うように作れない、作ってもあまりいい反応がない、そもそも自分でもイベントで流したいと思えるほどの出来だと思えない……上半期はないないづくしのとにかくもやもやした時期が続き、同じく思うように活動できなかった2015年の上半期の事を思い出し、「趣味の破綻」すらちらつきました。

幸い2015年に似たような経験をしていたことから、いま何らかのアクションを起こさなければならないと気づき、趣味の活動について断捨離を行うことを決意しました。どの活動も楽しい(少なくとも楽しいと思えるだろう)と思って始めたものばかりなので、それを自分の手でやめることにはどこか後ろめたい気持ちもありましたが、楽しいはずの趣味のせいで毎日が楽しくなくなっているのでは意味がありません。本当に楽しいと思って続けたいことに専念するために、熟慮の末、執筆活動については手を引くことにしました。後述しますが8月には会社の部署異動もあり、より時間に余裕ができ、その時間を音楽活動やVtuber活動の拡大に回すことができました。結果的に11月の「廻音あじお」YouTube活動開始やVRChatでの交流など、下半期は自分自身納得のいく時間の使い方をすることができたと感じています。2015年上半期はここ最近の私の中でも一番ネガティブな期間でしたが、それがあったからこそ今年を乗り越えることができたので、良いことも悪いこともすべて経験することが大事なのだと改めて実感することができた一年でした。


このほかのトピックとしては9月にVR機器として「VIVE Cosmos」を購入し、VRChatを始めたことが挙げられます。VRChatを始めたことにより、VRDJイベントやそれを通じた新たな交流が生まれたこと、モーショントラッキングにこだわるようになり、いろんなセンサーやソフトウェアを試したこと、アバターのモデリングのみならず、ワールドのモデリングに興味を持ち、Unityを使い始めたことなど、関連する新たなアクティビティも数多くあり、「10 Minutes to Mix VR」のフィールドの一つがVRChatになることもあって、来年以降も継続して触れていきたいプラットフォームです。


社会人生活

仕事面の大きなトピックとしては、休職と部署異動を経験したことが挙げられます。

以前よりシフト勤務による不規則な生活、趣味に影響が出るほどの残業、休日出勤など、入社時に思い描いていたのとは異なる勤務形態がストレスに感じていましたが、加えて今年に入って入社3年目となったことによる周囲からのプレッシャー、それを起因とする上司や先輩からの厳しい指摘、それらから少しでも逃れようとすることによるコミュニケーションの悪化など悪循環が重なり、5月のある時にそれがぽきっと折れてしまい、体の不調として表れてしまいました。幸い即日オンラインカウンセリングを受けられるメンタルクリニックの存在を以前から調べていたこともあり、緊急避難的に利用。結果、うつ病までは至りませんでしたが、適応障害の診断を受け、6・7月の2か月間休職しました。「その程度で休むとか甘っちょろいんだよ!」とか言われそうですし、実際当時の上司・先輩は産業医のヒアリングに対して「体調に影響を及ぼすほどの指導(一般にパワハラと言われるようなこと)はしていない」とのことで、今の自分から見ても「すべてが完全に平常時の自分であればこの程度では体調は崩さない」と思っていますが、前述のとおり当時は様々なストレス要因が複合的に重なっており、それがたまたまあのタイミングでラインを越えてしまったというものなので、当時の私の判断は間違っていなかったと思っています。むしろ、あの時気合で耐え忍んだとして、さらに前述のとおり趣味でうまくいかないなどストレスがよりたまった状況で今回よりさらに強いストレスがかかったとしたら、それこそ二度と社会復帰できないレベルまで崩壊してしまっていたかもしれないと思うと、あの段階でアクションを起こせてよかったとも思っています(カウンセラーからも「ストレスをもっと早い段階で発散できてたら休職するまではいかなかったかもね」と言われました)。

カウンセラーとも話し合い、復職にあたって部署異動が必須となったため、私は8月の復職と同時に部署異動することになりました。新しい部署は私の得意分野とは無縁の部署ですが、勤務パターンが基本的に固定で(日常的なシフト勤務がなく、突発的なシフト変更・休日出勤などもない)、さらに昨今の情勢もありリモートワークを徹底していて、以前は「月2~3日リモートワーク、残り出社」だったのが、「月2~3日出社、残りリモートワーク」となり、それによる時間的余裕を趣味の活動に回すことができています。また、リモートワークメインでコミュニケーションも基本的にオンラインで行うため、ちょっとした質問をチャットでしやすくなったのも個人的には助かっています(これまでは出社していることもあって対面でのコミュニケーションが基本だったがコミュ障なので対面・口頭での会話がかなりストレスに感じていた)。今のところ、入社時に想像していた「システムエンジニアの仕事」をやれているのかな、と思っています。

音楽活動やVtuber活動を「趣味」としてやっている以上、収入源・趣味の活動資金となる「本業」をやめるわけにはいかないので、うまく折り合いをつけながら来年以降も無理のない範囲でうまくやっていきたいと思っています。


来年の抱負

来年は今年チャレンジしたこと(10 Minutes to Mixをはじめとした音楽活動・Vtuber活動)をさらに充実させていくための勝負の年となると思っています。今年を「挑戦と交流の一年」と総括しましたが、ある意味来年が「挑戦」の一年になるかもしれません。今年チャレンジして得たことをもとに方針を決め、今年以上に突き進む一年にしていきたいと思っています。もちろん、バーチャル・リアル問わず人と人との交流を大事にし、さらに多くの人との関わりを持てたらいいなと思っています。


最後になりましたが、今年一年私ヘス、およびVtuber「廻音あじお」の活動にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。今年は廻音あじおの活動を中心に新たな交流が数多く生まれ、多くの刺激をもらうことができました。改めて今年交流させていただいたすべての方々に感謝申し上げます。


以上で2021年の振り返りを終わります。来年以降も私ヘス、および「廻音あじお」をどうぞよろしくお願いいたします。


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