今回はGoogleのAndroidスマートフォン「Pixel 4a」を購入しましたので、開封の様子と簡単なインプレッションをお送りします。といっても、発売が2020年8月で1年近く経っており、これの5Gモデルや後継のPixel 5、さらにPixel 6の発表もあったので、自分の記録用としてお送りします。
現在使用しているiPhone XSは購入から2年3か月ほど経過しており、(SIMフリー端末+MVNOのため〇年縛りはないが)そろそろ買い替えを検討しようとしていました。これについては例年9月ごろにiPhoneの新型モデルが発表されるため、それまで待つことにしたのですが、一方でAndroidスマートフォンにも興味がありました。
そんな中、GoogleのAndroidスマートフォン「Pixel 4a」の未使用品が3万円台で販売されているとの情報を入手。
Pixelシリーズは以前から気になっていましたが、その中でも手ごろなPixel 4aが3万円台で手に入るとのことで、激しく興味をそそられました。そういえば、十数年前に初代iPod touchが家電量販店で同じ価格で売ってたよな……というのを思い出し、iPod touchと同じ価格でスマホが手に入るなら!ということで次の日には店頭で購入していましたw
それではさっそく開封していきましょう!
まずはクイックスタートガイド、安全情報、SIMトレイ引き抜きピン。
付属品はUSB type-Cケーブル、type-C - USB-A変換アダプタ、USB ACアダプタ。USB PDにも対応しており、急速充電が可能です。
続いて本体の紹介。iPhone XSと並べて置いてみました。左がPixel 4a、右がiPhone XSですが、そのように注釈を入れないとどっちがどっちか一目で判別がつかないほど、外観が似ています。Pixel 4aのフットプリントは144.0×69.4×8.2mmで、iPhone XSの143.6×70.9×7.7mmとほぼ同じです。手に持った感じや画面への指の届きやすさはiPhone XSと全く同じ感覚です。唯一大きく異なるのは重量で、Pixel 4aが143gであるのに対し、iPhone XSは177gあります。Pixel 4aは側面・背面がプラスティックとなっているのに対し、iPhone XSは側面がステンレス、背面がガラスとなっているためで、手に持ってみるとPixel 4aのほうが明らかに軽く感じます。
ディスプレイは5.8インチOLEDで、これもiPhone XSと同じです。ただし、Pixel 4aは1080×2340ピクセルで、左上にインカメラのパンチホールがあり、iPhone XSは1125×2436ピクセルで、上部に受話口やFace IDのノッチがある点でそれぞれ異なります。顔認証を搭載していない分画面占有率がかなり高く、前面のほぼすべてが画面となっています。パンチホール部分は映像が映りませんが、ここはiPhone XSと同じで、パンチホール搭載部分がタスクバーにあたるため、フルスクリーンで表示されるアプリを除いて基本的にパンチホールで文字が隠れてしまうことはありません。タスクバーの時刻表示もパンチホールを避けて表示されています。
裏面。プラスティックとなっていますが、マット加工になっており、安っぽさはあまり感じません。左上にはカメラが搭載されています。上位モデルのPixel 4などはデュアルレンズになっていますが、Pixel 4aはシングルレンズ仕様です。また、中央上部には指紋センサー「Pixel Imprint」が搭載されています。私は以前Androidリファレンス端末として「Nexus 6P」を、その後「Huawei Mate 10 Pro」を、それぞれ使用していたことがあり、これらも指紋センサーがこの位置にありました。iPhone XSにはTouchIDが搭載されていないため、久しぶりの指紋センサー搭載スマートフォンです。Nexus 6PやMate 10 Proでは素早い認証・ロック解除が魅力的でしたが、Pixel 4aも精度の良さは健在です。また、Mate 10 Proは認証成功時は振動せず、ロック解除されて画面が点灯するのみでしたが、Pixel 4aはNexus 6Pと同様、認証成功時に短く振動し、直感的にわかります。
右側面。電源ボタン・音量ボタンがあります。電源ボタンはわずかに水色がかったホワイトで、Nexus 6Pのようなローレット加工はありません。また、これらのボタンがNexus 6Pと比べると硬く、強く押し込むような感覚で押す必要があります。
下部。USB type-Cポートと送話口、スピーカーがあります。
左側面。下部にSIMカードトレイがある以外は特にインターフェースはありません。
個人的にポイント高いな、と思っているのが上部に搭載のヘッドセット端子です。近年のスマートフォンはヘッドセット端子を搭載しないものが一般的となっており、Bluetoothヘッドフォンを使用するか、音ゲーなど遅延が無視できない用途に使用する場合は、USB端子やLightning端子から変換アダプタを介してヘッドフォンを接続する必要がありました。最近になり手持ちのお好みのヘッドフォンをスマートフォンに直接挿して手軽に楽しめるようにという目的で、ヘッドセット端子を搭載する端末がわずかながら登場しています。私も愛用しているイヤフォンが3.5mm有線タイプで、iPhoneでそのイヤフォンを使う際は小型のBluetoothレシーバーに挿して使用していました。レシーバーやアダプタを必要とせず使い慣れた・好きなヘッドフォンを自由に挿して使えるのは、スマートフォンを音楽プレーヤーとして使っているユーザにとってかなり大きなポイントだと思います。
SIMカードトレイにSIMカードをセットしたの図。nanoSIMが1枚入ります。
実はPixel 4aを購入したもう一つの理由が「余っていたSIMカードを活用したかった」からです。以前iPad Pro 2018 Wi-Fi+Cellularモデルを使用していた際、OCNモバイルONEのデータSIMを挿し、iPhone XSで使用している音声通話回線と容量シェアして使っていたのですが、最近iPad Proを2021年モデルに乗り換えた際、Wi-Fiモデルを購入したため、SIMカードが要らない子になっていました。そのままデータSIMを解約してSIMカードを破棄してもよかったのですが、手続きなどが面倒でしたし、せっかくSIMカード持ってるし何かに活用したいよね、と思い、SIMカードを使える端末を漁っていたところでした。
ちなみに、今回購入したPixel 4aは、SoftbankモデルのSIMロック解除版でした。SIMフリー版より(たしか)1万円程度安価だった一方、SIMカードの動作については保証対象外でした。「OCNモバイルONEのSIM使えなくても、まぁ最悪Wi-Fi端末として使えるし……」とのことで購入したのですが、APN情報を入力したところ普通にデータ通信も使えて杞憂でした。音声通話とSMSが使えないことを除けば普通のスマートフォンとして使えます(実際に休日に買い物で外出する際はiPhoneは家に置いたまま、Pixelのみ持ち出してradikoを聴いたり買い物リストを参照したりしています)。一瞬Pixel 4aに音声通話SIMを挿して、メイン端末をこちらに入れ替えようかとも思いましたが、とりあえずiPhoneの新型が出るまでは今の状態で使い続けようと思います。
それではさっそく電源を入れていきましょう!
起動するとGoogleのロゴが表示されます。左上のパンチホール部分がよくわかります。
一通りセットアップが完了して、ホーム画面がこちら。AndroidのUIの大きな特徴ともいえる、画面下の3つのボタンがありません。実はPixelでは独自UIとして「ジェスチャーナビゲーション」を利用できます。これは画面を下から上にスワイプするとホーム画面に遷移、下から上にスワイプしてしばらく保持するとアプリスイッチャ、画面左右どちらかから中央に向かってスワイプで戻る、という、一部iOSに似た操作方法で操作できるというものです。iPhoneからの乗り換えでも違和感なく操作できるのは良い点だと思いました。もちろん、従来からのAndroid端末と同じ3ボタンナビゲーションによる操作も可能です。
Androidのバージョンをイースターエッグで確認。初期状態ではAndroid 10となっていますが、セキュリティパッチを何度かに分けて適用していく段階でAndroid OSのバージョンアップも併せて実行され、
最新のAndroid 11となりました。
最後に使用感を。
SoCはSnapdragon 730Gが搭載されています。これはゲーミングスマートフォン向けを謳ったSoCで、動作は極めてなめらかです。RAMは6GB、ROMは128GBも搭載されており、廉価モデルであることを感じさせない、充実したスペックです。
カメラについてもシングルレンズではあるものの普通に撮影してSNSにアップロードする程度であれば必要十分な画質です。標準カメラアプリの「夜景」モードがなかなか優秀で、薄暗い状況でもフラッシュライトを使うことなく明るい写真を撮ることができます。また、Pixel端末なので「Google Lens」も利用可能で、検索したいものをカメラで撮影すると写っていたものについて検索してくれます。例えばプリンタのインクカートリッジのパッケージ写真をGoogle Lensで撮影すると、同じ品番の商品が検索結果に出てきて、そのまま通販ページに行くこともできます。
もちろん、Google Assistantも利用可能です。前述のジェスチャーナビゲーションでは、画面左下隅または右下隅からスワイプすることでAssistantを呼び出すことができます。
個人的に面白いなぁ、と思っているのが「この曲なに?」の機能です。Google版Shazam、といったところで、流れている音楽を聴かせることで曲名などがわかるというものです。この機能はバックグラウンドで動作させることも可能なほか、「この曲なに?」の履歴を確認することもでき、「あ!さっき流れてた曲良い!なんて曲だろ?」とPixelを手に取って履歴を確認すると曲名がわかる、というハイテク仕様です(もちろん、Pixelに音がちゃんと聴こえていて、正常に認識・判別できて初めて曲名が表示されるので、あまり期待しすぎないぐらいがちょうどいいかもです)
というわけで、Pixel 4aのファーストインプレッションをお送りしました。Nexus 6P・5Xを最後にAndroidリファレンススマートフォンが一時的に日本の市場から姿を消したことと、iPad Proの購入をきっかけにApple製品を導入したくなり、iPhoneに機種変更したことで、長らくAndroidスマートフォンからは離れていましたが、こうやって久々にAndroidリファレンス端末に触れてみるとやっぱりiOSとはいろいろ違う部分もあって、これはこれで使ってて楽しいなぁ、となりました。Android版がリリースされていないAppなどを使っている関係で、おそらくメインのスマートフォンを再びAndroidに戻す可能性は低いと思いますが、これからもPixelとともにAndroidの最新動向を常に実機を使いながらキャッチアップしていければと思います。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。