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【特集】2019年を振り返って〜新たなスタートとステップアップの一年〜

 今年も残すところ5日ほどとなりました。「光陰矢の如し」という言葉もあるように、時はあっという間に過ぎ去るもの。ある一日、ある一瞬にだけ着目すると時間が過ぎ去るのが長く感じても、後になって思い返してみれば、それは文字通り「一瞬」の出来事。「長いようで短かった一年」という言葉がメディアや日常会話で当たり前のように用いられていることからも、「一年はあっという間に過ぎ去るもの」という共通認識が我々の中にあるのだと思います。そして今、まさに「今年は長いようであっという間だった」と言葉に出そうとしている私がいます。
 さて、私は2013年から毎年この時期に「1年を振り返って」というテーマで、その年一年を「○○と××の一年」という言葉で表現し、その年に自分に起こった出来事を様々な面から振り返る記事を投稿しています。今年はなんといっても「学生」から「社会人」へと大きくステージが変わった一年で、振り返りもそれが中心になると思います。一方で同人活動については、当初の想定とは大きく異なり、学生だった去年までをも超えるほどの濃密な一年となりました。相変わらずの長文ではありますが、この時期をご覧になりながら皆様もこの一年に思いを馳せていただければと思います。

年全体の所感

私のこの一年を一言で振り返ると「新たなスタートとステップアップの一年」でした。2017年・2018年は半年の振り返りと一年の振り返りで「○○と××」のワードが変わりましたが、今回3年ぶりに半年振り返り時点の言葉がそのまま一年振り返りの言葉となりました。もちろん、下半期が2017・2018年ほど充実していなかったという意味ではなく、もはや一年を通じて濃厚で印象深い期間が続いたため、半年振り返り時点で決めた言葉がそのまま今年一年を言い表していると判断して決めたものです。5月に新元号「令和」の新しい時代が始まりましたが、仕事・趣味の両面でその新しい時代のスタートを気持ちよく切ることができた一年であったと感じています。

創作活動

昨年は「2019年は社会人になって、学生時代ほど時間的な余裕がなくなるから、それに見合った創作活動を」との思いで、創作活動の方針を全体的に見直し、「楽しむ」ことを最優先とした活動の仕方を考えました。そして今年、新たに考えた活動方針の成否が試されましたが、結論から言うと、いい意味で当初の方針通りになりませんでした。
 活動方針の想定としては、これまでのように毎日ファンアートなどを投稿することはできなくなり、同人誌即売会の前数週間は同人誌制作に専念するためファンアート・らくがきが全く描けなくなるというものでした。しかし、実際には(社会人1年目で業務のほとんどが研修であり、定時で帰れていることもあって)入社後もほぼ毎日ファンアートを描くことができていますし、即売会前の期間中であっても余力があるときは同人誌原稿+らくがきを描くことも多くありました。その結果、今年描いたイラストの枚数が、「たくさん描いた」としていた去年の293枚をも超える411枚(12月15日現在。ポスターや差分なども含む)となりました。単純計算で1日1枚以上描いていた計算になりますが、実際には描いていない日もあったので、描けるときにはかなりのペースで描いていたことになります。
 さらに今年は毎週定期的に描くイラストにも挑戦しました。例えば、4月からTOKYO MXで「アイカツ!」の再放送が始まったのをきっかけに、毎週アイカツの感想イラストを描く習慣を始めました。また、6月に投稿したオリジナル漫画が好評であったことから、7月より毎週1ページずつまんがを投稿することも始めました。オリジナル漫画の定期投稿は2016年(毎月)・2017年(隔月)に投稿していた「女パソ」以来2年ぶりとなり、1ページまんがではあるものの頻度も毎週となりました。いずれも同人誌原稿の追い込みや帰省などでこれまでに2回休載することはあったものの、ほぼ毎週投稿を続けることができており、新しい私の習慣の一つとなりました。
 同人誌即売会については、例年通り夏コミ・冬コミへの出展を行ったほか、初めてオンリーイベント(よんこま文化祭2019)にも出展しました。私自身以前から気になっていたイベントで、実は昨年もこのイベントに出展する友人の新刊にゲストで寄稿していたのですが、当時は金銭的・時間的に余裕がなく、自サークルとしての出展はできませんでした。即売会自体も楽しいものでしたが、そのあと開催されたアフターイベントも非常に盛り上がり、楽しい一日を過ごすことができました。
 昨年の冬コミでは合計4サークルへのゲスト参加+自サークルの新刊というハードスケジュールをこなしましたが、さすがに今年の冬コミは社会人となったこともありそこまでのことはできないだろうと思っていました。しかしふたを開けてみれば、3サークルへのゲスト参加+自サークルの新刊+合同誌主宰という、去年と同じかそれ以上にハードなスケジュールとなりました。さすがに去年のようにのんびりと作業をすることはできず、事前にタスクをすべて書き出してスケジュール表を作成し、こまめに進捗を確認しながら作業する毎日でした。
 そのほかのトピックとしては、初めてまんがの新人賞に応募したことです。新人賞とは言いつつ、随時募集を行っており、毎月それまでに応募された作品に対して編集者がコメントをつけるというもので、「気軽に投稿できそうだし、自分の現状把握として応募してみよう」と決意しました。前述したオリジナル漫画を少しアレンジして投稿しましたが、厳しいコメントを頂戴しました(が、後から聞いた話ではこのコメントの制度にはちょっとゴニョゴニョがあるとのことでした……ここでは言えませんが)。私自身、プロの漫画家を志望しているわけではありませんが、モチベーションの維持と、私の創作活動の原点である「この感動を共有したい。この感動を自分なりの形でほかの人に表現したい」という思いを確かめるために、今後も新人賞やそのほかのチャレンジできることにいろいろ挑戦してみたいと思います。もちろん、何らかのご縁があって素敵な結果に結びつけばそれ以上に嬉しいことはありません。

社会人生活

今年は大学院を卒業し、昨年内定をいただいていた企業に入社するという大きなイベントもありました。新生活に向けた準備は1月から早速本格化しました。
 1月末には現在住んでいる新居の部屋選びを行いました。大学入学前の一人暮らしの部屋選びは親に連れられ、手続きのほとんどを親任せで行いました。また、進路が決定するのがかなり遅かったこともあり、部屋の選択肢がほとんどない中での部屋探しだったことや、初めての一人暮らしだったこともありどのような基準で部屋探しをすればいいかもわからなかったため、完全に納得できる部屋探しをできたとは言えませんでした。今回の部屋探しでは、家賃や立地はもちろん、大学時代に住んでいた部屋で感じた不満点を把握し、それらをできるだけ少なくできるよう入念に部屋選びを行いました。また、実家と東京は遠く親にとっては負担であるため、私一人だけで部屋選び・入居手続きを進めました。そして予定通り3月に無事入居。電気・ガス・水道の契約をし忘れていたことなどもあり、最初の1週間ほどは物置として使うような状況でしたが、徐々に環境整備を進め、新年度が始まる4月までに今の部屋の環境を構築することができました。最終的に細かい物品を買いそろえるなどが続き、4月いっぱいかけて自分の部屋が完成。大学時代に一人暮らしを経験していたこともあり、最低限の期間で準備を行うことができました。
「社会人になったんだなぁ」と感じたことの一つが安定した収入を得られるようになったことでした。もちろん大学時代もアルバイトや大学のティーチング・アシスタントなどで収入自体はありましたが、いずれも不定期・月ごとに参加日数が変わるなどで、毎月のように収入が大きく変動し、とても安定しているとは言えませんでした。大学時代からクレジットカードを所有していましたが、できるだけ使わないように、引き落とし日までになんとか貯金をして、といった感じで、今思い返すと大変な日々でした。もちろん現在も家賃や光熱費など生活にかかる費用のすべてを自分で負担しないといけないため決して贅沢ができるような状況ではありませんが、学生時代に比べれば買いたいものをより気軽に購入できたり、飲み会にもより参加しやすくなったりと、少しは余裕のある生活ができるようになったのかな、と感じています。
 同じく社会人になったんだなぁと感じたこととして、平日の余暇時間が大幅に減少したことが挙げられます。平日の帰宅後は創作活動もあるため、例えばアニメについては腰を据えてゆったり視聴することがなくなり、夕食の準備をしながら視聴するようになりました。また、平日に会社の飲み会が入ったりすると(酔っぱらっていることもあって)帰宅後は何も作業できなくなります。実はこれが私自身一番危惧していることで、現在でこそ研修中の身であるため本格的に業務には入っておらず、毎日定時で帰ることができていますが、今後研修が終了し本格的に業務に入るようになればこれまでどおりにはいかないことも増えてくるかもしれません。実際にそのような状況にならないとわからないことも多いのですが、少なくとも創作活動に関してはこれまで通り継続して活動できるよう、以前決定した活動方針を踏まえつつ心構えだけでもしておきたいです。

その他

今年はモータースポーツ関連の趣味が充実した一年でもありました。大学時代はそもそも金銭的に余裕がなかったことなどがありモータースポーツ好きでありながら一度もサーキットでレース観戦をしたことがありませんでした(正確には中学時代に親に連れられてSUPER GTの予選とキッズウォークに参加したことがありますが、当時は今ほどモータースポーツに興味がなく、それほど印象に残っていませんでした)。今年はSUPER GT×DTM特別交流戦が富士スピードウェイで開催され、DTMの車両を生で、しかも実際にレースをしている様子を見ることができるということもあって、めったにないこのチャンスにレース観戦デビューしようと決意しました。サーキットまでは往復5時間ほどの距離がありますが、大迫力かつ白熱のレース展開で、見に行ってよかったです。2か月ほど前にデジカメを新調しており、これを使って撮影したのですが、気が付くと1000枚以上撮影していました(笑)。
 このほかにも、11月上旬には東京モーターショーにも参戦。大学時代にも大阪モーターショーや大阪オートメッセには参戦したことがありましたが、東京モーターショーで展示されているのに大阪モーターショーでは展示されていないものも多く、もどかしい気分でした。1月には東京オートサロンも開催されるため、こちらも機会があればぜひ参加してみたいです。

来年の抱負

毎年のように言っていることではありますが、特に今年は社会人生活を開始したこともあり、これまで以上に一年の過ぎ去り方が早く感じました。もちろん楽しいことばかりではありませんでした。さすがに大学時代のように研究室の教員の理不尽な要求や、アルバイトの不安定な収入で常にお金のことを気にしながらの生活に精神を病むようなことはなくなりましたが(苦笑)、入社後半年ぐらいまでは新しい環境に慣れるので精いっぱいで、精神的に疲れてしまうことが多くありました。そんな時心の支えになったのは、昔から続けている創作活動です。今年もありがたいことに多くの方に私の作品をご覧いただくことができました。また、今年はアイカツの再放送が始まったのをきっかけにアイカツへの興味が再燃し、かつてアイカツの本放送を見ていた時(当時のブログ記事はこちら)のように再びパワーをもらいました。さらにアイカツを通じた新たな交流なども生まれ、そちらも創作活動を行う上でのモチベーションとなりました。こうした創作活動を通じたつながりが日々のモチベーションとなり、作品作りや毎日の活力につながったと感じています。この場をお借りして、今年かかわったすべての方々に感謝します。
 来年は会社の研修も終了し、いよいよ本格的に業務に携わっていくことになります。今年以上に時間的余裕の少ない同人活動となるかもしれませんが、今年までに蓄積してきたノウハウを総動員して、少ない時間の中で多くの作品を描いていきたいです。来年のコミケは史上初?の春開催です。冬開催も含め、来年も2回のコミケへの申し込みを行います。
 ちなみに少し気が早いですが再来年2021年以降は夏コミには参加せず、冬コミのみ参加の予定です。これはスケジュール云々によるものではなく、今年の夏コミで暑さにより自分の想定以上に体力を消耗してしまい、4日目の一般参加がかなわなかったことによるものです。私の知る漫画家さんも冬コミのみサークル参加されている方がいらっしゃるため、これにならって私も今後は無理をせず、夏に出展しない分普段のイラストに力を入れたりオンリーイベントに向けて準備をするなどして過ごしていければと思っています。ちょうどお盆期間なので、会社の夏季休暇の取り方も含めて、8月の過ごし方は今後大きく変化していきそうです。
 オンリーイベントについては、今年出展したよんこま文化祭には来年も出展するほか、来年3月に開催される動画工房オンリーにも参加する予定です(すでに何を描くかも決めています)。また、アイカツオンリー「芸能人はカードが命!」については、SNSにおけるアイカツ関連のつながりが現在のきらら界隈ほど広く持つことができていないため、もうしばらく様子見しようと思いますが、早ければ来年中に1回は出展したいです。
 具体的な活動方針については、機会を改めて2020年活動方針の形で表明したいと思います。

 以上で2019年の振り返り記事を終わります。今年一年、ヘスの活動にお付き合いいただき、ありがとうございました。来年以降もどうぞよろしくお願いいたします。

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