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【特集】2017年を振り返って~努力と開拓の一年~

 今年も残すところあと1週間余りとなりました。私自身の年末に対するワクワク感は年々衰退し、クリスマス以降年末にかけて用事を入れることに違和感も抵抗感もなくなってしまいました。とはいえ、今年の残り日数を指折り数え、もう数日しかないことに気が付いたとき、ふとこみあげてくる「年の終わり」に対する寂しさのようなものは、むしろ年々増してきているような感覚さえします。
 さて、私は2013年から「1年を振り返って」というテーマで、その年一年を「〇〇と××の一年」という言葉で表現し、その年に自分に起こった出来事を振り返りながらその年一年間を総ざらいする記事を毎年投稿してきました。今年は大きな買い物やレビューしたい商品の購入機会がほとんどなかったこともあり、ブログの稼働率は例年と比べて極めて低いものとなってしまいましたが、私自身のアクティビティとしては過去にないほど濃密なものだったと感じています。相変わらずの長文ではありますが、この記事をご覧になりながら皆様もこの一年に思いを馳せていただければと思います。


2017年全体の所感

 私の今年一年を一言で振り返ると「努力と開拓の一年」だったといえます。ちなみに7月に投稿した上半期振り返り記事では、1~6月の半年間を「新たなスタートとさらなる挑戦の半年」と表現していましたが、7月以降の出来事がそれまでの半年間よりも濃厚で印象深いものばかりとなったため、一年間を振り返っての所感は別の言葉となりました(これまでは偶然ではあるが半年間振り返り記事で発表した「〇〇と××の半年」の"半年"を"一年"に置き換えたものが所感となっていたため、今回が初めての事例)。言い換えればそれだけ激動の下半期でした。今年は、もちろん去年と同様数多くのことに挑戦し、学業・創作活動ともに大きく成長・飛躍できた年でしたが、それ以上に今年は「努力」することを意識し、また自分の可能性や知見を拡げるために新しい分野を開拓する一年でもありました。


創作活動

 2016年末に(委託の形ではあるが)初めてコミックマーケットへの出展を果たし、かなりいい手ごたえを感じたことから、2017年は夏コミ・冬コミの両方に出展することを念頭に置き、引き続き創作活動に力を入れつつ、オリジナル作品の制作にも引き続き取り組んでいく方針としました。
夏コミでは無事にスペースが割り当てられ、2016年の冬コミと同様「帰宅部活動記録」の同人誌を制作し、頒布しました。そもそものファン数が多くないことに加え、単独での出展ということもあり前回よりチャレンジングな状況での出展でしたが、前回委託させていただいた方にTwitterでの宣伝ツイートを拡散していただけたこと、そして作品のコアなファンの皆様にお越しいただいたおかげで、多くの方に手に取っていただくことができました。
 しかし、次回冬コミで出す同人誌は「帰宅部活動記録」ではなく、「からかい上手の高木さん」でいくこともこの時決断しました。7月ごろに、この作品が2018年1月にアニメ化することが発表され、もともとなんとなく作品名を知っていたこともあったので、「新作開拓」ということで試しに読んでみたところ、数多くのドキドキ展開に激しく胸を打たれ、私が過去に創作活動を始めるきっかけともなった「この感動を、自分なりの形でほかの人にも共有したい」という思いが強く沸き起こりました。常にアニメ・漫画に関する情報を仕入れ、気になった作品を思い切って開拓していく姿勢をとらなければこのような決断には至らず、冬コミでも引き続き帰宅部の同人誌を出していたかもしれないと思うと、未知の分野に足を踏み入れていく姿勢はとても大事なことなのだと感じました。
 また、今年の私の個人的な目標として「できるだけたくさんのイラストを描いてTwitterなどに投稿する」ことを心がけていました。もちろん時間には限りがあり、これまでの方法で描いていたのでは描き切る前に自分のそのイラストに対するモチベーションが減退して描ききれずにボツになってしまう(このことを私は「モチベーションの賞味期限が切れる」と表現している)可能性があったため、賞味期限が切れる前に描き切るために全体の工程を簡略化した方法も研究し、これまでラフから完成まで3時間×2~3日かかっていたものを最短で1日2時間程度にまで短縮することができました(もちろん力を入れて描き上げたいイラストについては従来通り時間をかけて描いています)。また、このスピードアップやイラストによってフルカラー・らくがき・漫画風を使い分けることで去年より多くのイラストを公開することができました。さらにさまざまな漫画・アニメに触れ、キャラクターのポーズ・表情を研究し、これまで描いたことのないイラストに数多く挑戦したことでスキル自体もより向上し、pixivでのPV数が4桁台に乗ることも増えました。まだまだ研究の途中であるため、2018年以降も、より速く、かつ荒っぽさをできるだけ少なくしたイラストを描けるよう努力するとともに、従来からのじっくり描くイラストについても多くのイラストレーター・漫画家さんの作品を研究して、さらにブラッシュアップしていきたいです。
 一つ心残りなのは、今年4月からpixivとTwitterで不定期に掲載していたオリジナル漫画「女パソ2~とある女子パソコン部の日常 Season 2~」および「女パソ~とある女子パソコン部の日常~ 番外編」の製作が休止したまま今年を終える見込みになってしまったことです。今回は冬コミで新刊を2作品出すため、8~11月にかけて50ページ近い原稿を制作する必要がありました。学業との両立や、新たに取り組み始めている自作小説との両立も考えるととても女パソ2を制作できる状況にはなく、8月末に当分の間の休載を決断しました。しかし、女パソシリーズは私が現時点で唯一取り組んでいる完全オリジナル漫画であり、私の友人でこの作品を気に入ってくれている人もいるため、できれば掲載を止めたくありませんでした。女パソシリーズについては冬コミ関連の作業が終了次第、速やかに掲載を再開したいですが、最後の掲載からすでに半年近く経っており私自身の作画やストーリーの立て方が以前と変わっている可能性があることから、「女子パソコン部が舞台であること」だけを引き継いだ全く新しい作品を制作することも現在検討中です。


学業

 学業では、今年一年間は8月に行われた学会発表と、それに向けた論文制作、さらに原著論文(いわゆる"ジャーナル")の制作に最も力を注いだ(ネガティブな言い方をすれば、それに時間と精神を吸われた)一年でした。4年生の時に制作した卒業論文と比較して要求されるレベルが桁違いに高く、そのような論文を書いたことのない私は試行錯誤し、時に研究室の教員の厳しい指導を受けながらなんとかこなしていきました。そのほかにも学部生の後輩の面倒を見たり、時には先生に代わって説明や指導を行うなど、大学院生としての責務をきちんとこなしていくことが求められた一年でもありました。
 また、今年は学業と趣味の両立のために試行錯誤を繰り返す一年でもありました。時間的余裕にあふれていた学部4年生時代から一転し、ほぼ毎日研究・授業に追われる毎日となった現在は、時には精神的な疲れからか帰宅して食事をとった後すぐに寝てしまうことも増えました。しかし、それでもデッドライン(今年で言えばコミケの原稿の入稿期限・コミケの開催日時)は待ってくれないので、休日や授業の無い曜日の予定をやりくりし、一週間のあいだ全く作業が進まないということがないよう努力しました。さらに、授業や研究のある曜日にも学校で行うタスクをきちんとスケジューリングして毎日少しずつでも原稿に取り掛かれるよう、公私全般を通して心身の体調管理とスケジュール管理を特に意識して行いました。これは就職後に創作活動を続けていくうえでも大事なことだと思うので、大学院生である今のうちに自己管理の手法をしっかり確立させたいです。





 ここからは、上記の所感では述べなかったこの一年の出来事を簡単にお送りします。


  • 1月:初めて実家以外で年越しを迎えた(昨年12月30日よりコミケに参加するために東京に遠征しており、大晦日も帰らずに東京の友人の家に泊めさせてもらっていた)/GTX1050のグラボを購入。現在はメインPCのグラボとして使用中
  • 3月:心身のリフレッシュのため東京遠征。奥多摩や軽井沢・小諸など、学部生の時に行きたかったものの行けなかったスポットにまとめていくことができ、学部生生活の集大成となるような旅行となった
  • 4月:メインPCのCPU・MBをKabyLake世代のものに換装。録画サーバーや実家の自作PCの機能をメインPCやノートPCに集約することで自作PC所有台数は再び1台のみとなる。
  • 5月:論文作成に追われた結果GWが消失。代休(?)として、2週間後に京都鉄道博物館とラーメン二郎京都店の初訪問を行った
  • 6月:MateBook(2016年モデル)購入。当初はプライベート専用としていたが、アクティブ時間が短くせっかくの性能を持て余していたので、(本当は公私でPCは別のものを使いたいところだが、学生である現在に限り)大学用PCも兼用することに
  • 8月:学会発表……ではあったが、個人的にはコミケでどれぐらい頒布できるかのほうが気がかりだったので、発表はきちんとこなしつつも、3日連続で秋葉原に行ったりするなど、充実の東京遠征となった
  • 9月:インターンシップ参加のため再び東京へ。インターン終了後にもう1泊し、鉄道博物館(大宮)へ行くなど、8月の東京遠征ではバタバタして"休息"の意味での休暇が取れなかった分しっかり休むことができた
  • 9~12月:8月の学会発表に係る交通費・宿泊費について、後日支給されるものの一旦手元で立て替える必要があったため、親に仕送りを前借りしたうえで往復の新幹線代と2泊分のホテル代を払うことに。その後なかなか旅費が支給されず、前借りした仕送りを自分のバイト代で埋め合わせしていたため、上半期のような思い切った物品購入ができない期間が続いた。その後12月中旬になってようやく支給され、一件落着。







来年の抱負

 よく「年を重ねると一年の過ぎ去り方が早くなっていく」と言われ、私自身も特に大学に入学した2013年以降急激に一年が早く感じるようになりました。もちろん今年もあっという間の一年だったわけですが、例年にも増して過ぎ去り方が早かったような感覚がします。私は3月の東京遠征で初めて東日本の新幹線・特急列車に乗車したのですが、初乗車は8月か9月の東京遠征の時だったのではないかと錯覚するほどです。その他の項目で述べた、8月の東京遠征の交通費・宿泊代を立て替えたことによる予算が厳しい生活も4か月間ありましたが、それも今になって思い返せば数字から感じるほどの時間の長さは感じませんでした。このように一年間がこれほど早く感じたのは、今年2017年が今までにないほど濃密で、充実したものであったからだと思います(去年までは最も充実した一年ランキングのトップが2014年で、次点が2016年だったが、2017年はダントツでトップ浮上ですね)。
 もちろん、楽しいことばかりではありませんでした。時には心が折れそうになったり、もう何もかも投げ出してしまいたいと思ったこともありました(むしろそう思ったことのほうが多かったかもしれない(笑))。しかし、そんな状況でもめげず、心の柱の1本となったのは、多くの方との交流でした。去年より主にイラスト・まんが関係でのTwitterでのやりとりが多くなり、とりわけ自分が好きな漫画家さんに自分のイラストをリツイートしていただけたことは、私自身の創作に対する大きなモチベーションとなりました。今年はそのような交流がさらに増え、夏コミの際にはその漫画家さんをはじめ、フォロワーさんなど交流のある方のブースに行き、「いつも応援してます」とか「私のイラストをRTしてくれてありがとうございます」と直接伝える機会もありました。このような多くのやりとりがあったからこそ、今年の私の創作活動はこれまでにないほどの高いモチベーションで取り組むことができ、またそのために一日一日を大切に過ごしていきたいと考えることができました。私が最近気に入っており、今期にアニメも放送された「このはな綺譚」の一節「ひとの心に触れるって、こんなに幸せなことだったんだ…」を、身をもって強く感じた一年でした。この場をお借りして、今年関わったすべての方々に、深く御礼申し上げます。

 来年、私はいよいよ就活の年です(といっても今年後半からすでに始まっているようなものですが)。そして、今度こそ本当に学生生活最後の一年となります(モラトリアム人間ではないのでドクターにはなりませんw)。おそらく今年以上に忙しく、大変な一年になると思います。しかし、どのような状況であっても創作活動は止めずにこれまで通りきちんとこなし、むしろ「努力と開拓」によってさらに新しい作品づくりに挑むなど、学生である今だからできることになんでも挑戦していく一年にしたいです。同時に、来年は社会人一年前であることから、体調管理やスケジュール管理を今年以上に意識し、再来年の就職以降も創作活動を力強く進めていくための基礎を確実に築く一年にもしたいです。もちろん新たな分野・知見の開拓やいろんな方との交流も積極的に行い、交流しているすべての方々への感謝の気持ちを忘れずに、一日一日を大切に過ごしていきたいです。

 以上で2017年の振り返り記事を終わります。今年一年、ヘスの活動にお付き合いいただき、ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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