商品についての詳細情報はSHUREの製品情報ページをご参照いただきたい。
デザイン
ガンメタ系のブラック。各パーツはプラスティックだが、ヘアライン加工風の模様により、チープさを感じさせない。イヤーパッドの中がヴィヴィッドな黄緑でデザイン上のアクセントとなっているが、装着すると隠れてしまうため、ポップなカラーが嫌な人でも屋外で気軽に装着しやすいといえる。なお、カラーはメタリックブラック1色で、シルバー系が好みの場合は必然的に兄弟モデルのSRH145を選択することになるが、後述のとおり音質などにも違いがあるので、単純に色の好みだけで選ぶことはできない。
本体はアーム部分で折りたたみ、コンパクトに持ち運ぶことが可能。ただし、キャリングポーチは付属していないので、必要に応じて別途用意する必要がある。
本体はアーム部分で折りたたみ、コンパクトに持ち運ぶことが可能。ただし、キャリングポーチは付属していないので、必要に応じて別途用意する必要がある。
装着感
オーソドックスなオンイヤー型。締め付けは普通~ややきつめだが、イヤーパッドのウレタンやクッションの入ったヘッドパッド、本体の軽さなどにより長時間の装着でも疲れにくい。とはいえ、長時間装着しているとどうしても耳が痛くなってくる(これはオンイヤー型の宿命なので仕方ない)。SHUREのほかのモデルに比べて、ヘッドパッドが柔らかく、重量も軽い。
音質
わずかに中域が強調されたバランス型。といってもごくわずかなので、おおざっぱに見ればMDR-CD900STとほぼ同じ聞こえ方といえる。SHUREのほかのヘッドフォンはドンシャリだが、SRH144はSHUREのイヤフォンのうちSE112・SE215によく似た聞こえ方だと感じた。SRH145は高域が少しスポイルされ、中域がより強調されるため、聴く音楽のジャンルによっては「安っぽい音」に感じる。
音場は自然で、前述のバランス型の音質と合わせてモニタリング用途としても最適といえる。
音場は自然で、前述のバランス型の音質と合わせてモニタリング用途としても最適といえる。
遮音性・音漏れ
SRH144はセミオープンエア型であるため、遮音性は低い。とはいえ、一般的なオープンエア型ヘッドフォンよりは密閉性が高い。音漏れも一般的なオープンエア型に比べれば少なく、常識的な音量であれば「静かな満員電車でよく耳をすますと何か聞こえる」程度。おそらく高域を稼ぐために少しだけ背面に通気性を持たせているものと思われる。SRH145は密閉型ではあるがオンイヤー型であるため、外音遮断性の面で言えばSRH144と大差はない。
総評
これまでSHUREのヘッドフォンに対して「ドンシャリで重量が重たく、装着感も悪い」という固定概念を抱いていたが、SRH144・SRH145にはそれを払拭するだけの魅力がある製品だと感じた。実売5,000円台という手頃な価格設定も相まって、音楽プレーヤーの付属ヘッドフォンからのグレードアップには最適な1台といえる。